生産性向上と業務効率化の違い | 生産性を高める4つの施策と成功事例

※この記事は2020年7月に更新しました。

生産性向上とは、「保有するリソースを最大限に有効活用し、最小限の投資で最大の成果を生み出すこと」を言います。
 
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昨今、生産性向上の必要性が声高に唱えられており、その背景には労働人口の減少や市場のグローバル化など、日本企業にとって重要な課題が山積みです。
こういった背景から、多くの人や企業が生産性向上に向けてさまざまな取り組みを行っています。

しかし、施策を打っても思うように生産性は向上せず、なかなか残業も減らないため、効果を実感できていない人も多いのではないでしょうか?

この記事では、「生産性向上とは何か」「業務効率化との違いは何か」という定義の説明から、具体的な生産性向上の施策や成功事例をご紹介していきます。

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生産性向上とは?

はじめに、生産性向上とは何か、そして業務効率化との違いを詳しく説明していきます。
この2つの言葉の違いを認識することはとても大切なので、ぜひ参考にしてください。

生産性向上とは?

冒頭でもお伝えした通り、生産性向上とは「保有するリソースを最大限に有効活用し、最小限の投資で最大の成果を生み出すこと」を言います。
もう少し噛み砕くと「投入資源を有効活用して、最大限の成果を生み出すこと」と言えるでしょう。

計算式で表すと下記のようになります。

アウトプット(付加価値額または生産額)÷インプット(労働投入量=労働者数×労働時間)

自分がパフォーマンスを発揮できているかを確認するためにも、計算してみることをおすすめします。

参考:生産性向上の測定方法とメリットについてはこちらの記事で詳しく紹介

「生産性向上」と「業務効率化」の違い

生産性向上と混同しがちな言葉に、「業務効率化」という言葉があります。

生産性とは、先述した通り「インプットに対してどれだけのアウトプットができたのか」という指標です。
そのため、より少ないインプット(資源)で、より多くのアウトプット(成果)を出すと「生産性が高い」ということになります。

一方で業務効率化とは、時間的・費用的なコストを下げ、リソース投入量を下げることを言います。先述した生産性の計算式から考えると、分母であるインプットを減らすための施策であることが分かります。

つまり、生産性とは投入したリソースに対してどれだけの成果を出せたのかという指標であり、業務効率化とは生産性を高めるための施策であるという違いがあります。

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生産性向上が必要な理由

生産性向上の定義について理解したところで、次に「なぜ生産性向上が企業の重要課題となっているのか」をご説明したいと思います。
今や避けて通れない課題のため、きちんと理解しておく必要があります。

生産性向上が必要な理由1.労働人口の減少

労働人口の減少について、2つの事実を基に解説していきます。

2020年5月に総務省統計局が出した「労働力調査」の結果によると、2020年の労働力人口は6,854万人とされ、前年同月に比べて44万人減少しています。

また、パーソル総合研究所「労働市場の未来推計 2030」によれば、生産年齢人口は2030年に6,656万人(人口全体の57.2%)、2060年には4,505万人(同50.7%)になると予測されています。

つまり、人口に対する労働力人口の割合は年々減少する一方で、老齢人口の割合は増加していくと考えられているのです。

これら2つの事実から「労働人口が減少傾向にあり、約40年後には2人に1人しか働いていない状態」になることがわかります。働き手がいなくなり、人手不足の状態になるため、これまで以上に働く人の生産性が求められるようになるのです。

現状、日本の生産性は非常に低いといわれており、1時間当たりの生産性は46.8ドル(2018年の調査)、OECD加盟36カ国中21位という残念な結果になっています。このままの生産性では仕事が回らなくなり、会社として機能しなくなるかもしれません。

労働人口減少による影響を避けるためにも、生産性を上げるための施策を打つ必要があり、多くの企業がこの問題に取り組んでいるのです。

生産性向上が必要な理由2.グローバル競争の激化

インターネットで簡単に国境を超えられるようになった現在、日本企業は常に海外企業との競争にさらされています。

グローバル競争が激化している中、生産性が低いままでは、日本の国内市場シェアはあっという間に海外の企業に取られてしまいます。

先述した通り、日本の労働生産性はOECD加盟36カ国のなかでも下位に位置しており、G7(主要先進7カ国)の中では最も低い水準となっています。
生産性が高い海外の企業と戦っていくためには、一人一人の生産性向上が早急に求められるのです。

