アウトソーシングと人材派遣の違いとは?自社に合った選び方や事例を解説!

人手不足の解消や業務の効率化、専門性の確保など、企業が抱える課題は多岐にわたります。これらの課題を解決する方法として挙げられるのが、外部への業務委託です。

外部への業務委託の選択肢として、「アウトソーシング」と「人材派遣」があります。それぞれに異なるメリットがあるため、まずは両者の違いを理解し、自社に合う委託先を選ぶことが大切です。

本記事では、アウトソーシングと人材派遣の違いについて詳しくまとめました。それぞれのメリット・デメリット、アウトソーシングの成功事例や導入のポイントについても解説しています。

人材不足や自社のリソース不足にお悩みの企業は、ぜひ参考にしてください。

アウトソーシングと人材派遣とは

はじめに、アウトソーシングと人材派遣の概要を解説します。

アウトソーシングとは

アウトソーシングとは、社外の人材や専門の企業に自社業務を委託できるサービスです。

依頼できる業務はアウトソーシング会社によって異なります。例として、営業事務、総務、経理、採用、秘書代行、SNS運用代行など、幅広い業務が挙げられます。オンライン業務がメインですが、オフラインに対応しているアウトソーシング会社もあります。

アウトソーシングを利用すると、以下のようなメリットがあります。

  • 外部のノウハウやリソースを活用でき、業務の品質や効率が向上する
  • 人材の採用・教育にかかるコストを削減できる
  • 特定の人材に依存せず、安定的な業務運用ができる

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人材派遣とは

人材派遣とは、派遣会社が雇用しているスタッフを、自社が求めるスキルに応じて必要期間派遣してもらうサービスです。データ入力やテレフォンオペレーターなどの業務が多く、派遣先企業に出社し、オフラインで従事するケースが一般的です。

人材派遣を利用する利用すると、以下のようなメリットがあります。

  • 採用や労務管理の手間をかけず、必要な時に人材を確保できる
  • 自社内での業務指示のもと柔軟に対応してもらえる

アウトソーシングと人材派遣の違い

アウトソーシングと人材派遣は、主に「契約形態」「利用目的」「業務指示」に違いがあります。

詳しい違いを以下の表にまとめたので参考にしてください。

アウトソーシング 人材派遣
契約形態 業務委託契約(請負・委任・準委任) 労働者派遣契約
利用目的 委託業務の「遂行」や成果物の「納品」 業務を担当する「人材」の派遣
業務指示 アウトソーシング会社 自社(派遣先企業)
料金 月額固定制、従量課金制など
※アウトソーシング会社により異なる
派遣スタッフの賃金(実働時間×時給)
契約期間 契約終了時まで 最長3年
※延長する場合、直接雇用が努力義務

 

「契約形態」「利用目的」「業務指示」の違いを以下で詳しく解説します。

契約形態の違い

アウトソーシングと人材派遣は、契約形態に違いがあります。

アウトソーシングの場合は、受託会社と業務委託契約(請負・委任・準委任契約)を締結します。業務の管理や遂行は受託会社が行います。

人材派遣の場合は、人材派遣会社と労働者派遣契約を締結します。人材派遣会社が労働者を企業に派遣し、業務の管理や労働者の教育は派遣先となる企業が行います。

人材派遣では、派遣先企業の担当者が労働者に直接指示を出します。派遣労働者の教育や進捗管理なども同様です。

利用目的の違い

アウトソーシングと人材派遣は、利用する目的が異なります。

アウトソーシングは、依頼した業務の遂行や成果物の納品が目的です。そのため、自社にない業務のノウハウを活用したい場合や、定型的な業務をまとめて外部に委託したい場合などに適しています。

一方、人材派遣は自社の労働力の確保が目的です。繁忙期の対応や慢性的な人手不足など、人的リソースを補いたい場合に適しています。

業務指示の違い

アウトソーシングと人材派遣は、「誰が労働者に業務指示を出すか」という点にも違いがあります。

アウトソーシングでは、人材はアウトソーシング会社の管轄にあります。そのため、労働者への指揮命令はアウトソーシング会社が行います。つまり、企業担当者は、業務に対応する労働者に直接指示するのではなく、アウトソーシング会社とやり取りすることになります。

人材派遣では、派遣先企業の担当者が労働者に直接指示を出します。派遣労働者の教育や進捗管理なども同様です。

★以下の資料では、アウトソーシングと人材派遣の違いを詳しくまとめています。自社に適したサービスが分かる診断チャートも掲載しているので、ぜひ無料ダウンロードしてご覧ください!

