企業における営業活動は、顧客との関係性を構築する大切な業務です。
企業の持つ商品やサービスを知ってもらい、提供することを目的としています。

しかし、世の中のニーズや営業業務が多様化した今、従来の営業活動に課題を感じ、何らかの改善を図りたい、と考える企業も多いのではないでしょうか？

そこで、この記事では、営業の業務改善が必要な理由やその改善方法、おすすめのツールなどを解説していきます。

営業業務をより効率的かつ効果的なものにすることで、さらなる事業の拡大を目指しましょう。

営業職の業務内容

営業業務には大きく2つのアプローチがあります。

1つ目は直接顧客と接触するフィールドセールス。2つ目は電話やメールといったコミュニケーションツールを用いて非対面で営業活動を行うインサイドセールスです。

営業職は、これらのアプローチを組み合わせながら、売上の達成を目指して営業業務を行います。

営業職の具体的な業務内容としては、主に下記のような営業活動が挙げられます。

• 既存顧客との関係性の構築
• 自社商品やサービスの提案
• 市場調査
• 報告・管理業務
• 新規顧客の開拓

それぞれどのような業務なのかを見ていきましょう。

既存顧客との関係性の構築

すでに付き合いや取引のある既存顧客との関係を絶やさぬよう、継続的にコミュニケーションをとり、より深い信頼関係を築くことは、営業活動の柱です。

商品を一度売って終わり、ではなく、しっかりしたアフターフォローや細かな要望に応えていくことで、顧客の信頼感を育て、さらに強固なリレーションシップづくりをします。

自社商品やサービスの提案

商談の場で自社の商品やサービスの魅力をわかりやすく伝えながら、顧客のニーズや課題に合わせた提案を行います。

独りよがりにならず、あくまで顧客の状況を鑑みた上で、相手に寄り添った言葉選び・提案をする力が、営業担当者には求められます。

市場調査

競合企業の動向や市場のニーズ、流行トレンドなど、世の中の流れを把握しておくことも、営業活動の大切な仕事の一つです。

市場調査をすることで、いまはこのニーズが増えているからこの商品を推し出そう、というようにタイミングに合わせた適切な営業戦略をとることが可能になります。

報告・管理業務

営業をかけて終わりではなく、訪問結果や売上状況、今後の予測などをまとめ、上司や関連部署に報告をします。

営業に関するデータを整理し、管理することで、営業業務の改善についてのヒントを得ることができます。

新規顧客の開拓

ビジネスの機会を増やし、事業を拡大するのに、新規顧客の開拓は欠かせません。

営業担当者は、自社の商品・サービスを必要とする、新しい顧客や取引先がいないかを探し出し、商談の場を生み出す必要があります。

営業の業務改善が必要な理由

営業活動の方法や内容について、改善が求められている背景としては、下記のような世の中の変化があります。

• 市場の変化
• 顧客ニーズの変化
• 競合企業の変化
• テクノロジーの変化

それぞれ詳しく解説していきます。

市場の変化

営業担当者は、常に市場の変化を読み、営業手法や戦略を改善していく必要があります。

変化の早いビジネス社会において、現状維持をしていては置いてかれてしまいます。

例えば、国内の市場が飽和状態になってきているため、海外マーケットへの参入を狙う、など、市場の変化に合わせて、次の手を考えなければなりません。

マーケットにおける競争力を強化するため、営業のあり方を見直し続けることが、企業には求められるのです。

顧客ニーズの変化

近年は一般消費者の生活はどんどん変化していますし、同様にビジネスにおける顧客のニーズや好み、価値観も諸行無常で変わっていきます。

既存のサービスや商品の魅力が響かなくなってしまった、または営業手法が顧客に合わなくなった、というケースもあるでしょう。

例えば社会状況の変化で外出が難しいときには、オンラインで簡単にできるネット通販が求められました。

社会状況や消費者の購買行動や価値観の変化に合わせて、営業活動やビジネス戦略も変わっていく必要があります。

未来を見据えたアイデアや営業戦略が必要となります。

参考：デロイトトーマツ「2023年度　国内消費者意識・購買行動調査」価値観の変化

競合企業の変化

時代の変化に合わせて、動いているのは自社だけではありません。

競合企業も新しい営業手法や戦略を取り入れてくるでしょう。

その手法が成功してマーケットの主流になりつつある場合には、自社も置いていかれないように、何らかの対応を打つ必要が出てきます。

さらに、そういった競合の変化を踏まえた上で、競合を超えるような策を考え、実行していくことが求められます。

スタートアップなど、新しい競合相手も次々と現れる中、ずっと同じ営業活動をしていると、事業の継続や拡大が望めなくなるかもしれません。

テクノロジーの変化

近年、次々と新しい技術が生み出され、ビジネスの可能性も広がっています。

新しいテクノロジーの活用をすることで、効率化や売上向上が期待されます。

実際に、AIやIoTの導入によって、これまでとは違ったビジネスモデルが生まれていますし、5Gの普及で通信速度が格段に速くなり、ビジネスのスピードも加速しています。

