海外マーケティングとは？手法や注意点、事例を解説！
「自社の商品やサービスを海外でも売り出したい！」
「国内だけではなく、海外にも顧客を創出したい！」
国内市場が飽和状態になりつつある今、企業の更なる発展のために、海外進出をお考えの方も多いのではないでしょうか？
SNSやインターネットの世界的な普及により、ビジネスのターゲットを海外に広げることは、ハードルの高いことではなくなってきました。
この記事では、海外進出を検討している企業の方向けに、海外マーケティングの手法や成功のポイント・注意点をご紹介します。
今後のマーケティング戦略の参考になりましたら幸いです。
海外マーケティングとは
海外マーケティングとは、文字通り「海外をターゲットにしたマーケティング」のことを指します。
もう少し噛み砕いてお伝えすると、「日本国外に住んでいる個人や海外企業に向けて、自社の商品やサービスを認知してもらい、売り込むための手法や仕組み」のことです。
国内のマーケティングに比べると、海外マーケティングではより多くのケースで、SNSやWebサイトなどを活用した施策が行われています。
海外進出におけるWebマーケティング手法
海外進出において、認知や販路構築のために重要なのがWebマーケティングです。
Webマーケティングとは、インターネットを利用したオンライン上でのマーケティング活動を指し、デジタルマーケティングとも呼ばれています。
ひとくちにWebマーケティングといっても、その手法は下記のように多岐に渡ります。
- SNSマーケティング
- 動画マーケティング
- リスティング広告
- SEO対策
- 口コミマーケティング
- OMOマーケティング
ここでは、それぞれの手法の概要やメリットをお伝えします。
SNSマーケティング
SNSマーケティングでは、Instagramやfacebookなどのソーシャルメディアを活用して、利用者に自社の商品やサービスを知ってもらい、購買を促します。
SNS上で効果的な発信をすることで、国内外を問わずファンをつくることが可能になります。
また、Instagram上にはShop機能があり、投稿から商品を直接購入してもらうといった導線を作ることもできます。
注意したいポイントとしては、SNSごとにユーザー層に違いがあり、どのSNSが頻繁に利用されているかは国や地域によって異なるという点です。
事前にしっかりと調査を行い、自社の商品やマーケティング戦略に適したSNSやコミュニケーションの取り方を決めると良いでしょう。
動画マーケティング
動画マーケティングとは、動画配信プラットフォームを活用したマーケティング手法です。ブランドCMやお客様の声など、動画形式のアウトプットを発信します。
近年はYouTubeショートやTikTokといった、数秒から数分の短い動画によるコミュニケーションが盛んになっています。
SNSマーケティングも同様ですが、自社アカウントから発信するのみでは、なかなか海外のターゲット層まで届きません。
他のユーザーとのコラボレーションや閲覧者とのインタラクティブ（双方向）なやりとりも、積極的に取り入れましょう。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに合わせて、近しい内容の広告を表示させるマーケティング手法です。
自社の商品やサービスに興味・関心を持つ可能性の高いインターネットユーザーにリーチできることが大きなメリットです。
ターゲットがどんなキーワードで検索しそうか、反対にどんなキーワードを検索しているユーザーにリーチしたいかを考え、広告を活用しましょう。
広告をクリックした先のホームページの言語対応も忘れずに行ってください。
SEO対策
「SEO」は「Search Engine Optimization」の頭文字をとった言葉で、「検索エンジンの最適化」を意味します。
SEO対策とは、検索結果において、自社のホームページが上のほうに表示されるように、ホームページの構成や記載している内容等に気を配った対策を打つことです。
SEO対策で大切なのは、検索キーワードに対して、ユーザーが必要とする内容を提供しているかや情報の信頼性といった要素です。
海外向けに力を入れてホームページを制作したとしても、ユーザーに見つけてもらえなければ意味がありません。
また、ホームページを公開した後、すぐに検索結果の上位に表示されるわけではありません。
SEO対策を万全にし、ユーザーが求める情報を提供することで徐々に上位に表示されるようになり、期待していた成果が望めるでしょう。
SEO対策は、ホームページを制作する際に意識しておきたい大切な要素です。
口コミマーケティング
口コミマーケティングとは、商品・サービスを利用している人の口コミを活用したマーケティング戦略のひとつです。
実際に使ってみた感想や体験談、メリット・デメリットなどの口コミを通じて、ターゲット層が購入を検討する際に参考にしてもらい、購買促進につなげます。
SNSや動画プラットフォーム上で、ユーザーから発信された口コミが話題になり拡散されれば、認知を大きく広げられる可能性もあります。
一方で、作り込まれたメディアが消費者に嫌煙されやすい今、ステルスマーケティングや虚偽の内容だとみなされると一気に信頼を失うリスクもあります。
そういった点に注意しながら、口コミキャンペーンなどの施策を立ててみましょう。
OMOマーケティング
「OMO」は、「Online Merges with Offline」の略語です。
OMOマーケティングとは、実店舗のようなオフラインと、WebサイトやSNSといったオンライン上の購買体験を統合し、分け目なく利用してもらうことを表します。
