リサーチ代行とは?費用相場・依頼できる内容・おすすめサービス10選を紹介

リサーチ代行を活用すれば、自社だけでは収集しづらい市場・顧客データを、短期間・高精度で手に入れることができます。社内の調査負担を最小限にしながら、意思決定に必要な根拠を効率よく整えられる点が最大のメリットです。
本記事では、リサーチ代行に依頼できる調査内容や費用相場の目安を解説。また、おすすめのリサーチ代行サービス10社も紹介します。
リサーチ代行とは

リサーチ代行とは、さまざまな分野における調査を自社に代わって代行業者が請け負うことです。
自社でリサーチを行う場合、多くの時間的・人的コストがかかるため、リサーチ代行サービスを利用する企業も少なくありません。
調査したい内容を伝えれば、代行業者が目的に合った調査方法を提案してくれたり、リサーチ後の分析や包括的な考察、コンサルティングまで一貫して請け負うケースもあります。
特定分野に強い代行業者もあるため、自社の目的に合ったリサーチ代行サービスを選ぶことが大切です。
リサーチ代行に依頼できる業務

リサーチ代行には、社内で時間・工数を掛けずに実施したい調査をワンストップで任せられます。依頼できる調査は、主に以下のようなものがあります。
- アンケート調査
- CS調査
- ES調査
- 市場調査
- Web調査・文献調査
- 競合調査・価格調査
各業務の概要と具体的な作業リストを見ていきましょう。
アンケート調査
アンケート調査とは、あらかじめ用意した質問を対象者に回答してもらう調査方法です。選択肢の中から回答を選ぶ「選択形式」での実施が一般的です。
アンケート調査は主に2種類あります。一つは「インターネットリサーチ」と呼ばれるオンラインでの調査で、現在もっとも使われている手法です。
例えば、Googleフォームなどにアンケートを作成し、そこに対象者を誘導して回答をしてもらいます。
二つ目は、電話やハガキなどを活用したオフラインでの調査です。近年あまり使われなくなった手法ですが、自社の商品・サービスのジャンルや対象者の年代によってはオフラインの方が有効な場合もあり、使い分けると良いでしょう。
アンケート調査は、対象者の意識や興味・傾向などを数値化して把握することができ、商品開発やマーケティング活動などに活かされます。
CS調査
CS調査とは、顧客満足度(Customer Satisfaction)調査のことです。自社の商品・サービスを利用している顧客に対し、満足度や期待度を把握して更なるCSの向上につなげることを目的に行います。
CS調査の手法は、主に以下の二つが挙げられます。
●アンケート調査
オンライン・オフラインともに、もっとも多く実施されている手法です。一度に多くの回答を得られ、数値データで分析できるため、コストパフォーマンスに優れています。
●インタビュー調査
一対一、または数人のグループで、自社の商品やサービスについてインタビューを実施する手法です。
満足/不満足と感じる理由や、顧客の背景など、数値では表せないデータをインタビューを通じて深掘りし、顧客の深層心理を把握していきます。
インタビュー調査と比べてコストはかかりますが、顧客理解を深めたり、課題の洗い出しに適した手法です。
ES調査
ES調査とは、従業員満足度(Employee Satisfaction)調査のことです。従業員が職場環境や待遇についてどのくらい満足しているかを把握するために行います。
ESが高い職場は、離職率が低く、働きやすい職場であるといえます。働きやすい環境は、質の良いサービスの提供にもつながります。
その結果、CSの向上、さらには企業価値の向上にも結び付いていくので、従業員満足度を知ることはとても重要です。
ES調査の方法は「選択形式」によるアンケートがおすすめです。自由記述形式では従業員が負担に感じる可能性があります。回答時間の短縮も考慮し、「選択形式」にすることをおすすめします。
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市場調査
市場調査(マーケットリサーチ)とは、自社の商品・サービスについて適切な意思決定を行うための調査です。市場のトレンドや動向、顧客のニーズなどを調べ、CSの高い商品・サービスを届けることを目的とします。
市場調査の代表的な手法の一つに「定量調査」があります。アンケートなどを通じ、数値化できるデータを収集するもので、新商品・サービスの開発などでよく用いられています。
対する「定性調査」は、対象者の潜在意識などの数値では表せない情報を、グループインタビューなどを通じて収集する方法です。
定量調査より手間がかかりますが、顧客のニーズを深掘りできるため、自社の既存商品やサービスの改善点を知りたいときなどに有効な手法です。
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Web調査・文献調査
Web調査・文献調査とは、官公庁の統計データ、業界レポート、専門誌、企業ウェブサイトなど、すでに公開されている情報(二次情報)を収集・分析する調査方法です。
ゼロからデータを集める市場調査と異なり、費用を抑えて短期間で業界の全体像やトレンドを把握できるのが特徴です。主に、新規事業の立ち上げ時の情報収集や、既存事業の戦略立案時の裏付けデータ収集を目的として行われます。
Web調査・文献調査の主な目的と手法は以下のとおりです。
- 業界の現状把握:統計データや業界レポートの収集、関連ニュースや専門記事の要約
- 営業・マーケティング:ターゲット企業リストの作成、特定分野の事例収集、セミナー情報収集
- リスク管理:取引先企業の風評チェック、ネガティブ情報(炎上、不祥事など)の検索
これらの調査を代行業者に依頼することで、客観的で網羅性の高いデータを定期的に取得し、市場の変化に合わせた迅速な意思決定を行うことが可能になります。
競合調査・価格調査
競合調査・価格調査とは、自社商品やサービスに対する競合他社の動向、販売戦略、価格設定などを詳細に調査する手法です。
市場における自社の優位性を明確にするため、また、顧客が競合と比較検討する際の判断材料を把握するために不可欠な調査です。特に、競合商品が多数存在するECサイトや小売業において、適正な価格戦略を立てるための重要な土台となります。
競合調査・価格調査で収集する主な情報は以下のとおりです。
- 商品・サービス:競合商品のスペック、機能、付帯サービス、開発背景、ブランドイメージ
- 価格戦略:販売価格、割引やキャンペーンの有無、送料や手数料の有無、在庫状況
- 販売促進:Webサイトの構成、ランディングページ(LP)の訴求、広告戦略、SNSでの話題性
- 顧客の反応:ECモールやレビューサイトにおける口コミや評価、ユーザーが持つ不満点
リサーチ代行のメリット

