人事の業務委託|契約の種類や仕事内容、活動事例、委託先の見極め方

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人事業務は企業成長を支える大事なお仕事です。

重要な業務にもかかわらず、企業によっては採用や人材管理、労務までを一人でこなしているケースが見受けられます。そのため業務がひっ迫し、生産性が低下している企業もあります。

このような問題を解決する秘策として業務委託の活用があります。作業の効率化、生産性の向上を期待することが可能となります。

この記事では人事の業務委託の仕組みや活用のメリット、サービスを見極めるポイントを紹介します。おすすめのサービスはぜひ参考にしてみてください。

人事の業務委託|仕組み

人事業務委託2人事ご業務委託する場合の基本的なことから解説しましょう。

業務委託の仕組み

業務委託とは、社外の企業やフリーランスに業務を委託することを指します。業務委託の場合、報酬は成果物が対象となります。派遣社員は労働力に対して対価が支払われますから、この辺りが大きな違いになります。

契約形態と契約書

業務委託には2つの契約方法があります。請負契約と委託(準委任)契約です。

・請負契約
請負契約は委託者が仕事を受託者に依頼し、完成後に受託者へ報酬を支払うことを約束する契約です。委託者は仕事が完成した場合に報酬を支払います。

(請負)
第六百三十二条 請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

e-Gov法令検索民法(明治二十九年法律第八十九号)

・委任(準委任)契約
委託(準委任)契約は、委託者が依頼した業務を委託者に委任する契約です。
報酬は成果物ではなく業務の遂行に対して支払われます。委託と準委託の違いは、業務内容に法律行為が関わるかどうかです。委託は法律行為が伴いますが、準委託は法律行為が伴わない業務となります。

(委任)
第六百四十三条 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

e-Gov法令検索民法(明治二十九年法律第八十九号)

業務委託依頼時に交わす契約書には、業務内容や支払方法などの条件を記載します。契約書には署名、捺印が必要となります。2部作成し、委託者と受託者がそれぞれ契約書を保管することになっています。

人事の業務委託|仕事内容

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人事の業務委託、依頼可能な仕事内容を確認していきましょう。

採用業務

アウトソーシング先にもよりますが、基本的には求人媒体の調査、求人広告の作成、応募者管理から、内定者フォローまで採用業務は全て委託することが可能です。全工程で依頼をする企業もあれば、書類選考から面接日程調整までと期間を限定したスポット依頼を行う企業もあります。

他にも採用候補者を増やすための母集団形成や人材紹介会社への広報業務、会社の魅力をPR業務なども依頼が可能です。

人材管理業務

新入社員導入研修、社員研修など社員の能力を向上させる業務、人事評価や人員配置などを行う業務の委託も可能です。社員の声を拾い上げる面談や調査などのコミュニケーションが伴うモチベーション管理を行う業務委託が可能なサービスもあります。

労務業務

社員の給与計算や社会保険などの保険の管理、年末調整業務の委託も可能です。
年末調整においては、期間限定で発生する業務のため、スポットで委託する企業も多く、申告書類の配付、回収、内容確認、データ作成、格納まで一連の年末調整業務を行います。

人事の業務委託|メリット

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人事業務を委託するメリットをみていきましょう。どのようなメリットがあるのでしょうか。

繁忙期のみのスポット活用が可能

人事業務には多くのプロセスがあります。進行が翌年の新卒採用と重なる期間もあり、さまざまな業務が担当者に集中します。社員に負担が集中する事態を回避するために、繁忙期にのみスポットで業務委託をうまく活用する企業もあります。

外注を活用することで、費用の削減にもなりますし、本来注力すべき重要な業務に担当社員が集中することが可能となります。優秀な人材の獲得や残業時間の短縮も期待できます。

ノウハウやスキルの活用が可能

業務委託先であるサービス会社やフリーランスのノウハウや採用スキルを活用することができます。専門家である受託者は、業界の知見や豊富な経験をもっています。そのため優秀な人材獲得や業務の品質向上が期待できます。