生産性を向上させる方法

この章では、具体的に生産性を向上させるためのアイデアをいくつか挙げ、皆さんがどんなアクションを取ればいいのかをイメージするお手伝いができればと思います。
一人あたりの生産性をあげることで、人手不足・そしてグローバル化に打ち勝つのです。

生産性を向上させる方法1.マップを描く

まず必要なのが、どうやって生産性を向上させるのか?という全体像を描くことです。現状を分析した上で理想の状態を定義し、それを実現させるための方法を考えていきます。

やみくもに施策を打つのは効率が悪く、要点が抜けてしまう可能性があります。
まずは日々の業務を洗い出して現状を分析し、何が無駄になっているのかを考えましょう。その時に、下記のようなポイントに着目してください。

  • 昔ながらの伝統を守ることが目的となって、そのまま遂行していないか?
  • 成果に直結する業務ではなく、その周辺業務に時間を取られていないか?
  • 毎日多くの時間を取られているルーティン業務はないか?

特に注意したいのが、「成果に直結する業務ではなく、その周辺業務に時間を取られていないか?」という点です。
実際に分析してみると、利益に直結しないノンコア業務に時間を消費していることに気が付くのではないでしょうか。

その後のステップとしては、「どんな状態になっていれば生産性が高いと言えるのか」という理想の状態を定義することが大切です。
どこに向かっているのかを明確にしなければ目的のない施策になってしまい、生産性向上を果たせなくなります。

そして最後に、現状と理想の状態を埋めるための施策を考え、実行します。生産性が低くなっている原因に対して解決策を打っていきましょう。

まずは「どのように生産性を向上させていくのか」を設計することが、生産性向上のための大きな一歩となります。

生産性を向上させる方法2.業務のオンライン化

上記のマップを描いた後は、実際にどうすれば効率化できるのかを考えていきます。

効果的な改善方法の一つが「ITツールの導入」です。IT業界で働いていない場合はその恩恵を感じ取る機会が少ないかもしれませんが、今や業務効率化に適したツールが数多く開発されています。

この時に重要なのは、ただITツールを導入するのではなく「今ある業務をオフラインからオンラインに切り替えられるかどうか」を考えることです。
オフラインで時間や手間がかかる業務を見つけたら、その業務内容を見直してみましょう。

例えば、日本企業に根付いているハンコ文化もその一つ。契約書への押印から、電子契約に切り替えることが可能です。
契約書の印刷・製本・送付・保管といった一連の作業に時間をかけることなく、締結までスムーズに行うことができます。印紙税が不要となるため、コスト削減にもつながります。

内閣府や法務省、経済産業省らは、民間企業などが取り交わす契約について「契約書の押印は特別の決まりがない限り不要」とする見解を発表しており、今後は電子契約がさらに普及していくかもしれません。

ほかにも、紙書類は極力ペーパーレス化を行う、対面での会議をWeb会議に切り替えるといった方法があります。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークが推進されている昨今ですが、新たな働き方の一つとしてこの機会にぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。

ITツールを上手く活用すれば、あなたの仕事は何十倍も効率化されるはずです。

生産性を向上させる方法3.ノンコア業務の外注化

ITツールに加えて近年発展しているのが、アウトソーシングです。

生産性を向上させるためには業務を効率化することが大切ですが、最も大事なのは「生産につながらない業務をやらないこと」です。
そこで取り組むべきなのが、コア業務以外の周辺業務(ノンコア業務)の外注化、つまりアウトソーシングです。

ノンコア業務をアウトソーシングするメリットとしては、
・コスト削減
・引き継ぎや指導が不要
・社員の負担軽減

などが挙げられます。

アウトソーシングサービスは基本的に業務に対する契約金のみで、人件費や福利厚生費、各種手当等が必要ないため、相対的に見ると大幅なコストダウンが期待できます。
また、引き継ぎや教育が不要となる一方で、納期や業務処理の品質は一定に保つことができます。

ノンコア業務をアウトソーシングすることで社員はより集中してコア業務に取り組めるようになるため、生産性を向上させることができるでしょう。

「利益には直結しないが、毎月大量に発生するルーティン作業」などは、特にアウトソーシングに向いています。
生産に直結しないノンコア業務は積極的にアウトソーシングして、大幅な生産性向上を図りましょう。

