人手不足が深刻な5つの業界。それぞれの現状と今後の見通し

正社員の人手不足が深刻な業界は下記の5つだと言われています。

1.情報サービス
2.家電・情報機器小売
3.放送
4.運輸・倉庫
5.建設

このデータは2017年8月24日、帝国データバンクが発表した「人手不足に対する企業の動向調査」(※)によるもので、正社員が不足している企業は45.4%にのぼり、過去最高記録を更新したと言います。
※調査期間は2017年7月18日~31日、調査対象は全国2万3,767社で、有効回答企業数は1万93社(回答率42.5%)

本調査では、正社員が人手不足であると挙げている業種を以下のようにまとめています。

では、それぞれの業種について、詳細を見ていきましょう。

正社員の人手不足が深刻な5つの業界

1.情報サービス業界


■市場性
企業数は5,474 社、売上高は 48 兆 504 億円と調査開始以来6年連続増加しており、過去最高を記録しています。

■今後の見通し
市場規模が急激に拡大している背景には、あらゆる企業で情報化が求められていることが想定されます。さらに、データベースなどをクラウド経由で配信するクラウドコンピューティングサービスや、動画などのウェブコンテンツ配信の展開が予想されるため、人手不足の傾向は今後も続いていくと考えられます。

■参照データ
平成28年情報通信業基本調査(経済産業省)

■参考事例
MBAを取得しているSwankyConsulting 代表の後藤 晃氏は人手不足解消のポイントとして2点挙げています。

・海外から人材を獲得する
日本にいる外国人労働者を採用する、ということではなく、海外から優秀な人材をヘッドハンティングするということです。
ただし、これを行うためにはまず海外に拠点を設ける必要があります。
なかなかそれは難しい…という場合は、次に挙げるポイントを試してみてください。

・採用、教育に注力して従業員満足度を上げる
採用がうまくいかない原因の1つには、「企業(そこで働く人)に魅力を感じない」という点が挙げられます。
それを解決するためには、まず従業員が生き生きと働いている状態をつくる必要があります。そのためにキャリアアップ研修を設けるなど教育を手厚くすることが求められます。

具体的には、情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート、など)・マイクロソフト技術者認定(MPC)・電気通信主任技術者・簿記検定・行政書士・秘書技能検定・知的財産管理技能検定といった資格取得のバックアップなどが考えられます。
(参照:人手不足でSI事業は消滅する!?

★情報サービス企業の人手不足解消事例はこちら


2.家電・情報機器小売業界


■市場
平成28年の家電大型専門店販売額は4兆1,830億円と前年比マイナス1.5%の減少という結果になっています。

しかし、ドラッグストア販売額は前年比6.8%の増加で5兆7,258億円で、店舗数も前年比4.7%増加の1万4,190店舗と右肩上がりです。
また、ホームセンターも販売額は前年比0.2%増加の3兆3,090億円にとどまりましたが、店舗数は前年比1.5%増の4,273店舗と、こちらも伸びています。

■今後の見通し
ドラックストア及びホームセンターでは売り上げと共に、店舗数が増加しています。店舗数の伸び率に対して採用が追い付かない、あるいは離職率が低くならない状況であれば人手不足は慢性化すると考えられます。

■参照データ
平成28年商業動態統計(経済産業省)

■参考事例
地域の電気店では人手不足解消のために以下のような対策が有効とされています。

・複数店舗が協力体制をくみ、人員の移動ができるようにする

・得意分野や特別なスキルを要する業務について補完し合う

これらを行うことで、慢性的な人材不足が解消できると考えられます。

(参照:経済産業省 平成22年度我が国の情報化社会における基盤整備事業(家電流通実態に関する調査研究)報告書

 

★家電・情報機器小売企業の人手不足解消事例はこちら


3.放送業界


■市場性
通信・放送業の平成27年度売上高は、前年比1.5%増の17兆4,918億円だが、民間放送事業の平成27年度売上高は、前年比マイナス4.4%減少の2兆2,835億円という結果でした。
そして、従業者数も前年比マイナス10.3%減少の12 万 6,329 人と右肩下がりです。

