アウトソーシングと人材派遣の違いを解説!業務内容で使い分けよう

「アウトソーシングと派遣に違いはあるのか…」
「アウトソーシングと派遣のどちらに依頼しようか…」
このように思っている人は多いようです。
アウトソーシングと派遣は、自社以外の外部に仕事を依頼するという点では共通しています。しかし、定義や細かいポイントに違いがあります。この違いを理解し外部のパワーを活用することで、効率的な進捗が期待できます。
この記事では、アウトソーシングと派遣のメリットやデメリット、使い分けのポイントなどを説明します。アウトソーシングをうまく活用した結果、プロジェクトを成功させたDX担当者の声も後半で紹介しています。
外部への委託を検討している人は参考にしてください。記事は約3分で読めます!
アウトソーシングとは
アウトソーシングとは、Out(外部)とSourcing(資源化)を合わせた造語です。社外の資源や人材を労働サービスとして活用することです。
国内のアウトソーシングサービスは1990年代ごろから主にシステム開発などで使われるようになりました。その後、アウトソーシングの形は時代と共に変化し、サービスもさまざまに生まれています。
アウトソーシング市場の動向【コラム】
アウトソーシングサービスの需要は、年々拡大傾向にあります。
矢野経済研究所の調査によると、2019年度の人事・総務関連業務アウトソーシング市場は、働き方改革やデジタルトランスフォーメーションの推進で、前年度比4.1%増のプラス成長でした。
人事・総務関連業務アウトソーシング市場規模推移(主要14分野計)![]() 注1:事業者売上高ベース |
調査では市場の拡大理由をこのように報告しています。2020年度はコロナ禍の影響で減少の予測が出ていますが、今後は市場のさらなる拡大が期待されています。
アウトソーシング市場の主な拡大理由
|
出所:株式会社矢野経済研究所BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査を実施(2022年)(2022年11月8日発表)
アウトソーシングとBPOの関係
アウトソーシングの1つの形態としてBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)があります。
BPOは、業務プロセスアウトソーシングとも言い、業務の一部を社外の専門業者に継続的に外部委託をすることを意味します。
特徴は、契約期間と業務範囲にあります。BPOは、他のアウトソーシングに比べて契約期間が長く、1業務全てのプロセスを委託するなど業務の範囲も広域です。
メリットとしては、進捗スピードの向上など業務改善や品質向上、コスト削減などがあります。デメリットとしては、情報漏洩のリスクがあります。依頼時には、リスク回避のためにもプライバシーマークの取得確認などが必要となります。
関連記事:
「BPOとは?その特徴、相場、採用後のメリットとデメリットを考えてみましょう」
アウトソーシングと人材派遣の違い
アウトソーシングと派遣にはどのような違いがあるのでしょうか?
アウトソーシングと人材派遣の大きな違いは契約形態です。アウトソーシングは業務委託契約、派遣は労働者派遣契約となりますす。
この他にも「契約先」「指揮命令」「期間や期限」「対価の発生」「業務の制限」などにも違いがあります。アウトソーシングと人材派遣の違いを詳しくみてみましょう。
項目 | アウトソーシング | 人材派遣 |
契約形態 | 業務委託契約 | 労働者派遣契約 |
契約先 | アウトソーシング会社 | 人材派遣会社 |
労働者への指示と管理 | アウトソーシング会社 | 派遣先企業 |
期間と期限 | 契約終了時まで | 契約期限は3年。延長する場合は、直接雇用が努力義務 |
対価発生 | 成果物の納品、作業の遂行 | 派遣スタッフの労働(時給換算) |
業務制限 | 制限なし | 労働者派遣法により、港湾運送業務、建設業務、警備業務、医療関連業務などは不可 |
契約形態・契約先
アウトソーシングの場合は、受託会社と業務委託契約を締結します。業務の管理や遂行は受託会社が行います。
人材派遣の場合は、人材派遣会社と労働者派遣契約を締結します。人材派遣会社が労働者を企業に派遣します。業務の管理や労働者の教育、管理は派遣先となる企業が行います。
業務指示
アウトソーシングと人材派遣の違いに、誰が労働者に業務指示を出すかというところにもあります。