専門知識と経験のあるプロフェッショナルが業務を行うため、単純なミスの心配もなくなるうえ、労務業務であれば保険料率の変更などがあった場合でも迅速な対応が可能となります。

採用・育成コスト削減が可能

人事担当社員を採用する場合、社会保険料や法定福利費、設備費や採用・育成費用などの固定費が必要となります。業務委託の場合は、委託費以外のコストはほとんど発生しないため、結果的に業務委託を活用することはコスト削減につながります。

また、業務委託を導入する前に問題点の洗い出し、業務の見直しをするため、付随業務を含めた業務のスリム化も期待できるでしょう。

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採用コストを削減したい!見直しの手順と5つの方法【専門家監修】

人事の業務委託|デメリット

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人事の業務委託を活用する際のデメリットについても見てみましょう。

社内でノウハウが蓄積できない可能性も

業務委託を活用するメリットとして、社員には持ち合わせていないノウハウやスキルが活用できる点があります。業務委託を活用することは依頼したサービスやフリーランス受託者から知識やスキルを学び吸収するチャンスでもあります。

しかし、このような状況を活用せずに、アウトソーシング先に頼りすぎるあまり、社内の人材を育てるチャンスを逃しているケースもあります。そのため社内に採用業務のノウハウが蓄積されないということが発生する場合もあります。

情報漏えいの可能性も

採用業務には個人情報など重要な情報と接触する場面が多々あります。そのため、情報の漏えいなどが発生する可能性があるため情報の共有ができない業務の発生も考えられます。

業務委託先に情報を開示する場合は、情報漏えいを防ぐ対策が必要となります。秘密保持契約書の締結が基本的な対策とされています。

費用がかかりすぎてしまう可能性も

社員を採用する場合と比較すると業務委託の活用はコスト削減になることが多いのですが、そうではないケースもあります。

例えば、業務がパッケージ化されているサービスの場合、業務内容次第では追加料金が発生することがあります。予算をオーバーしないためには予め対応可能な業務内容や対応時間などを確認することが必要です。

業務内容と工数を話し合うなど、密なコミュニケーションと信頼関係の構築で回避できる場合もあります。

人事の業務委託|委託先の見極め方

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自社に合った業務委託サービスを見つけるためにはどのようにすべきでしょうか。アウトソーシングを見極めるポイントを解説します。

依頼業務は対応可能なのか

業務委託サービスは企業やフリーランスによって委託可能な業務内容は違いますから、対応が可能かどうかを調べる必要があります。
まずは自社が依頼したい業務を精査し、範囲を明確にします。その上で、自社が依頼したい業務内容の対応が可能なサービスを選びます。

自社の業界に精通しているかどうかも大事なポイントの一つです。

自社に寄り添ったコミュニケ―ションが可能か

業務委託は指揮命令権が企業にないからこそ、コミュニケーションが重要となります。そこで確認したいのが、主なコミュニケーション方法。どのようツールを活用するのか、どのくらいの頻度、連絡可能な時間帯は何時なのかなどを確認する必要があります。

導入実績は豊富なのか

自社が依頼したい業務の対応が可能であっても、調べてみると実績がないという場合もあります。自社に合った専門性をもち、なおかつ実績が豊富なサービスを選ぶことをおすすめします。実績は公式サイトに掲載されている場合が多いので、過去の導入実績を調べてみるとよいでしょう。

人事の業務委託|HELP YOU活用事例

求人媒体のリサーチ・文章作成

【業種】イベント企画

【主なサポート内容】求人媒体の調査から選定、企業PR文章の制作と掲載、その他

【削減工数】3時間30分

【ご担当者様コメント】効率よく希望の人材を採用することができた。

面接実施

【業種】スポーツジム

【主なサポート内容】面接枠の手配、面接実施、その他

【削減工数】90時間/月

【ご担当者様コメント】面接枠数を従来より増やす体制も構築できた。

社員向け接客マニュアルの作成

【業種】内装リフォーム業

【主なサポート内容】接客マニュアルの作成

【削減工数】9時間

【ご担当者様コメント】マニュアル化されたため、顧客満足度の向上につながった。

おすすめの人事業務委託サービス

人事の業務委託サービスのおすすめ企業を紹介します。

HELP YOU

HELP YOU

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。人事担当社員の負担を解消し、コア業務に注力できる環境を提供いたします。