リサーチ代行を利用すると、社内では対応しづらい調査業務を効率化でき、短時間で質の高いデータを得られます。
ここでは、企業がリサーチ代行を活用する主なメリットを紹介します。
- 精度の高いリサーチができる
- コア業務に集中できる
精度の高いリサーチができる
リサーチ代行業者は、リサーチのノウハウを確立したリサーチの専門家です。
リサーチの専門知識はもちろんのこと、独自に開発したリサーチツールや分析ツール、数万人規模のアンケートモニターなど、効率的に調査を行うためのノウハウやフィールドを豊富に持っています。
依頼できるリサーチ方法は多岐にわたりますが、その中でも自社の目的達成のための的確な手法を提案してくれます。その結果、きめ細やかで精度の高いリサーチ結果が得られるのです。
コア業務に集中できる
リサーチには多くの人的コストや時間的コストがかかります。
企業が注力すべきことは、リサーチ結果をもとに販売戦略を立てることであり、リサーチそのものはノンコア業務にほかなりません。
ノンコア業務をリサーチ代行業者に依頼すれば、企業はコア業務に集中でき、生産性の向上が見込めます。
リサーチ代行の費用相場

リサーチ代行の費用は、依頼先のタイプと依頼内容の専門性によって大きく変わります。ここでは、一般的な3つの依頼先の相場の目安を紹介します。
- リサーチ専門会社
- アウトソーシング会社
- クラウドソーシング
まずは、自社の目的と予算に合った委託先のタイプを把握しましょう。
リサーチ専門会社
リサーチ専門会社は、調査設計からアンケート作成、回収、集計、分析、レポート化まで一連のプロセスを総合的に対応します。調査品質が安定しており、意思決定に利用できる精度の高いデータを得たい場合に最も適した依頼先です。
■費用の目安
- Webリサーチ・デスクリサーチ:5万円~30万円程度
- 文献調査:10万円~50万円
- アンケート調査(定量調査):10万円~300万円以上
- インタビュー調査(定性調査): 30万円~200万円程度
- 現地調査・フィールドワーク:20万円~100万円以上
■向いているケース
- 新規事業や商品企画など確度の高い根拠が必要
- 調査設計からレポートまで一括で任せたい
- 社内にリサーチの知見が少ない
クラウドソーシング
ココナラやクラウドワークスに代表されるクラウドソーシングでは、個人のリサーチャーやフリーランスに小規模な調査作業を依頼できます。低予算で活用しやすい一方、スキル差や品質のばらつきがあるため、実績や評価を確認しながら依頼することがポイントです。
■費用の目安
- 市場調査・リサーチ:5,000円〜3万円程度
- アンケート設計・簡易分析:1万〜5万円程度
- レポート作成:2万〜7万円程度
■向いているケース
- 予算を抑えてスモールタスクを依頼したい
- 小規模なリサーチや資料作成が中心
- ココナラ/クラウドワークスの評価を参考にしたい
アウトソーシング会社
アウトソーシング会社は、調査票の配信、回答データの回収、集計やグラフ作成など、調査に必要な「作業工程」を中心に請け負います。コストを抑えながらリサーチ工数を削減したい企業に向いています。
■費用の目安
- アンケート回収:3万〜10万円
- 集計・グラフ化:5万〜15万円
- 一部工程のみの代行:数万円〜20万円程度
■向いているケース
- 基本的なリサーチ代行:5万円~10万円程度
- 専門的な調査:10万円~
- 単純集計レポート:1.5万円〜
- クロス集計レポート:3万円〜
おすすめのリサーチ代行サービス10選

ここまでリサーチ代行について、調査の種類・メリット・費用相場について解説してきました。
国内には多くのリサーチ代行業者がありますが、中でも信頼できる代行サービスを10社紹介します。
HELP YOU(株式会社ニット)

