派遣とアウトソーシングの違いとは?選び方のポイントをチェック!

日本国内では人材不足が様々な業種で生じてきており、安定して必要な人員を確保するというのは難しくなっています。

また、特殊なスキルを持つ人材を入れたいと思っても、なかなか見つけられないこともあります。

こうした問題に対応するために、派遣やアウトソーシングを利用する企業が多くなっています。

実際に、経済産業省が行ったアンケートでは、こうしたビジネス支援サービスを利用した企業の80%程度が、必要な部署での人材不足を解消する上で効果があったと回答しています。

業務の効率化やコスト削減にも一定のメリットを与えるものとなりますので、派遣やアウトソーシングのことをよく理解して活用することは非常に重要なのです。

 

派遣とアウトソーシングの違い

外部に業務の一部を担ってもらうという意味では、派遣とアウトソーシングは似た役割を果たします。

しかし、この2つには目的や実際の委託内容が異なります。

その違いを見分けて、効果的に活用したいものです。

 

人か業務かという違い

派遣とアウトソーシングの違いは、1番の違いは「人」か「業務」かということになります。

派遣は人材派遣という言い方をするように、企業の部署において足りない人材を送るというサービスです。

そのため、企業に直接雇用されていない人材が、一人もしくは数人入ることになります。あくまで委託するのは人材のみです。

一方でアウトソーシングは、業務自体を請け負うというサービスとなります。

記帳やIT保守などの特定の業務を、一切委託された行うということになります。

業務管理や指示などのために、依頼企業から委託企業に人員が送られることもありますが、基本的には委託先のスタッフがすべての業務を任せられることになります。

 

指示系統の違い

誰が直接指示を出すのかという点においても違いがあります。

派遣の場合は、人材が依頼主の企業に来て働くことになります。

そのため、派遣社員には依頼主が直接指示を出します。

雇用関係は存在しないものの、指示系統は依頼主の中にあることになります。

一方でアウトソーシングは、当然どんな業務をいつまでに終わらせるかという指示はあります。

しかし、それぞれのスタッフに対して具体的にどのように働くのか、という直接の指示は委託先が行うことになります。

細かな指示系統は委託先に任されており、管理はその中でなされていくのです。

 

費用発生の事由による違い

何に対して費用が発生するのかという点でも違いがあります。

派遣の場合は、派遣する人員一人当たりの人件費としてコストが計算されます。

働いた日数や時間に応じて費用が計算され、もし残業があった場合はその分も加算されてコストが算出されます。

一方でアウトソーシングの場合は、例外はありますが、主に実際の業務に携わるスタッフが何時間働こうと同じ費用となります。

業務一つに付き、いくらという計算になるからです。

もしくは、何らかの成果に対していくらという報酬形態が採られます。

 

派遣のメリット

人材派遣を利用することにはいくつものメリットがあります。

その効果を把握して、自社の業務効率化に役立てることができます。

 

人件費の削減

派遣社員は、実際に働いた分の時間給もしくは日給だけで済むので人件費を削減できるというメリットがあります。

自社で社員を雇用するとなったら、昇給やボーナスのことを考えないといけませんし、福利厚生のためのコストもかかります。

さらに、育休などの長期休暇によるロスも生じます。

しかし、派遣社員の場合は純粋な労働時間による人件費だけで済むのです。

 

スキルや経験の利用

特殊なスキルを持つ人材や長年の経験を持つ人材を派遣してもらえるのも、派遣サービスのメリットです。

自社で応募をして見つけるのが難しい人材を、短期間で楽に得られるというのは大きな助けとなります。

また、実際に同じ現場で自社の社員と働いてもらうことで、そのスキルを吸収する機会も得られます。

 

短期間だけの利用が可能

派遣は期間限定の利用が可能ですので、1つのプロジェクトが終了するまで、目標が達成されるまでといった雇い方ができます。

社員を自前で雇うとなると、スキルのある人材を期間限定で雇うのは難しいものです。

必要を満たすための期間だけ人材を確保できるというのは、魅力的なサービスと言えるでしょう。

 

派遣のデメリット

派遣を利用することにはデメリットもあります。

利用する際の判断基準としてチェックしておきましょう。

 

派遣期間の上限がある

人材派遣に関係する法律があり、派遣期間の上限が定められています。

その期間は3年で、これ以上は1日でも長く雇い続けることはできません。

派遣してもらった人材が非常に有用で、ずっといてほしいと思うこともあるものですが、法律によって上限期間が定められていますので、期間が満了したら受け入れは終了します。

もし、継続して働いてもらいたいのであれば、その人を直接社員として雇い入れるしかありません。

 

業務にも限定がある

人材派遣はすべての業種で利用できるというわけではありません。

たとえば、建築関連や警備業務などは派遣サービスが利用できないことになっています。

そのため、自分のところで直接雇用するか、アウトソーシングを利用するしかありません。

 

アウトソーシングのメリット

 

アウトソーシングには派遣とは異なるメリットがあります。

その効果を検討しながら、自社で利用するかどうかの基準とすることができます。

 