アウトソーシングでは、労働する人材はアウトソーシング会社の管轄にあります。そのため労働者への指揮命令はアウトソーシング会社が行います。つまり、企業担当者は、業務を実践する労働者ではなく、アウトソーシング会社へ指示を出すことになります。
人材派遣では、派遣先となる企業の担当者が労働者へ直接指示を出します。派遣労働者の教育や進捗管理なども同様です。
業務制限
医師や弁護士など国家資格が必要な業務の遂行はできませんが、それ以外の業務であれば、アウトソーシングの業務制限はありません。
人材派遣には業務制限があります。労働者派遣法で、危険が伴うなどの理由で、作業ができない業務が定められています。
たとえば、建設業務や警備業務、医療関係業務などは人材を派遣することができません。
人材派遣できない業務
|
アウトソーシングのメリット・デメリット
アウトソーシングを利用するメリットとデメリットを確認してみましょう。
アウトソーシングのメリット
アウトソーシングを活用する企業は具体的にどのようなメリットをアウトソーシングサービスに感じているのでしょうか。詳しくみていきましょう。
コスト削減
アウトソーシングのメリット、まずはコストの削減です。
自社で社員を雇用するケースと比較するとその差は歴然です。
求人を掲出し、選考、採用にかかる費用、育成するまでの教育費、毎月の給料やボーナス、社会保険費、福利厚生費などのコストを削減することが可能になります。
スキルや設備の活用
自社で持ち合わせていないスキルや設備の活用ができることもアウトソーシング活用のメリットです。
高度な専門スキルを身につけるには時間が必要ですし、設備導入にはコストがかかります。
業務を完全に委託できるアウトソーシングであれば、自社への負担が軽減されます。また、専門家集団に依頼するため、より正確でスピーディーな業務を期待することも可能になります。
期間や業種に制限がない
アウトソーシングの場合、人材派遣とは違い、委託業務に法律的な制限がありません。
アウトソーシングのデメリット
アウトソーシングの利用には、メリットだけでなくデメリットもあります。
スキルやノウハウが蓄積されない
アウトソーシングのデメリットとして、スキルやノウハウが自社の社員に蓄積されないということがあります。
アウトソーシング会社が業務を請け負いますので、自社社員は依頼業務のスキルやノウハウを得る機会は失われます。とはいえ、すでにノウハウが継承されている業務、誰もがすぐにできる業務などであれば問題はありません。
突発的な業務は難しい
アウトソーシングを利用するのは、クオリティーを担保しやすい定型業務である場合が多くあります。
なぜならイレギュラーな作業、突発的な対応、通常とは異なる作業への対応が難しいからです。
企業は労働者へ指示や管理が直接できないことを説明したとおり、労働者からの質問や疑問もアウトソーシング会社を通して行われます。
急に事情が変わったから、今月だけ違う方法で対応してほしい、進行しているプロジェクトに必要だから、こんな仕事をプラスしてほしいなど、臨機応変な対応が多い作業には向いていないと考えましょう。
人材派遣のメリット・デメリット
アウトソーシングだけでなく派遣にもメリットとデメリットがあります。
人材派遣のメリット
人材派遣にはどんなメリットがあるのでしょうか。
業務管理がしやすい
アウトソーシングとは違い、派遣は労働者に対し、企業が直接指示を出すことができるので、業務管理などがしやすいというメリットがあります。
コミュニケーションがとれる状態で対応してもらえるため、スケジュールや進捗状況などを瞬時に把握することが可能です。
短期間利用が可能
派遣は期間限定で人材を確保することができるというメリットもあります。
たとえば、1つのプロジェクトが終了するまでの利用や、目標が達成されるまでの利用も可能です。
年に数回の繁忙期のみの利用するということもできます。必要な期間だけ人材を確保することができます。
人材派遣のデメリット
人材派遣を利用するデメリットも確認しましょう。
予算をオーバーしがち
人材派遣の一番のデメリットは、予算がオーバーしがちなことです。アウトソーシングの場合、見積り通りのコストで収まることが多いです。
しかし、人材派遣の場合、派遣された人材は要望された業務を全て遂行するために、残業や休日出勤を行うことがあります。そのため人件費が超過するのです。
予算の段階で、派遣された人材の残業や休日出勤などを計上していないこともあります。
派遣会社からの請求書で発覚!などということがないように、日頃から勤務状態を管理をする必要があります。
派遣期間に上限がある
人材派遣には契約期間に上限があります。企業へ派遣される期間が事前に決められている「有期雇用派遣」の場合、派遣期間の上限3年です。
