中小企業デジタルトランスフォーメーションの必要性と成功ポイント!
IT化(デジタル技術)の進歩によるデジタルツールの普及や、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進によるビジネス環境の変化を実感している人は多いことでしょう。
DXで転身を遂げた身近な企業例として、ビデオレンタルショップがあります。デジタル配信やサブスクリプションサービスの普及によりレンタル利用者が激減している状況は周知のとおり。生き残っている企業に共通していることは、DXを推進しているという点です。
刻一刻と変化するビジネス環境に企業が対応していくためには、デジタルトランスフォーメーションの推進が鍵を握っています。
この記事では、中小企業が成功するデジタルトランスフォーメーションの推進方法について、導入成功例や成功ポイントからご紹介します。
デジタルトランスフォーメーションを推進するために自社が実践すべきことがわかります。
中小企業こそデジタルトランスフォーメーションが必要
ここでは、なぜ中小企業にこそデジタルトランスフォーメーションが必要なのかについて解説します。
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、ITなどデジタル技術を導入して、既存のビジネスモデルを変革し、新たなビジネスを創出していくことです。
DX化は、単なるIT化とは異なります。
ITはデジタル技術全般を指す言葉です。DXはビジネスにおいての企業価値をデジタル技術で創造すること。つまり、DX化という目的を達成するための手段が、ITということになります。
働き方の多様化や急速なデジタル技術の発展により、私たちを取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。DXへの取り組みは、こうした社会の変化に迅速に対応し、企業としての優位性を保つために欠かせない取り組みです。
デジタルトランスフォーメーション2025年の崖
日本企業が国内でDXを推進するきっかけとなったのが、経済産業省が発表した「2025年の崖」問題です。
「2025年の崖」とは、企業が抱える古い基幹システム(レガシーシステム)が残存した場合、システムの老朽化や肥大化、ブラックボックス化などによって障害を起こし、企業の競争力を低下させ、経済損失をもたらすという問題のことです。
経産省は、こうして企業に警鐘を鳴らすとともに、DXの必要性を示しています。
例えば、2025年を待たずして、下記のような問題が発生しています。
2022年6月にWebブラウザ「InternetExplorer」のサポートが終了したことで、システム更新が遅れていた東京都調布市役所では対応に追われることになりました。
「2025年」はすぐそこに迫っています。
DXでは短期的な取り組みもあれば、長期的な取り組みもあります。先を見越し、少しでも早くDXの実現に向けて動く必要があります。
参考:経済産業省「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」
中小企業にとってDXはビジネスチャンス
中小企業にとって、このデジタル化の波はビジネスチャンスになると言えるでしょう。
新たなITツールの導入やシステム変革に、複数の上長や経営層の許可を取り、導入までに多くの会議や稟議書を必要とするのが大企業の弱みです。
その点、中小企業では経営者の判断一つで新たな取り組みを推進することができます。
実際、JETRO(日本貿易振興機構)の調査では、国内外の販売で、既存のビジネスモデルから電子商取引(EC)へ移行した企業の割合は、中小企業が43.2%、大企業が37.0%となっています。
新たなビジネスチャンスを逃さないためにも、デジタル技術の導入や企業文化の改革に迅速に取り組む必要があります。
中小企業は迅速にDX化を推進しやすい環境と言えます。課題を克服し、さらなる戦略で成功を手にしてください。
出典:JETRO「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」
出典:経済産業省「デジタルガバナンスコード実践の手引き」P2.