アウトソーシングのメリット・デメリット

アウトソーシングと人材派遣の違いをより深く理解するために、それぞれのメリットとデメリットを表にまとめました。

メリット デメリット
アウトソーシング ・業務の品質や効率が向上する
・採用・教育コストを削減できる
・安定した稼働ができる
・社内にノウハウを蓄積するのが難しい
・情報漏えいのリスクがある
人材派遣 ・業務管理がしやすい
・短期間での利用が可能
・人材に依存してしまう
・派遣期間に制限がある

 

それでは、アウトソーシングのメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット1.業務の品質や効率が向上する

アウトソーシングを活用することで、業務の品質や効率の向上などの業務改善が可能です。

アウトソーシングサービスの多くは、特定の専門分野について、さまざまな技術や知識、経験を持っています。アウトソーシング導入によってそのノウハウを活用することで、業務の処理速度や品質を向上できるでしょう。

また、アウトソーシング活用により、自社のリソースをコア業務に集中させることができるため、全体の業務効率や生産性の向上も期待できます。

メリット2.採用・教育コストを削減できる

アウトソーシングでは、人材採用や育成は委託先企業が行います。そのため、企業は採用活動や人材育成にかかるコスト、労務管理などにかかる手間や負担を大幅に軽減できます。

また、人材派遣の場合はオフィススペースや備品などの準備があらかじめ必要ですが、アウトソーシングでは不要なため、その費用も削減できます。

メリット3.安定した稼働ができる

一般的に、アウトソーシングはチームで対応します。そのため、スタッフの突発的な休みや離職などによって業務が滞る心配がなく、安定的な稼働が望めます。

また、アウトソーシング導入により、業務フローやルールの策定、マニュアルの整備などを通して業務プロセスが整理・可視化されます。
これにより、業務が特定の個人に依存することなく、誰でも業務を遂行できるようになり、業務の属人化を防ぐこともできます。

デメリット1.社内にノウハウを蓄積するのが難しい

ここからはアウトソーシングのデメリットについて見ていきましょう。

アウトソーシングのデメリットとしては、自社にスキルやノウハウを蓄積しにくいという点があります。アウトソーシング会社が業務を請け負うため、自社の社員が依頼業務のスキルやノウハウを得る機会を失うからです。

いずれ内製化したいと考えている場合、アウトソーシング会社に業務マニュアルを作成してもらうことでノウハウを受け継ぐことができるでしょう。

デメリット2.情報漏えいのリスクがある

アウトソーシングを行うと、自社や業務に関連する情報を外部に共有することになるため、情報漏えいのリスクが増します。

特に、重要なビジネス情報や顧客データを委託先と共有する場合、その情報が適切に保護されているかどうかが重要な問題となります。

このリスクを軽減するために、委託先が適切なセキュリティ対策を講じていることを事前に確認することをおすすめします。

人材派遣のメリット・デメリット

続いて、人材派遣のメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット1.業務管理がしやすい

アウトソーシングとは違い、派遣は労働者に対し、企業が直接指示を出すことができるので、業務管理などがしやすいというメリットがあります。
コミュニケーションがとれる状態で対応してもらえるため、スケジュールや進捗状況などを瞬時に把握することが可能です。

メリット2.短期間での利用が可能

人材派遣では、期間限定で人材を確保することができるというメリットもあります。

たとえば、1つのプロジェクトが終了するまでの利用や、目標が達成されるまでといった利用の仕方も可能です。年に数回の繁忙期のみ利用するなど、必要な期間だけ人材を確保することができます。

デメリット1.人材に依存してしまう

ここからは人材派遣のデメリットについて見ていきましょう。

アウトソーシングであれば、多様なスタッフのスキルを活用できます。しかし、人材派遣の場合は、派遣されたスタッフが持っている特定のスキルや経験しか活用できません。

派遣された人材の能力が高ければ、業務の成果も高まる可能性があります。反対に、派遣された人材の能力が低かった場合、成果物の質や業務効率もそれに応じて低くなる可能性があります。

また、派遣された人材が退職などした場合、また新たな派遣スタッフを探して教育しなければなりません。そのたびに採用・教育の手間がかかる上、業務が停滞してしまう可能性もあります。

デメリット2.派遣期間に制限がある

人材派遣には契約期間に上限があります。企業へ派遣される期間が事前に決められている「有期雇用派遣」の場合、派遣期間の上限は3年です。
派遣の活用を3年以上望む場合は、直接雇用の努力義務が定められています。

参考:厚生労働省「労働者派遣法の改定について」

アウトソーシングと人材派遣のどちらを選ぶべき?