例えば、ユーザーが店舗に来店した際に登録した顧客IDを使って、ネット上でスムーズに商品を購入することができる、といったオフラインとオンラインの合わせ技です。
海外マーケティングの際にも、特に現地にオフラインの場を持つ場合、海外のお客様にとって便利な購買体験をしてもらうために取り入れたい手法です。
海外マーケティングの注意点
海外マーケティングでは、日本で当たり前になっているビジネスの考え方ややり方がそのまま通用するとは限りません。
海外マーケティングを検討する際にまず注意したい下記の3つの”違い”について、理解しておきましょう。
- 言語や文化の違い
- 商習慣の違い
- 法律や関税の違い
言語や文化の違い
日本国内でも方言の違いがあるように、国が違えば使っている言語や大切にしている文化・習慣にも違いがあります。
現地のニーズを掴むためにも、海外進出を検討している現地の文化について、事前にしっかりと理解・把握しましょう。
オンライン上のビジネスだとしても、可能であれば事前に現地に赴き、その場の空気を体験したりヒアリングを行ったりすると、さらに確度の高い施策が打てるでしょう。
特に、食べ物や身につけるものなどは、文化の違いや宗教によってニーズが大きく異なります。
日本ではごく一般的に受け入れられているにもかかわらず海外では避けられている、というものもあるかもしれません。
日本ですでに扱っている商品やサービスを海外向けに調整する必要があります。
反対に、こういった文化の違いから、その土地にまだない新たなニーズを探し出すというマーケティングも考えられるかもしれません。
効果的な施策検討のためにも、対象国の文化やルールの理解は必須事項です。
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商習慣の違い
日本では謙虚に振る舞うことが良しとされることも多いですが、海外ではアピールポイントをしっかりと伝えることが良しとされる国もあります。
商品やサービスが良くても、ビジネスにおける習慣の違いでチャンスを逃してしまうのは、非常にもったいないことです。
ビジネスにおいて信頼を築くために必要な要素や契約のプロセスなど、商習慣の違いにも注意を払いましょう。
法律や関税の違い
海外マーケティングをしていくためには、国や地域によって異なる法律や関税について把握することも非常に重要です。
下記の参考記事のように、化粧品など扱う商品やサービスによっては、現地独自のルールが適応される場合もあります。
理解がないまま海外ビジネスを進めてしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性もあるので、専門知識を持った人をマーケティングチームに迎えると安心です。
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海外マーケティングを成功させるポイント
ターゲットを世界に広げ、事業を発展させる海外マーケティング。ぜひとも成功させたいところです。
このパートでは、海外マーケティングを成功に導くための3つのポイントをご紹介します。
- 事前調査
- 戦略立案
- パートナー・代理店探し
事前調査
注意点の章でもお伝えしていますが、海外でビジネスを展開する際には、文化や習慣など、何かしら日本との違いがあるものです。
そのため、国内での常識や経験にとらわれずに、現地の社会情勢や市場のニーズ、競合企業などをしっかりと調査する必要があります。
現地に赴く機会を持ったり、その土地に詳しいパートナーと協力するなど、海外進出成功のためにも事前調査に力を入れましょう。
戦略立案
事前調査をもとに、誰に・どのような価値を・どのように提供するのかを考え、戦略を決めていきます。
他の企業の事例なども参考にしつつ、自社の商品やサービスが海外でどんなブランドに育つと良いか、理想のあり方をイメージしながら考えていきましょう。
パートナー・代理店探し
海外マーケティングには国内とは違った難しさがあり、日本との違いから思わぬトラブルに見舞われることもあり得ます。
自社に海外進出のノウハウやリソースがない場合には、現地のことをよく理解したパートナーや代理店探しが重要です。
事前調査や戦略立案についても、外部の協力を得ることでより多角的な見方ができ、施策の成功にもプラスに働くことでしょう。
海外マーケティングなら「HELP YOU」
オンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」では、日本全国・世界35カ国から約500名のスタッフがオンラインで業務を遂行しています。
自社に海外マーケティングのノウハウやリソースが無い場合は、パートナーとしてHELP YOUの導入もぜひ検討してみてください。
HELP YOUのプラン
HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀なスタッフがクライアントをトータルサポートし、社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。
【HELP YOUのプラン】
＜チームプラン＞
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。
２．チーム制なので欠員があっても業務が滞る心配なし！長期的な依頼が可能
３．さまざまな業務の依頼でも窓口は一つで簡単！頼れる「専属ディレクター」
４．海外在住の日本人スタッフによる時差を活用した夜間帯業務も可能
チームプランの主なサービス内容