中小企業DXを成功させる6ポイント
ここでは、実際にDX化を推進する際に成功のカギを握る6つのポイントについてご説明します。
1.経営者のリーダーシップ
中小企業がDX化を成功させるには、経営者のリーダーシップが重要となります。
新たな企業価値を生み出すためには、経営者がDX化について学ぶことはもちろん、今後の展望についても明確な方針を持つ必要があります。
従業員とDX化の方針について共有し、組織全体をけん引していくためにも、経営者はDXの知識を得て、積極的に推進活動に介入していく必要があります。
2.デジタル化の拡大
まずは身近な業務からデジタル化を一歩ずつ始めていきましょう。
例えば業務のペーパーレス化です。これまで台帳などに記録していた数値をデータ化します。データをパソコンに打ち込み、データを積み上げる作業です。
既存データや身近なデータをデジタル化し蓄積することで、データを分析・活用することが可能になるからです。
3.専門的な知見とデジタル人材
デジタル技術を導入し、DXを迅速に推進するためには、専門知識を持つ人材のノウハウが必要になります。
外部人材を招き入れ、自社に持ち合わせていない知識やスキルを活用します。同時に従業員の育成も必要となります。デジタル人材に起用できそうな人材を招集し必要な教育を行います。
4.ビジネスモデル・組織文化の変革
DXはデータの蓄積デジタル技術の導入を進めながら、組織を強靭な体制へと変化させ、ビジネスモデルの変革を目指します。
組織文化とは、社内で共有している価値観や行動規範を指します。具体的には経営者の想いや行動、管理職のマネージメント、人事評価などです。これまで当たり前とされていたことを見直すことは容易ではありません。
5.中長期的な取り組み
DX化は一朝一夕で成功するような短期的な取り組みではないため、中長期的な視点での戦略が必要となります。
近視眼的な目標の先に、5年後・10年後のビジョンを据えます。試行錯誤を繰り返し、推進過程で成功体験を積み重ねていきます。こうしてノウハウを蓄積し、人材確保・育成し、組織を拡大させていきます。
6.伴走者のサポート
中小企業のDX化には、DX推進をサポートしてくれる伴走者の存在が欠かせません。必要な伴走者は、経営支援機関やITコーディネータ、データアナリストなどです。行政や中小機構などで情報を得ると良いでしょう。
伴奏してくれる専門家のサポートがあれば、組織や業務プロセス、しいては経営者自身の自己変革や現状課題・ビジョンを明確化することも可能となります。
伴走者は、DXを実現するためには欠かせない存在です。
中小企業デジタルトランスフォーメーション(DX)の成功事例
ここでは、実際にデジタルトランスフォーメーションに取り組み、成功した中小企業の例を見てみましょう。
有限会社ゑびや/株式会社EBILAB
創業150年の老舗飲食店「ゑびや」のDX推進例を紹介します。
●DX化を推進する以前の状況
・会計はそろばん
●その結果
⇩
●DX推進に着手
●具体的な取り組み
・従業員のリスキル、専門人材獲得
・バックオフィス業務をアウトソーシング。クラウドサービス等を導入し省力化
●7年後(中期)
・売上5倍
・利益50倍「世界一IT化された食堂」と言われるまでに変革。
試行錯誤を繰り返しながら取組を推進、徐々にITツールや業務プロセスに効率化させる。
●ビジネス変革
マツモトプレシジョン株式会社
精密機械部品加工のマツモトプレシジョン株式会社DX推進例を紹介します。
●DX化を推進する以前の状況
●その結果
●経営者の意識の変化
⇩
●DX推進に着手
・従業員の可処分所得3%アップ
・生産性を130%に
●具体的な取り組み:
・外部の専門人材を活用
・地域の産学、官連携で外部の視点を導入
・レガシーシステムの刷新。
・中小企業向けシステムプラットフォームの導入
システムに自社の業務を合わせる形でDX推進中。
中小企業デジタルトランスフォーメーション(DX)の進め方
中小企業がDX化を推進していくためには、経営支援機関やITコーディネータといった適切な外部人材の活用が必要となります。
外部人材との取り組みを通じてノウハウを蓄積しながら、自社内で優秀な人材の育成に取り組みます。
ここでは経営者やDX推進担当者が、どのようにデジタルトランスフォーメーションを進めていくべきかを見てみましょう。
【ステップ1】意思決定
これまで大切にしてきた経営理念やビジョンを見直すことから始めます。成功例で紹介した企業は、外部のITコーディネータとの対話を通して経営ビジョンを明確化しています。この他にも経営支援機関などもサポートをしてくれます。
明確化したビジョンと現状との差を把握してはじめて、推進戦略の策定へと進みます。
【ステップ2】DX全体構想・意識改革
DX全体構想・意識改革のプロセスでは、改革に向けて、周りの人材を巻き込むことが重要です。先にも述べたように経営者は積極的にかかわりを持つ必要があります。