派遣の活用を3年以上望む場合は、直接雇用を努めるという努力目標が定められています。
業務が限定されている
人材派遣では、法律で禁じられている業務があります。労働者派遣法では、港湾運送業務、建設業務、警備業務、医療関連業務、仕業務などは派遣スタッフが作業を行うことを禁じています。
引用:厚生労働省「労働基準法労働者派遣事業を行うことができない業務は」
アウトソーシングと派遣の違いを活かした使い分け
アウトソーシングを活用すべきか、人材派遣を活用すべきかの使い分けの確認ポイントを説明します。
定型業務か非定型業務か
外注を検討している業務内容が、定型業務か非定型業務かが確認ポイントです。
作業がルーティン化されていて、イレギュラー事案が発生しにくい業務を定型業務と言います。
定型業務の場合位は、アウトソーシングを利用するとよいでしょう。受託会社に管理や運営を一任するためです。
一方で、毎回対応を変えないといけないなどイレギュラーな作業が発生する頻度が高い業務を非定型業務と言います。
非定型業務の場合は人材派遣の利用が向いています。
自社内で派遣スタッフに対し直接指示を出すことができますし、作業管理もできるので安心です。
委託先 | 業務例 | 委託検討業務 |
アウトソーシング | 各部署事務作業、書類作成 | 定型業務 |
アウトソーシング | メディアコンテンツ制作、CMS入力 | 定型業務 |
アウトソーシング | アッセンブリ、発送 | 定型業務 |
人材派遣 | 情報収集や分析 | 非定型業務 |
人材派遣 | 顧客情報管理 | 非定型業務 |
人材派遣 | 販売・美容・輸送機器の運転 | 非定型業務 |
ノウハウの蓄積が必要か
自社内にノウハウや実績を蓄積したいかどうかも、アウトソーシングと派遣を使い分けるポイントです。
作業方法やノウハウを得る必要ない場合は、アウトソーシングに完全に任せてしまいましょう。コア業務に集中することができるようになります。
しかし、将来的に自社で委託した業務を行いたい場合は、派遣会社の活用がよいでしょう。スキルと経験のある人材を派遣会社から派遣してもらいます。
人材派遣の利用で、それまで持ち合わせていなかった技術や知識を得ることもできます。
時間や納期
時間や納期の違いもアウトソーシングと派遣を使い分けるポイントです。
時間がなく、納期がタイトですぐに業務を開始する必要がある場合はアウトソーシングに依頼しましょう。
すでにノウハウや設備を持ち合わせてる会社、経験値が高いスタッフが揃っているアウトソーシング会社を選びます。アウトソーシングへ一括依頼をすることでコア業務に注力できるようになります。
納期まで時間が十分にある場合は、派遣を利用するとよいでしょう。
新規事業などは作業が軌道に乗るまでに時間がかかりますし、始めたばかりの頃はミスなども生じやすいので経験とスキルをもった人材を派遣してもらうとよいでしょう。
派遣の場合は、コア業務の合間に、作業内容の説明や指示を直接することも可能ですし、作業手順や進捗を確認できます。
アウトソーシング会社【HELP YOU】活用事例
オンラインアウトソーシングHELP YOU を実際に活用した企業の事例を紹介します。
アウトソーシングHELP YOUの活用でプロジェクトは成功
DCM株式会社は、HELP YOUのアウトソーシング活用で1500時間もの工数削減に成功し、プロジェクトは大好評。担当者の活躍が評価され、その年の優秀賞を受賞しています。
DCM株式会社は、全国にホームセンター660店舗以上を展開する、ホームセンター業界のリーディングカンパニーです。
店舗売場のDX化担当に着任した尾﨑さんは、売場案内ツール制作を担当することになりました。当初は制作を内製化し、パート、契約社員、派遣社員に協力してもらうという選択肢もありました。
しかし、作業説明や人材の管理監督、人事規程を確認したり、伝えたりと、尾﨑さんのノンコア業務が増加する事態に気づきます。
そこでHELP YOUのアウトソーシングサービスの活用を検討し、利用します。
DCM株式会社アウトソーシング活用の続きは、こちらでご覧いただけます。
「社内で表彰!HELP YOUの活用でプロジェクトを成功へ」
アウトソーシングHELP YOUの活用で人材不足を解消
鳥生工務店は、愛媛県で不動産業を営む企業です。住宅の新築やリフォーム、それに伴う不動産・土地分譲の売買の仲介を行っています。
建築の仕事には慣れている鳥生さんですが、一般事務、総務、会計となると難しい場面がありました。そこでノウハウやキャリアを積んだ人材が揃うHELP YOUのアウトソーシングサービスを活用することにしました。