ここからは、アウトソーシングに適しているケースと人材派遣に適しているケースについて解説します。

アウトソーシングに適しているケース

アウトソーシングに適しているのは、以下のようなケースです。

  • イレギュラーが発生しにくい定型業務を依頼したい
  • 自社にない外部のスキルやノウハウを活用したい
  • 継続的な業務だが繁閑がある

ルーティンワークなどの「定型業務」は、プロセスが明確で、業務を実行するためのガイドラインを容易に作成できるため、アウトソーシングに適しています。

また、自社内での育成や人材獲得が難しい「スキルやノウハウを必要とする業務」は、すでにその知見を持っている専門家に業務を委託することで、そのノウハウを活用し、業務品質や効率を向上させることができます。

さらに、アウトソーシングは繁忙期と閑散期がある業務に対しても有効です。繁忙期は外部に業務を委託し、閑散期には内部リソースを活用することで、効率的な業務運営が可能となります。これにより、業務量の変動にも柔軟に対応できます。

人材派遣に適しているケース

人材派遣に適しているのは、以下のようなケースです。

  • イレギュラーやルール変更が発生しやすい業務を依頼したい
  • 依頼したい期間が決まっている

人材派遣は、「イレギュラーが発生しやすい業務」や、「ルールが頻繁に変更される業務」に対して有効です。派遣社員は企業の指導・管理の下で働くため、業務の変更やイレギュラーにも迅速に対応できます。

また、派遣社員を必要な期間だけ雇用することでコスト効率を高められます。そのため、人材派遣は「一定期間の業務」に対しても有効です。例えば、プロジェクトの期間が決まっている場合や、一時的な人手不足を補う場合などには、人材派遣の活用が向いています。

さらに、どちらを導入するか迷っている方のためにアウトソーシングと人材派遣を徹底比較した資料をご用意しました。使い分けのポイントや導入前の診断チャートも掲載していますので、ぜひ以下のボタンより無料ダウンロードしてご覧ください!

オンラインアウトソーシングの「HELP YOU」

HELP YOU

業務の品質向上や効率化、コスト削減を実現できる委託先をお探しであれば、「HELP YOU」がおすすめです。

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービス。厳しい採用プロセスを突破した優秀なスタッフがお客様をサポートし、コア業務に集中できる環境づくりを支援します。

特徴 ・経理からマーケティングまで、幅広い業務を依頼可能
・最短3日で優秀な人材を確保できる
・チーム制の「チームプラン」と専属アシスタントによる「1名専属プラン」を選べる
・AIやRPAツールを用いた業務の自動化にも対応
対応業務 ・経理
・人事・労務・採用
・営業事務
・秘書・総務・翻訳
・マーケティング・広報
・ECサイト
・資料作成 など
※各サービスはご要望に合わせて組み合わせが可能
セキュリティ体制 プライバシーマーク取得
費用 <チームプラン>
・月額:10万円~(税抜)
・実働時間:30時間~

<1名専属プラン>
・月額:10万円~(税抜)
・実働時間:30時間~

 

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▼HELP YOUのユーザーレビュー・口コミ
管大輔さんのHELP YOUに関するレビュー|ミナオシ

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アウトソーシングの成功事例

実際に、アウトソーシングを導入して業務の生産性向上やデジタル化促進に成功した事例を紹介します。

事例1.アウトソーシング活用で生産性が向上

株式会社情熱は、企業向けの研修事業を行う会社です。新卒研修やマネージャー研修といった、さまざまな階層向けのプログラムをオーダーメイドで展開しています。

【アウトソーシング導入前の課題】
同社では、新入社員研修の機会が多い4月が繁忙期です。しかし、現状の納品態勢では来期4月の計画に対応できない可能性があり、業務の外注化を決定
また、依頼したい業務が属人化しているという課題があったため、マニュアル化からサポートできるアウトソーシングサービス「HELP YOU」に依頼しました。