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生産性を向上させる方法4.国の補助を利用する

国としても、生産性向上のために新たな取り組みが始まっています。生産性向上に取り組んでいる企業には次のような助成金が支給されるため、積極的に活用してみましょう。

・IT導入補助金
ソフトウェアやサービスなどのITツールを導入する企業に費用の一部を補助することで生産性向上をサポートします。

・人材確保等支援助成金
評価や研修、短時間正社員制度などの雇用管理制度を改善することで、離職率の低下・人材の定着確保をサポートするものです。

・両立支援助成金
従業員が仕事と家庭を両立させるための支援を行います。男性の育児休暇所得や仕事と介護・育児の両立支援、育児や介護による退職者の再雇用支援などがあります。

・人材開発支援助成金
企業内の人材育成を支援する目的で、Off-JTなどの訓練経費などを支援します。

・働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)
テレワークに取り組む中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成するものです。

事業主の立場の方は、生産性向上に関する施策に取り組むことで補助金を受給できるというメリットがあります。
新しいシステムの導入が予算的に厳しいのであれば、こういった補助・助成金を利用することもおすすめです。

やってはいけない生産性向上の取り組み

生産性を向上させようと施策を打ったものの、かえって生産性が落ちてしまった…という場合もあります。どのような施策が生産性を下げてしまうのかをご紹介します。

やってはいけない生産性向上の取り組み1.マルチタスキング

同時に複数のことを行うマルチタスキング。さまざまな種類の業務を同時に進めることで、「仕事を進めている」という感覚が強くなります。

しかし、実際には効率的に仕事を進めているような錯覚に陥っているだけ…という可能性も。
マルチタスキングは単に脳の注意を瞬間的に切り替えているだけでしかなく、むしろエネルギーを大量に消費することで余計に脳が疲れてしまいます。結果的に頭の回転が遅くなり、生産性が下がってしまう可能性があります。

やってはいけない生産性向上の取り組み2.個人の生産性を意識しすぎる

チームで行うプロジェクトなどの場合、個人の生産性を求めるあまり、チームの生産性を低下させる場合があるので注意しましょう。

個人とチームの生産性のバランスを上手く取ることが必要です。「チーム全体の生産性を上げるために必要なことは何か」を考えましょう。
例えば、次のようなことを意識してみてください。

あいまいな表現を避け、具体的な「数字」を用いる

“結構”や“すごく”といったあいまいな表現は、人によって受け取り方が異なるおそれがあります。
齟齬なくスムーズにやりとりを行うためにも、チーム全員が客観的かつ確実に理解できるデータとして具体的な数字を用いることをおすすめします。

会議が有意義なものとなるよう心がける

チームの生産性を上げる際に障害となりやすいのが会議です。普段の会議がやみくもに時間を浪費する形だけのものになっていないか、今一度振り返ってみましょう。

会議を行う上で大切なのは、目的を明確にすること。議事録をスクリーンに投影するなどして話の脱線を防ぎ、なるべく短時間で終わらせることを心がけましょう。

時には会議に参加するメンバーを絞ることも重要です。会議を行うタイミングにも配慮し、参加者が業務を中断することなくスムーズに参加できる時間に行うようにしましょう。

作業の分担量を見直す

チームで作業を進めていく場合、均等に作業を振り分けようと考えがちです。しかし、仕事の性質によっては、それがかえって非効率になるときもあります。

大切なのは、チーム内で役割分担をすることです。責任の範囲を明確にし、共同作業が効率的か非効率的かを見極め、それぞれの技量に合わせて仕事を割り振りましょう。

仕事量によっては業務終了のタイミングにばらつきが出るかもしれません。そのような状況でも帰りやすい空気をつくり、無駄な残業を減らすことで生産性向上につながります。

個人の生産性を追い求める場面と、そうでない場面とを切り分けて考えるようにしましょう。

やってはいけない生産性向上の取り組み3.会議の時間を短くする

先ほど、会議について「なるべく短時間で終わらせることを心がけましょう」とお伝えしましたが、やみくもに会議時間を短縮するとかえって生産性が落ちる可能性もあります。
以下のようなポイントに気を付けて、会議の内容を見直してみましょう。