HELP YOUがこれまでに行った作業は以下のとおりです。
・ネットでの発注業務代行
・リサーチ業務とパワーポイントまとめ資料作成
・補助金関係の書類作成
補助金関係の書類作成は「非常に助かった!」と鳥生さん。補助金関係の書類は内容理解も大変な上に、担当者が退職し、社内に分かる人間がいなかったからと言います。
オンラインアウトソーシングのサポートを活用した結果、人材不足を解消。コア業務に専念することが可能となり、業務効率が改善されました。
鳥生工務店のアウトソーシング活用の続きはこちらでご覧いただけます。
「地方の会社・専門色の強い建設業でもHELP YOU活用は達人級」
アウトソーシングサービスの「HELP YOU」
HELP YOUのオンラインアウトソーシングサービス
HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀なスタッフがクライアントをトータルサポートし、社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。
【HELP YOUのプラン】
<チームプラン>
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。
2.チーム制なので欠員があっても業務が滞る心配なし!長期的な依頼が可能
3.さまざまな業務の依頼でも窓口は一つで簡単!頼れる「専属ディレクター」
4.海外在住の日本人スタッフによる時差を活用した夜間帯業務も可能
チームプランの主なサービス内容
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務の依頼が可能です。
■総務業務:出張手配、スケジュール調整、名刺作成、データ整理など
■経理業務:入金管理、支払業務、請求書発行など
■人事・採用業務:求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■営業サポート業務:会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■マーケティング業務:SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務:売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。
チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」、RPAツールを用いて自動化が可能な定型業務をロボットがサポートする「ロボットプラン」など、お客様のニーズに合わせたプランをご提供しています。
「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にご相談ください!
まとめ
アウトソーシングは、業務や成果物を提供してもらう業務代行サービス。人材派遣は、条件に合ったスタッフを派遣してもらう人材提供サービスということがわかりました。
アウトソーシングと人材派遣の使い分けのポイントを整理すると
・業務がパターン化している。突発的な対応が少ない場合はアウトソーシング
・毎回、管理者への指示や確認作業が必要な場合は人材派遣
この他にも「ノウハウ蓄積の要不要」「時間や納期などの状況」も一般的な判断ポイントです。依頼する業務内容や状況を考慮し、アウトソーシングと人材派遣を使い分けてみてください。
※アウトソーシング会社の中にはHELP YOUのように、非定型業務であっても対応が可能なアウトソーシングサービスもあります。
▼合わせて読みたい
オンラインアウトソーシングはHELP YOU
600以上のクライアント様が導入
人手不足が深刻な状況で、業務を外注する企業が増えています。
特にオンライン上のアウトソーシングサービスは、下記の点で多くのお客様に選ばれています。
【HELP YOUが選ばれる理由】
1.厳しい採用プロセスをクリアした「優秀なアシスタント」が業務を担当
2.チーム制だから人材が退職して業務が滞るリスクなし!長期的な依頼が可能
3.専属ディレクターがつくため、様々な業務をまとめて依頼できる
日々の雑多な作業を外注し、重要な業務に集中して生産性を上げたい方は
ぜひこの機会にHELP YOUの導入をご検討ください。
お電話での無料相談はこちらをご利用ください。050-3187-5599(平日10~18時)