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀なアシスタントによる業務の代行と、テクノロジーを活用した業務効率化によって、社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。
| 特徴 | ・優秀なアシスタント×ツールによる自動化で業務効率化を実現 ・バックオフィスからマーケティングまで幅広い業務を依頼できる ・最短3日で導入可能 ・目的や課題に応じて2つのプランから選べる |
| 対応業務 | ■リサーチ代行関連 ・リサーチ・情報収集 ・データ入力・整理 ・資料作成・報告書作成 ・外国語リサーチ ・反社会的勢力調査、与信調査、コンプライアンスチェック ■その他業務 |
| 費用 | ■チーム制でサポートする「チームプラン」 月額:10万円~(税抜)/実働時間:30時間~ ■専属アシスタントによる「1名専属プラン」 |
| 実績 | 900クライアント以上 |
▼HELP YOUサービスの詳細を知りたい方は、こちらの資料もご覧ください
▼HELP YOUのユーザーレビュー・口コミ
管大輔さんのHELP YOUに関するレビュー|ミナオシ
「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが合っているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!
株式会社マクロミル
年間3万件、取引社数4,000社を超える豊富なリサーチ実績とノウハウをもつ株式会社マクロミル。ネットを活用した市場調査の他、マーケティング全般に関するコンサルティング業務なども行っています。
【特長】
- 業界最大規模のパネルネットワーク
- 課題整理から分析・施策までを一気通貫で支援
※パネル:一定期間、固定された調査対象者のこと。同じ調査を同じ対象者に継続的に行う際に設定される。
【サービス/料金目安】
| サンプル数/質問数 | 料金 | |
| モニタ会員向け調査 | 100サンプル/10問 | 11万円 |
| インターネットリサーチ | 600サンプル/15問 | 36万円 |
| ES調査 | 1,000サンプル/20問 | 49万円 |
| フォーカスグループインタビュー | 6名×2グループ(12サンプル)/2時間 | 146万円 |
GMOリサーチ&AI株式会社
GMOリサーチ&AI株式会社は、高度なAI技術と大規模なパネルネットワークを駆使したインターネット調査を提供する会社です。
【特長】
- 日本最大級の消費者パネル
- 世界のパネルネットワークを活用した海外調査
【サービス/料金目安】
| サンプル数/質問数 | 料金 | |
| アンケート代行 | 2,000サンプル/20問 | 63.1万円 |
| サンプルサプライ | 2,000サンプル/20問 | 46.1万円 |
| モニターリクルート | 5,000サンプル/15問 | 8万円 |
株式会社MSS
リサーチ領域を超え、マーケティング施策を展開すべくアウトプットの提供を強みとする株式会社MSS。リサーチの企画・設計を重要視し、精度の高い調査結果を提供しています。
【特長】
- コンサルタントを含めた専任チームを結成し、トータルでサポート
- リサーチ実績30年、リピート率85%以上
【サービス/料金目安】
| 調査内容 | 料金 | |
| ネットリサーチ | 予備調査 1,000s回収×5問 本調査 500s回収×25問 |
210万円 |
| ネットリサーチ | 予備調査 30,000s回収×5問 本調査 2,000s回収×40問 |
180万円 |
株式会社マーケティング・リサーチ・サービス
1959年、マーケティングリサーチという概念が日本に生まれた頃の「黎明期」に設立した企業。食料品や日用品からBtoB商材まで、幅広い業界、分野のリサーチに対して豊富な経験とノウハウがあります。