【依頼した主な業務内容】

  • 研修資料の修正作業、入稿準備
  • 研修後のアンケート作成
  • アポイント調整のサポート
  • 社員インタビュー記事の作成 など

【導入後の成果】
属人化していた業務がマニュアル化され、短時間で処理できるようになり、業務そのものの生産性が向上しました。
その結果、従業員が顧客とのコミュニケーションや提案内容の検討などに多くの時間を割けるようになり、コア業務に集中できる環境が整いました。

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事例2.アウトソーシングで業務のデジタル化が促進

フェネトル・パートナーズ株式会社は、北米やドイツ周辺国の産業サプライヤーの日本における販売マーケティング代行事業や、海外政府機関向けに日本への輸出・投資促進、日本企業の海外進出支援事業などを行っています。

【アウトソーシング導入前の課題】
経理・労務に欠員が出たため、人員を補充する必要がありました。しかし、経理・労務の実務経験と英語への対応力が備わった人材を見つけるのに難航。今後も人が辞めるたびに発生する採用コストを考慮し、採用ではなく業務そのもののアウトソースに踏み切りました。

【依頼した主な業務内容】

  • 経理:取引先への支払・入金確認、Invoice発行・発送・保管、従業員の立替経費の確認、銀行の振込明細の保存・未入金チェックリストの報告 など
  • 労務業務:業務時間管理・有給休暇管理、労働者名簿更新・給与計算依頼、立替経費支払の処理・給与計算確認・給与支払処理 など

【導入後の成果】
アウトソーシングで最適な人材を確保できてからは、状況に応じて迅速に対応してくれるため、人材採用や引継ぎへの不安がなくなり、コア業務に集中できるようになりました。

また、これまで紙ベースでやり取りしていた書類の電子化(デジタル化)がアウトソーシングをきっかけに進むなど、時代に即した成果も出ています。

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アウトソーシング導入のポイント

最後に、アウトソーシング導入を検討している方に向けて、導入時のポイントを解説します。

信頼できる委託先を選定する

「アウトソーシングのメリット・デメリット」で述べた通り、業務を委託する場合、アウトソーシング会社と自社の情報を共有しながら業務を行います。そのため、セキュリティ上のリスクが増える点に注意しなければなりません。

安心してアウトソーシングを活用するには、信頼して任せられる委託先の選定が重要です。導入前に委託先のセキュリティ体制を確認しておくなど、しっかりとチェックする必要があるでしょう。

なお、プライバシーマークやISO27001/ISMSなど、第三者認証を取得している企業を選ぶのがおすすめです。

アウトソーシングの目的を明確にする

アウトソーシングを導入する前に、なぜアウトソーシングを導入したいのか、その導入目的を明確にすることが重要です。

アウトソーシング会社によって、それぞれが持つ強みも異なります。自社が強化したい分野を明確にし、その分野に長けている会社を選ぶのも、アウトソーシングの効果を最大限に高めるポイントです。

まずは、アウトソーシングでどのような課題を解決したいのかを整理してみましょう。

依頼する業務内容や範囲を見極める

自社で解決したい課題や目的が明確になったら、アウトソーシング先に依頼したい具体的な業務を決めます。セキュリティ保護の観点から、どこまでをアウトソーシングに依頼し、どこまでを自社で行うのかなどの線引きをしておきましょう。

もし、どのような業務をアウトソースするべきか・できるかがわからない場合には、検討しているアウトソーシング会社に相談するのもおすすめです。

HELP YOUでは、現状の課題を丁寧にヒアリングし、アウトソーシングできる業務や具体的な方法の提案が可能です。ぜひ以下のボタンより、お気軽にお問い合わせください。

まとめ:アウトソーシングと人材派遣の違いを知って活用しよう

アウトソーシングと人材派遣は、どちらも人手不足や業務負担などの企業が抱える課題を解決する有効手段です。それぞれに異なる特徴があるため、自社の課題や利用目的を明確にしたうえで、外注先を選ぶのが大切です。

特にアウトソーシングでは、業務の効率化や生産性向上、コスト削減などが実現します。定型業務の依頼や、自社にない外部のスキルやノウハウを活用したい企業に適しています。

アウトソーシング会社の「HELP YOU」では、多様なスキルを持つアシスタントが、依頼に合わせて柔軟にサポートします。「自社リソースを確保し、コア業務に注力したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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人手不足が深刻な状況で、業務を外注する企業が増えています。
特にオンライン上のアウトソーシングサービスは、下記の点で多くのお客様に選ばれています。

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1.厳しい採用プロセスをクリアした「優秀なアシスタント」が業務を担当
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