■今後の見通し
今後1年以内に新たな分野に事業展開したいと考えている企業の割合も民間放送事業では前年度より3.6ポイント低下の26.2%、有線テレビジョン放送事業では4.4ポイント低下の54.6%と新規事業に対して消極的な姿勢が見受けられます。
とはいえ、FTTHサービスやウェブコンテンツ配信に対する関心も高まっており、新たな人材の登用が求められていると考えられます。

■参照データ
平成28年情報通信業基本調査(総務省)

■参考事例
エフエム和歌山は深夜や早朝などアナウンサーを確保しにくい時間帯でも放送できるよう以下の取り組みを実施しました。

・2017年7月よりAmazon Polly(人工知能を活用したテキスト読み上げサービス)の導入をからスタート

・人手が確保しにくい時間帯のニュースでは、ニュースや天気予報などの原稿をAmazon Pollyを通じて放送

(参照:日本経済新聞

 

★放送業界の人手不足解消事例はこちら


4.運輸・倉庫業界


■市場性
流業界は約25兆円を占める一大産業であり、従事者は全産業就業者数の約4%を占めていると言います。
人手不足が叫ばれる背景には電子商取引(EC)市場の成長が挙げられます。EC市場は2015年時13.8兆円規模、中でも物販系分野は7.2兆円を占めており、この影響を受けて宅配便の取扱件数は5年間で約5.3億個増加しました。

■今後の見通し
今後もこの市場は拡大すると想定され、ますます人材確保が追い付かない状況になるでしょう。

■参照データ
2017年2月「物流を取り巻く現状について」(国土交通省)

■参考事例
セイノーホールディングス株式会社 取締役早川 典雄氏は、「生産人口減少にどのように対応していくかが重要」と述べ、生産人口減少への複数の対応例を述べています、

その中でも業界・業種問わず参考になるのが以下です。

・情報技術の積極導入
人手を割かずに機械に任せられる業務は積極的にツール等を導入することで、本当に人が対応すべき業務に人員を充てることが可能となります。

・女性登用、活用
社内で女性の管理職への登用が進んでいない会社も少なくありません。今まで女性が少ない業界、企業においては女性活用(積極的な採用)も1つの対応策となります。

・外国人労働者の受け入れ
制度が整っていない等を理由に、外国人労働者の採用が進んでいない企業は人手不足解消のためにまずは制度を構築し、採用を進めるようにしましょう。

(参照:ロジティクス改善コラム「ロジの素」

 

★運輸・倉庫業界の人手不足解消事例はこちら


5.建設業界


・市場性
建設業就業者数については、1997年の685万人がピークとなっており、2016年はピーク時の約28%減の492万人だと言います。

また、年齢別に見ると全産業の平均が29歳以下が約16%、55歳以上が約29%に対し建設業界は29歳以下が約11%、55歳以上は約34%となっており、高齢化が進んでいます。

さらに年間の総実労働時間が他産業と比べて300時間以上長いというデータが出ています。

・今後の見通し
人手不足の進行は今後も深刻になっていくと想定されます。

・参照データ
建設産業政策 2017(国土交通省)

・参考事例
清水建設株式会社は、業界の人手不足を解消するために求人情報サイト『匠を目指す人集まれ!』を2017年5月にリリースしました。ポイントは以下です。

・若い世代への業界に対する興味喚起
これから社会人になる若年層に対し、業界への興味喚起を行うことで、それが企業への興味と繋がり、最終的に応募へと繋がります。
もし人手不足の原因の1つに「業界の不人気」「知名度の低さ」があるとしたら、まずは業界について知ってもらう仕掛けをするのが有効かもしれません。
(参照:ケンセツプラス

 

★建設会社の人手不足解消事例はこちら(鳥生工務店)

 

このような深刻化する人手不足に対応するためには、どのようにしたら良いのでしょうか?
こちらの記事では4つの対策方法をご紹介しています。

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