これから行う変革について、経営者自身が従業員に対しビジョンや意識改革の必要性を伝えていくのです。経営者が、はっきりとした指針を伝えることで、変革を受け入れる空気を醸成することが可能になるからです。
【ステップ3】本格推進
本格推進のプロセスでは、データを本格的に活用するための業務プロセスやシステムの再構築を行います。細かな業務を洗い出し、何をデータ化するのか、どのようなシステムが自社とマッチするのかを考えていきます。
このプロセスでは、ノウハウがない場合にどこから手を付けていいかわからないかもしれません。その場合は、経営支援機関やITコーディネータにアドバイスを求めてみましょう。
【ステップ4】DX拡大・実現
DXの最終段階として、顧客との接点や製造・流通・販売などサプライチェーン全体での変改を目指します。例えばこれまで店頭販売だった販路を、オンラインやモバイルアプリ、SNSなど顧客に便利な方法を取り入れることで、顧客との接点を増やすとこが可能になります。
他にもAIを使うことで商品需要の予測や在庫の最適化、ロジスティックの見直しなどが可能になります。
DXは企業ビジネスㇲを根本から変化させることで、顧客との接点を強化し、サプライチェーンを最適化させることができる戦略です。企業のニーズや目標に応じて、さまざまな施策を組み合わせ、目標を達成します。
DX推進サポート業務はHELP YOU
企業のDX化のサポートは、HELP YOUにお任せください。
HELP YOUの特長
HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀なスタッフがクライアントをトータルサポートし、社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。
【HELP YOUのプラン】
<チームプラン>
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。
2.チーム制なので欠員があっても業務が滞る心配なし!長期的な依頼が可能
3.さまざまな業務の依頼でも窓口は一つで簡単!頼れる「専属ディレクター」
4.海外在住の日本人スタッフによる時差を活用した夜間帯業務も可能
チームプランの主なサービス内容
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務の依頼が可能です。
■総務業務:出張手配、スケジュール調整、名刺作成、データ整理など
■経理業務:入金管理、支払業務、請求書発行など
■人事・採用業務:求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■営業サポート業務:会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■マーケティング業務:SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務:売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。
チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」、RPAツールを用いて自動化が可能な定型業務をロボットがサポートする「ロボットプラン」など、お客様のニーズに合わせたプランをご提供しています。
「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にご相談ください!
HELP YOUの導入事例
実際にDX化のサポート業務にHELP YOUのアウトソーシングを取り入れた企業の導入事例を紹介します。
全国に670店舗以上ものホームセンターを構えるDCM株式会社様では、「売場案内ツール」を導入するなどDX化推進に伴う業務にHELP YOUのアシスタントサービスを活用。これにより、約1500時間もの工数を削減し、早急なデジタル化を実現しました。
こうしたアウトソーシングを活用したDX推進への取り組みは、社内でも高く評価を受けることに。ご担当者様はその年の優秀賞を受賞されました。
▼詳細はこちら
まとめ
中小企業こそ、デジタルトランスフォーメーションが推進しやすく、ビジネスを変革しやすい傾向があることがおわかりいただけたでしょうか。
ITなどのデジタル技術の発展は今後も続いていくことでしょう。DX化の波に乗り遅れた企業は、多くのビジネスチャンスを失うケースがあるともされています。
DX化に伴う業務サポートが必要という企業は、雑多な業務をアウトソーシングするのも一つの手段です。
この記事をきっかけに、DX化への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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