営業に関しても、CRM（顧客管理システム）やSFA（営業支援システム）など、魅力的な技術がたくさん登場しています。
ビジネスの発展のためにも、その導入を検討する必要があります。

営業業務の改善方法

それでは、営業業務の改善方法として、どのようなことが考えられるのでしょうか。下記の5つの方向から、改善策をお伝えします。

• テクノロジーの導入
• データ分析の活用
• 営業プロセスの見直し
• 営業資料の改善
• アウトソーシングの活用

テクノロジーの導入

最近は、AIを活用した、SFA（Sales Force Automation、営業支援ツール）や自動化ツールなどが充実してきています。

新たなテクノロジーを積極的に活用することで、営業業務にかける時間短縮を図りましょう。

商品・サービスのプレゼンについても、デジタルコンテンツやVR・AR技術を用いて、実物がその場になくても、その魅力を詳細に伝えることが可能になります。

データ分析の活用

営業に関するデータを上手く活用しきれていない、という場合もあるでしょう。

商談の後には、反応率や売上データ、顧客の取引履歴などを分析し、営業活動の成果や顧客の傾向などを数値で把握することが重要です。

例えばCRM（Customer Relationship Management）といった顧客関係を把握・管理できるシステムもあります。

顧客情報を一元管理し、データ分析をすることで、より的確な営業戦略を策定することができるようになります。

営業プロセスの見直し

現在の営業業務のプロセスに無駄な点や改善できる点はないでしょうか？

営業業務のワークフローや手順を一度明確にした上で、省いても問題のない工程を洗い出し、削減してみましょう。

また、営業事務担当者などチーム間のコミュニケーションをより密にし、連携体制を向上させることで、さらに効率の良い営業フローの構築も可能になるでしょう。

営業資料の改善

現在使っているプレゼン資料や営業ツールを見直すことも、営業効率を上げるのに有効な改善方法です。

最新の情報を組み込んだり、伝わりやすい言葉にしたりといった内容の変更や、デザインの見直しをすることで、顧客により響く営業活動をすることができます。

また資料や映像内にクリックできるボタンを設置し、見ている人にアクションを促しながら情報が伝えられるインタラクティブな資料・動画コンテンツの導入も一つの手です。

アウトソーシングの活用

アウトソーシングとは、企業の一部の業務を外部サービスに委託することを指します。

営業活動に関しても、アウトソーシングサービスを活用することが有効です。

時間のかかってしまう雑務や見積書・請求書の作成などのノンコア業務を外注することで、営業担当者の工数削減につながり、顧客対応などのコア業務に集中できる環境を作ることができます。

アウトソーシングサービスには、経理や広報など営業業務以外も同時に依頼可能なサービスもあります。企業全体の生産性アップに貢献してくれるでしょう。

アウトソーシングはHELP YOU

上記でお伝えをしたアウトソーシングサービスの一つとして、「HELP YOU」についてご紹介をします。
導入事例も合わせて記載していますので、営業業務改善の選択肢の一つとして、ぜひ検討してみてください。

HELP YOUとは

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀なスタッフがクライアントをトータルサポートし、社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。

【HELP YOUのプラン】
＜チームプラン＞
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。

チームプランの主なサービス内容
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務の依頼が可能です。

■営業サポート業務：会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■総務業務：出張手配、スケジュール調整、名刺作成、データ整理など
■経理業務：入金管理、支払業務、請求書発行など
■人事・採用業務：求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■マーケティング業務：SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務：売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。

また、営業リスト作成に特化した「HELP YOU+Tech 営業リスト作成サービス」もご提供しています。

チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」も提供しています。

「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください！

HELP YOUの導入事例

HELP YOUのアウトソーシングサービスを実際に利用いただいている事例をご紹介します。
検定試験や入学試験などのサポート事業をされているクライアントの事例です。

〈ご依頼の背景〉
コロナ感染拡大防止のため、新しくオンライン環境での試験運用サービスを提案するにあたり、新規で提案資料を作成する必要がありました。

しかし、そのためのリサーチや分析等に多くのリソースが取られてしまい、他のコア業務に手が回らないという状況に陥っていました。

〈HELP YOUにご依頼いただいた業務内容〉

• リサーチと資料作成
• 会社案内のリニューアル
• メルマガのコンテンツ制作
• 売上予算入力
• 試験会場のリサーチ

〈効果〉
資料作成を皮切りに、他の業務についてもHELP YOUに外注をすることで、社内メンバーがコア業務に集中できる環境を整えることができました。

窓口となるHELP YOUのディレクターが進行管理・クオリティ管理など一気通貫で対応するため、安心して任せられる点やアウトプットの質の高さにもご満足いただいています。