ノウハウや設備がない場合に助けとなる

自社に何らかの業務を遂行するためのノウハウや設備がない場合、すべてを任せられるのがアウトソーシングをするメリットです。

1からノウハウを身につけるのは時間がかかりますし、設備導入にはコストがかかります。

しかし、業務を完全に依頼できるアウトソーシングであれば、自社への負担が軽減されます。

また、専門集団に依頼できるため、より正確でスピーディーな業務を期待できるのです。

 

本来業務に集中できる

アウトソーシングをすることで、定形業務をしなくて済むようになり、企業の本来業務に社員が集中できるようになります。

アウトソーシングは完全に業務委託ができるため、定期的な連絡以外はスタッフへの指導やチェックなどをしなくて済みますので、管理が楽になるのもうれしいところです。

 

期間や業種の制限がない

アウトソーシングでは、どんな業務であっても委託することができます。

また、長期継続的な仕事でも依頼できます。

そのため、自社で委託を止めると言うまで、ずっとどんな業務でも委託できますので、より自由な観点で利用できるというのがメリットとなります。

 

アウトソーシングのデメリット

アウトソーシングには特有のデメリットがいくつかあります。

利用した後で問題となることがないように事前に把握しておくことが肝心です。

 

スキルやノウハウが蓄積されない

アウトソーシングする業務に関するノウハウや実績、携わる社員のスキルが向上しないというデメリットがあります。

社外にいわば丸投げする形で業務を委託しますので、自社でタッチすることがなくなります。

負担軽減という意味ではいいのですが、その業務をいざ自社で行おうとしても、経験がないため難しいという事態になることがあります。

 

イレギュラーに対応できない

アウトソーシングでは定型業務を委託するのが基本です。

イレギュラーな事態が発生したり、普通とは異なる業務を差し込みたい時に対応が難しくなることがあります。

急な事情にも迅速に対応してくれるサービスもありますが、原則として、同じ内容の業務をコンスタントにしてもらうのがアウトソーシングです。

急に事情が変わったから、今月だけ違う方法でしてほしい、進行しているプロジェクトに必要だから、こんな仕事をプラスしてほしいという、柔軟な対応には向いていないのです。

 

小さな規模の業務に対応しづらい

たまにしか出てこない業務や、社員一人以下でできる仕事だと、委託そのものができないことがあります。

ある程度まとまった量の業務を発注することが必要となりますので、ちょっとした仕事が小分けに出るというくらいだと受け入れてもらえないことも多くなります。

大量かつコンスタントに存在する業務を委託するというのが、アウトソーシングの原則となるからです。

 

派遣とアウトソーシングの違い、適切な使い分け

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上記のように、派遣とアウトソーシングでは性質の違い、そして異なるメリットデメリットがあります。

それぞれにふさわしい状況というものがありますので、そこを理解して使い分けるようにしましょう。

 

定形的で社外に出せる業務か

検討している業務内容が、定形的で社外に出しても問題ないかというポイントを考えましょう。

ルーティン化できてイレギュラー事案が入ってこないものであれば、アウトソーシングに向いています。

一方で、毎回業務の仕方を変えないといけない、ちょくちょくイレギュラーが発生するような業務であれば、自社内で派遣社員を雇って行う方が向いています。

さらに、社外に漏れて困る情報を取り扱うのであれば、やはり自社内で業務をすべきです。

一方で、他に知られるリスクが生じても大きな問題とならないのであれば、アウトソーシングがおすすめです。

 

ノウハウを溜めたいか

その業務について、自社内にノウハウや実績を蓄積したいかによって選択が変わります。

ノウハウは特に必要ないということであれば、アウトソーシングで完全に任せてしまって問題ありません。

しかし、将来的に自社でその業務を行っていきたいと考えてるのであれば、スキルと経験のある人材を派遣してもらった方が有益です。

 

すぐに業務に取り掛かる必要があるか

すぐに業務を開始する必要がある場合、すでにノウハウや設備、業務プロセスが完成しているところにアウトソーシングする方が良いでしょう。

自社で新しい業務を始めるとなると、時間がかかりますし、始めたばかりの頃はミスなども生じやすいからです。

また、スタートアップ企業などの場合は、ある程度本来業務が軌道に乗るまでは、ノンコア業務に注力できないこともあります。

そのケースでも、アウトソーシングすることで、会社経営で必要とされる業務を完遂することができます。

 

まとめ

派遣とアウトソーシングの大きな違いは、依頼するのが人材そのものか、業務かという点にあります。

派遣は人を送ってもらいますが、アウトソーシングは業務を任せるという違いです。

派遣には、スキルを持つ人材を大きな負担なく得られるというメリットがあります。

そのため、自社にノウハウを蓄積したい時に向いている手法です。

一方でアウトソーシングは、2次的で定形的な業務を切り出してすべて任せられるというメリットがあります。

そのため、本来業務に集中して、業務を効率化したい場合に役立つ方法です。

こうした派遣とアウトソーシングの違いをよく理解して、状況と業務内容を考えながら、より自社にマッチしたサービスを利用するようにしましょう。

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