先の章で紹介したアウトソーシング例はHELP YOUでの活用事例です。

【HELP YOUのプラン】
<チームプラン>
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。

チームプラン4つの強み
1.厳しい採用プロセスをクリアした「優秀なアシスタント」
2.チーム制なので欠員があっても業務が滞る心配なし!長期的な依頼が可能
3.さまざまな業務の依頼でも窓口は一つで簡単!頼れる「専属ディレクター」
4.海外在住の日本人スタッフによる時差を活用した夜間帯業務も可能
 

チームプランの主なサービス内容
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務の依頼が可能です。

■人事・採用業務:求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■総務業務:出張手配、スケジュール調整、名刺作成、データ整理など
■経理業務:入金管理、支払業務、請求書発行など
■営業サポート業務:会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■マーケティング業務:SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務:売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。

料金
月額:10万円~/実働時間:30時間~(税抜)

 

チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」も提供しています。

「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!

 

株式会社 トライアンフ

株式会社 トライアンフは、3000社以上の業務実績をもつ人事業務委託サービスです。
単なるコンサルティング業務を行うのではなく、人事業務の戦略立案から実行支援まで総合的なワンストップソリューションを提供しています。

実際に人事の現場に入り、現実的な解決策を提案・実行することで顧客と二人三脚の体制で業務に臨んでくれるのは委託側にとっても大きなメリットであるといえるでしょう。
決められた内容のパッケージ提供ではなく、顧客ごとにオーダーメイドでサービスを提案してくれるのも特徴のひとつです。

自社の組織運営で実験検証を行い、効果的と判断された採用・労務の施策のみを提供するという企業としての意識の高さも魅力的ではないでしょうか。

株式会社レジェンダ

株式会社レジェンダは、主に採用活動・人事労務の支援業務を事業内容とする人事業務委託サービスです。

人事・採用のプロが独自開発したクラウド型人事システム「HER」によって顧客の人事情報の一元管理を実現し、委託側企業の人事部門を通さず、直接その担当者へダイレクトなサービスを行う人事労務アウトソーシングが特徴的です。

550社以上の採用支援実績により蓄積したノウハウをもち、採用活動の積極的なサポートを行ってくれます。

株式会社JOE

株式会社JOE(ジェイオーイー)は約50年の人事・給与業務実績がある老舗企業の人事業務委託サービスです。
クラウドシステムの「ITシステムアウトソーシングサービス(ITO)」と、 業務代行の「人事給与業務アウトソーシングサービス(BPO)」の2つを両軸としたサービスを提供しています。

給与計算業務では毎月約1000社、約23万人のデータを処理、年末調整も毎年約250社・5万人の業務を受託するという請負数にくわえ、長年にわたる業務実績によって培われたノウハウでクオリティの高いサービスが期待できるといえるでしょう。

株式会社キャリネオ

株式会社キャリネオは10,000社以上の導入実績がある採用業務専門サービスです。
新卒・中途採用のトータルサポート、セミナーの開催、採用された人材への教育・研修サービスも依頼可能です。

料金体系は、面接人数に応じて料金が変動する「成果報酬型」です。

株式会社キャリアパワー

株式会社キャリアパワーは求人媒体の選定から内定後の対応、入社後の研修など、多くの採用業務を依頼することが可能です。
また、入社後の人材定着を目的としたカウンセリングなども行います。企業のニーズに合わせた部分的な業務委託の対応も行ってくれます。

まとめ

人事の業務委託におけるサービス内容やメリット・デメリット、適切なサービスの見極め方などをご紹介してきました。
人事業務は対象となる範囲がある程度はっきりしているため、外注しやすい部分が多いといえます。

人事の業務委託を活用することで、社員はコア業務に集中できますし、コスト削減に繋がるなどのメリットもあります。
自社の採用戦略を理解、共有し、問題点や課題に一緒に対応してくれるパートナーを探してみてください。

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