▼詳細はこちら！

新規開拓に向け、提案資料の作成をアウトソース化。思わぬ導入効果とは？

営業業務改善の具体例

ここでは、営業業務の改善についての具体例をお伝えします。

具体例を見ながら、自社で実施するイメージを膨らませましょう。

アウトソーシングの活用でコア業務に集中できる環境へ

営業担当者の業務内容は幅広く、顧客とのコミュニケーションだけではなく、様々な下準備や資料作成、フォローアップが求められます。

しかし、その全てを営業担当者がこなそうとすると、集中したいコア業務に力を注ぐことができない状況が生まれてしまうことも。

そんな時、まずは営業担当者がすべきコア業務と、他に任せることができるノンコア業務を洗い出しましょう。

ノンコア業務については、内勤の別の社内メンバーに任せることも考えられますが、リソース不足の場合もありますよね。

社内の疲弊を防ぎ、効率よく業務を進めるためにも、アウトソーシングなどの外部の手を積極的に借りることをおすすめします。

外注化をすることで、営業担当者は重要度の高いコア業務に集中でき、効率的に営業を行うことができるようになります。

ツールの導入でデータの一括管理が可能に

顧客情報や売上状況、見積もり・請求書など、営業業務で扱うデータや書類は多岐にわたり、整理するのにも一苦労です。

特に現状、紙媒体やExcelファイルを用いている場合には、必要な情報を探し出すだけでも時間がかかってしまいます。

データの管理が属人化してしまっていて、共有や引き継ぎが十分にされていない、というのも困りものですよね。

営業業務の効率をアップさせるために、データを一括管理できるようなツールを導入してみましょう。

これまでバラバラで探しにくかったデータが一元化されることで効率が上がり、他の担当者と情報を共有したり引継ぎしたりする際にもスムーズに作業が進むでしょう。

営業の業務改善おすすめツール

営業の業務改善に役立つ、おすすめのツールを機能ごとに紹介していきます。

• コミュニケーションツール
• 顧客管理ツール
• 営業自動化AIツール
• 営業資料作成ツール
• リード生成・市場調査ツール

便利なツールがどんどん出てきているので、ぜひ参考にしてみてください。

コミュニケーションツール

社内・社外のコミュニケーションをより円滑にしてくれるツールを使うことで、営業活動もよりスムーズに進められます。

ここ数年のコロナウイルスの流行による在宅ワークの必要性から、下記のようなオンライン上でコミュニケーションが取れるツールの普及が進みました。

• Slack：一緒に働くチーム内でそれぞれの動きを共有し、コミュニケーションを効率化できるツール。チャンネル分けやアプリ連携も可能。
• Zoom：オンラインミーティングやウェビナーを実施するためのツール。安定した接続性と高い画質が魅力で、遠隔での営業も安心して進めることができる。

顧客管理ツール

CRM（Customer Relationship Management）とも呼ばれる顧客管理ツールは、前述の通り、顧客情報を一括して管理し、分析することを可能にしてくれます。

• Salesforce：世界中で広く利用されているCRMツールの一つ。カスタマイズ性が高く、多機能なところが魅力。
• HubSpot：顧客管理だけでなく、マーケティングやカスタマーサービスに関する機能も充実しているため、より広い範囲での業務を効率化できる。
• Zoho CRM：豊富な機能を持つ一方で、比較的低価格帯で利用できるCRMツール。

営業自動化AIツール

営業活動の一部を、人工知能搭載のツールに任せることも可能な時代です。

• InsideSales.com：AIを活用ながら最適な営業アプローチやリード予測をし、より効果的な営業をサポートするツール。
• Conversica：AI駆動の営業アシスタントで、自動的に顧客との対話を行う。

営業資料作成ツール

営業資料を改善したり新規制作したりするのに、便利な資料作成ツールがあります。

最近はデザイン性が高いフォーマットや画像素材の使用ができるツールなども充実してきています。

• Google Workspace (旧称: G Suite)：Google社の提供するビジネス向けツール。ドキュメント、スプレッドシート、スライドの共同作成や共有が可能。
• Canva：ビジュアル資料やプレゼンテーションを簡単にデザインできるツール。多くのフォーマットが使用でき、資料作成が簡易化できる。

リード生成・市場調査ツール

市場調査をしたり、その結果から将来顧客になってくれそうな見込み客を探す、というツールもぜひ頼ってみましょう。

• LinkedIn Sales Navigator：ビジネス上のSNSとして世界に普及しているLinkedInのデータを活用して、ターゲットとなる見込み客を効率的に探すことができる。
• Clearbit：Webサイトに訪問した企業や個人の情報をリアルタイムで把握し、購買意欲の高そうなターゲットを見つけてリスト化することなどが可能。

営業の業務改善まとめ

こちらの記事では、営業業務の改善について、必要性や方法、取り入れたいツールなどをお伝えしてきました。

ITなどテクノロジーを導入してみる。誰でもできる事務作業は外注を利用する。ちょっとした発想の転換でムダが削減され、営業職が大事な営業活動に注力できる環境が整います。

その結果、営業組織全体が強力に変化していきます。自社にとって最適な改善策を考え、実施してみましょう。

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