参加者

質の高い会議を行う上で重要となるのが「参加者を最小限にすること」です。人数が多くなるとそれだけ多くの意見が交わされ、議論が錯綜してしまいます。
参加者はなるべく会議で取り扱う議題の“当事者”に絞り、その中で徹底的に議論を行いましょう。

目的と議題の事前共有

会議を行う上で重要なのが、何について話し合うのか、何について決めるのかということを明確にすることです。遅くとも会議前日までには参加者に共有しておきましょう。

日々5~10分ほどの短時間ミーティングを行う

議題の中には、わざわざ一時間も時間をとる必要がないものもあるのではないでしょうか?
日々のスキマ時間でも解決できる議題はその都度済ませるようにすることで、会議の長時間化を防ぐことができます。

日頃から積極的にコミュニケーションを取り、すみやかな意思決定ができる環境を整えておきましょう。

生産性向上の成功事例

効果的な生産性向上を実現するためには、他社がどのような取り組みで成功したのかを知り、自社に活かすことが大切です。
ここで取り上げる3つの成功事例をぜひ参考にしてください。

生産性向上の成功事例1.営業×AI GROVE株式会社

GROVE株式会社は、インフルエンサーマーケティング事業、プロダクション事業、クリエイティブ事業の3つを軸に事業を行っている会社です。
インフルエンサーマーケティング事業部では1,000名のインフルエンサーを抱えており、会社の認知度を高めるためのリード獲得が不可欠でした。

そこでGROVE株式会社では、「APOLLO SALES」という営業の外注サービスを活用。
時間のかかる新規のリストアップからテレアポやDM作成・送信といったノンコア業務はAIが解決し、かわりに社員は商品説明や訪問などのコア業務に時間を割けるようになりました。

その結果、見事にリード獲得を実現。少ないリソースで成果を上げることができ、営業の生産性向上に成功しました。

参考:https://apollosales.co/

生産性向上の成功事例2.人事×Web会議ツール 株式会社あした

株式会社あしたは、人事評価のためのクラウドサービスを提供する人事コンサルティング企業です。
同サービスは人事専門の部門を持たない地方の中小企業にニーズがあるため、近年は地方での拠点展開を進めています。それに伴い、地方での人事採用が必要となりました。

しかし、対面での面接の場合、来社時の交通費や移動時間など応募者の負担が大きく、また日程調整にも手間がかかるなど、さまざまな課題を抱えていました。

そこで株式会社あしたでは、Web会議ツールを用いてオンライン上で面接を実施。Web面接であれば来社の必要もなく、短時間での面接が可能になります。
その結果、面接にかかる時間やコストを大幅に削減でき、生産性向上に成功しました。

このようにITツールをうまく活用し、オフラインで行っていた業務をオンライン化することで生産性向上につなげることが可能です。

参考:https://jp.vcube.com/case/11601.html

生産性向上の成功事例3.ルーティン業務の外注 株式会社notteco

ライドシェアサービスを展開している株式会社nottecoでは、インターンの管理やリサーチなど日々発生する雑務に負担を感じていました。

最初はクラウドソーシングサービスを利用していたものの、都度細かなディレクションが必要なため、かえって手間がかかり困っていたそうです。
そこで、業務の進め方を能動的に提案してくれる点が決め手となり、「HELP YOU」の利用を開始。最終的にはコストを3分の1にまで削減することに成功しました。

アウトソーシングサービスを利用する際に気を付けたいのが、「どのくらい能動的に業務内容をキャッチしてくれるのか」という点です。
細かい指示が必要な場合はそれだけでも一苦労ですが、キャッチ力や提案力の高いサービスを利用することで、何倍にも生産性を向上させることができるでしょう。

導入インタビューはこちら
コストを3分の1に削減!自分自身の生産性も向上 株式会社nottecoさま

まとめ

今回は生産性向上と業務効率化の違いから、具体的な生産性向上の方法と成功事例をご紹介しました。

人手不足やグローバル化が進む今日では、働く人一人一人の生産性向上が求められています。
どのような状態が「生産性が高い」と言えるのかをきちんと定義し、自社の現状を分析してから、生産性を高める施策を実行することが大切です。

まずはその第一歩として、今回ご紹介したITツールやアウトソーシングサービスなどを活用してみてはいかがでしょうか。

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