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務の依頼が可能です。
■総務業務：出張手配、スケジュール調整、名刺作成、データ整理など
■経理業務：入金管理、支払業務、請求書発行など
■人事・採用業務：求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■営業サポート業務：会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■マーケティング業務：SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務：売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。
チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」、RPAツールを用いて自動化が可能な定型業務をロボットがサポートする「ロボットプラン」など、お客様のニーズに合わせたプランをご提供しています。
「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください！
海外マーケティングの成功事例
より具体的なイメージができるように、海外に向けたSNSマーケティングと動画マーケティング施策の成功事例も見てみましょう。
それぞれの事例の概要、進出時の課題や成功のポイントをお伝えしていきます。
SNSマーケティングによる成功事例
一つ目は、米国市場で商品を認知してもらうことを狙ったSNSマーケティングの事例です。
【概要】
日本でも人気のお菓子「Pocky（ポッキー）」。米国を含む海外でも販売されていますが、認知度や人気の伸び悩みを抱えていました。
そこで、パートナーである米広告代理店のSanty社がPockyに関するSNSの分析を実施。
そこからヒントを得たキャンペーンを行い、SNSのインプレッション上昇や認知度の向上といった成果につながりました。
【進出時の課題】
国内では安定した市場基盤を築いているPockyですが、米国では知っている層がまだまだ限られていました。
ブランド向上と市場の開拓のために、新たなターゲット層へのリーチが課題になっていました。
【施策と成果】
米国でのPockyの認知度や印象を知るために、各SNSにおけるPockyのインサイト（潜在ニーズ）を算出・分析。
すると、日本国内で毎年11月11日に打ち出されている「ポッキーの日」キャンペーンへの反響が大きいことがわかりました。
そこで、Santy社は米国でも11月11日に「Pocky Day」をキャンペーンとして打ち出し、他ブランドやインフルエンサーの力を借りながら、発信に力を入れました。
この結果、SNS上でのPockyブランドの認知度は向上。Pockyに関するユーザーの会話が4倍に増加するという成果を上げました。
【成功のポイント】
SNSの詳細な分析から、マーケティングにおいてトリガーになりうる情報を導き出しました。
ターゲットと親和性の高いインフルエンサーなどを巻き込むことなども、施策成功のポイントになっていると見られます。
動画マーケティングによる成功事例
二つ目は、動画を使って海外に向けた販売促進を行っている文房具メーカーの事例です。
【概要】
手帳やマスキングテープなどの文房具を展開しているキングジムでは、海外促進事業部が自作の英語の動画をSNS上で海外のユーザーに向けて発信。
試行錯誤しながらの投稿が確かなファンづくりにつながっています。
【進出時の課題】
キングジムは、日本以外にも東南アジアに5つの海外法人を持ち、海外向けサイトはすでに整っている状態でした。
しかし、現地での展示会出展など主にオフラインの場に頼っていた販売促進が、コロナ禍を機に難しくなってしまいました。
また、日本では法人顧客からの事務用品のニーズが大きい中、海外の法人では好まれる仕様が違うこともあり、法人顧客の開拓に難しさを感じていました。
【施策と成果】
海外での文具ブームやSNS上に日本の文具を投稿する海外ユーザーが多くいることに着目。オンライン上で中国・東南アジア圏の個人ユーザー向けに自社商品の紹介動画を発信する施策をスタートしました。
投稿した動画の内容は、キングジム社員が自社製品の使い方や工夫を見せるといったもの。
女性フォロワーの多いInstagramでは女性向けの投稿を中心にし、ビジネス用途のユーザーが多いFacebookでは、具体的な使い方や機能の紹介に重きを置きました。
内容に合わせて投稿方法を変えたり動画広告を打ったりと工夫しながら運用を続けた結果、静止画だけの時よりも海外ユーザーからの反応や好意的なコメントが増加しました。
【成功のポイント】
それぞれのSNSの特徴に合った内容を意識するとともに、ユーザーからの反応を見て随時工夫を重ねています。
また、それぞれの国の文化や習慣をよくリサーチし、対象国で好意的に受け入れられそうなことや嫌われかねないことを把握する努力が、成功の鍵になっています。
海外マーケティングのまとめ
この記事では、海外進出を検討中の企業の方に向けて、海外マーケティングの手法や注意したいポイント、成功のためのポイントをお伝えしました。
海外マーケティングを成功に導くために、事前に対象国の文化や習慣、ターゲットにリーチするための手法をよく理解しておきましょう。
海外進出のノウハウやリソースが自社に無い場合は、アウトソーシングなどパートナーの手を借りることも、ぜひ検討してみてください。
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