【特長】
- 750社以上の取引実績
- 年間700以上の会場調査実績
【サービス/料金目安】
| 料金 | |
| MRSサンプリング・レビュー | 基本料金10万円~ |
株式会社リサーチワークス
独立系のアンケート調査会社として中立性を保ち、質の高い調査データ・分析結果を提供しています。官公庁や非営利団体からの受託実績も豊富。労働組合の意識調査なども行っています。
【特長】
- 民間企業から官公庁や大学等まで幅広い受託実績
- アンケート調査の企画から、入力・集計、報告書の作成までワンストップで対応
※プラン・料金詳細は要問合せ
株式会社インテージ
高品質なネットリサーチを低コストかつスピーディーに実現する国内大手のマーケティングリサーチ企業です。膨大な生活者データと分析力で企業のマーケティング活動全般を支援します。
【特長】
- 国際基準のパネル品質管理の認証取得
- 購買データと大規模パネルが強み
【サービス/料金目安】
| 料金 | |
| ネットリサーチ | 基本費用は12.4万円~ |
リサーチプラス(アイブリッジ株式会社)
アイブリッジ株式会社が運営するインターネットリサーチサービスの「リサーチプラス」。約160万人の大規模ネットモニターを保有し、低価格・低料金でモニター向けWebアンケートが可能です。
【特長】
- 5問100回答までなら1万円で実施できる「簡単アンケート」
- 最短1時間でアンケート回収
- 地図連動によるエリアセグメント
【サービス・料金目安】
| 料金 | |
| 通常リサーチ | 4万円~ |
| 簡単アンケート | 1万円~ |
| リクルーティング | 基本料金70,000円〜 |
ゼネラルリサーチ株式会社
ゼネラルリサーチ株式会社は、幅広い年代層のモニター1,022万人を保有し、インターネット市場調査を専門とするリサーチ会社です。企業の商品開発やマーケティング戦略のために、調査設計からデータ分析、レポーティングまで一貫してサポートします。
【特長】
- 国内モニター総数1,022万人
- 42項目のの豊富な属性パネル
※プラン・料金詳細は要問合せ
株式会社アスマーク
株式会社アスマークは、市場調査・マーケティングリサーチサービスを提供する東証スタンダード上場企業です。全国100万人規模の自社モニター組織を持ち、高品質なリサーチとモニターリクルートの強みで企業の意思決定をサポートします。
【特長】
- 年間調査実績6,600件以上、取引企業数1,100社以上
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【サービス・料金】
例)モニター向け通常リサーチ サンプル数100
| 質問数 | 料金 |
| 5問 | 4万円 |
| 10問 | 5万円 |
| 20問 | 9.5万円 |
| 30問 | 14万円 |
| 40問 | 18.5万円 |
リサーチ代行のまとめ

常に変化する市場でビジネスを行うとき、欠かすことのできないリサーチ業務。
しかし、企業のミッションは、あくまでも事業拡大のための「戦略決定」です。
ノンコア業務であるリサーチは、専門知識をもったプロに任せることが事業拡大の成功の近道であるといえるでしょう。
今回おすすめした10社を参考に、ぜひ自社に合ったリサーチ代行サービスを見つけてください。
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人手不足が深刻な状況で、業務を外注する企業が増えています。
特にオンライン上のアウトソーシングサービスは、下記の点で多くのお客様に選ばれています。
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1.厳しい採用プロセスをクリアした「優秀なアシスタント」が業務を担当
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