総務BPOとは？導入のメリットやステップを解説！
業務の属人化と煩雑化は、総務部に起きがちな問題です。これに加え、多くの企業が人手不足やコストの増加といった共通の課題に直面しています。
こうした課題に対処するため、近年、多くの企業が総務BPO（Business Process Outsourcing）の導入を積極的に進めています。
総務BPOの導入により、総務部は業務の属人化と煩雑化に対処でき、コア業務に注力できるようになります。同時に、企業全体の人手不足やコスト増加への対策も可能になります。
この記事では、総務BPOの基本からメリット・デメリット、導入のステップと成功のためのコツを詳しく解説します。
また、おすすめの総務BPOサービスも3社紹介するので、導入の検討材料としてお役立てください。
総務BPOとは
BPO（Business Process Outsourcing）とは、業務プロセスの一部または全てを外部の専門業者に委託することを指します。
つまり、総務BPOとは、この方法を用いて総務部の業務プロセスを外部の専門業者にアウトソーシング（業務委託）することを意味します。
総務業務は多岐にわたり、人事・経理・法務・設備管理・調達・セキュリティなど、さまざまな領域を含んでいます。これらの業務は日々の運営において欠かせない一方、その業務範囲の広さが、特に人手不足の企業には大きな負担となります。
総務関連の業務プロセスが外部パートナーによって遂行されることで、総務部はコア業務に集中できるようになります。これにより、企業は業務効率化を実現できると同時に、コスト削減にもつながり、競争力を高めることができるのです。
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総務BPOに依頼できる業務
総務BPOに依頼できる業務は多岐にわたり、組織のニーズや要求に合わせてカスタマイズすることができます。
以下に、一般的に総務BPOに依頼できる業務の一部を紹介します。
■人事関連業務
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■経理関連業務
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■設備管理関連業務
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■その他一般業務
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総務BPOを導入することで、これらの業務を専門的に処理し、組織全体の生産性向上に貢献することが可能となります。
総務BPOを導入するメリット
総務BPOの導入は、人手不足の解消やコスト削減から、業務の属人化解消とコア業務への集中まで、組織にとってさまざまなメリットをもたらします。
人手不足を解消できる
多くの企業にとって、人手不足は慢性的な問題です。このような状況では、社員は常に業務に追われ、業務の適切かつ効果的な処理が難しくなります。
総務BPOを導入すれば、総務業務を外部業者に委託できるため、人手不足の問題を解決できます。さらに、外部の専門業者が業務を遂行することで、業務の正確かつスムーズな遂行が保証されます。
そのため、特に人手不足で悩む企業や、採用や教育にかける時間と費用に余裕がない企業、即戦力が必要な新興企業にとって、総務BPOは大きなメリットをもたらします。
コスト削減につながる
総務BPOの導入は、コスト削減にも貢献します。総務部の業務プロセスを外部の専門業者に委託することで、新たな従業員を採用して教育や研修を行う必要がなくなります。その結果、採用と教育に伴う費用を削減できます。
さらに、BPOサービスに業務を委託する際には、依頼する業務量を調整できるため、繁閑の波に柔軟に対応することも可能です。
これにより、企業は人件費を効果的に節約できるだけでなく、従業員を恒常的に雇用するよりも経済的な選択肢を得ることができるのです。
業務の属人化を解消できる
総務業務は、しばしば特定の担当者に依存してしまう傾向があります。特定の従業員が業務に密接に関与し、その知識やスキルが組織内で不可欠となる状態を「業務の属人化」と呼びます。属人化は、担当者の休職や離職などにより業務が滞ってしまうリスクを含んでいます。
総務BPOに業務を委託することで、特定の個人への過度な依存を排除し、安定かつ継続的な業務の遂行が可能になります。さらに、業務の透明性が高まることで、より効果的な業務管理と品質向上にも寄与します。
コア業務に集中できる
総務業務には、ノンコア業務（利益に直接つながらない定型業務）が多く含まれています。これらのノンコア業務を外部委託することにより、自社社員はコア業務により多くの時間とリソースを充てられます。
自社社員がコア業務に集中できれば、業務効率や生産性の向上、さらには社員のモチベーションアップにもつながります。これらの要因は、企業の競争力を強化し、長期的な成長を支えるでしょう。
総務BPOを導入するデメリット
総務BPOの導入には多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。
自社にノウハウを蓄積しにくい
BPOサービスを利用する場合、自社内に業務知識や経験が蓄積されにくい可能性があります。業務に対するノウハウが不足した状態では、将来的に内製化する場合や、トラブルが発生した際に適切な対処が難しくなってしまいます。
このような問題を回避するために、業務のマニュアル化など、自社内で業務内容やプロセスに関する情報を確実に把握できる仕組みを整備することが重要です。
情報漏洩のリスクがある
BPOサービスを利用する際には、外部の業者に社員の個人情報や重要なデータへのアクセスを許可する必要がある場合があります。そのため、情報漏洩のリスクも考慮しなければなりません。
サービス業者が適切な情報セキュリティ対策を講じていない場合、機密情報が漏洩する危険性があります。
高いセキュリティ基準を満たしたBPOサービスを選ぶことは、極めて重要です。また、契約の際は明確な情報セキュリティポリシーを確立し、その遵守を監視することが情報漏洩リスクを最小限に抑える手段となります。
総務BPOを導入するステップ
総務BPOを導入する際は、計画的かつ効果的なステップを踏むことが重要です。以下に、総務BPO導入の主要な手順を紹介します。
打ち合わせ
総務BPOの導入プロセスの最初のステップは、BPOサービスとの打ち合わせです。まずは、自社の現状をBPOサービス提供者と共有し、予算やアウトソースする業務について協議を行います。
スムーズな協議のためにも、打ち合わせの前に自社の現状をしっかりと把握し、あらかじめ課題を洗い出しておくことが重要です。
業務分析・設計
総務BPOの成功の鍵は、業務の詳細な分析と設計にあります。BPOサービスがどの業務を担当し、どの業務を内部で遂行するかを明確に定義して業務プロセスを設計します。
業務フロー・責任分担・品質基準・タイムラインなどを明確にすることで、効率的な遂行が可能となり、期待される成果を達成できます。
運用・改善
業務設計が完了し、業務の引き継ぎを行ったら、業者による実際の運用が開始されます。
しかし、BPO導入は「業者に任せっきり」の姿勢だと失敗してしまう可能性が高いです。
総務BPOの導入は継続的なプロセスであり、最適な結果を得るためには運用と改善が欠かせません。
サービス提供者との緊密な連携を強化し、業務の品質や効率性を定期的にモニタリングします。そして、定期的な評価やフィードバックの収集を通じて、プロセスの改善点を特定し、修正を行っていきましょう。
総務BPOのおすすめサービス
総務BPOの分野で優れたサービスを提供している企業を、以下に3社ご紹介します。
HELP YOU（株式会社ニット）
HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀なスタッフがクライアントをトータルサポートし、社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。
【HELP YOUのプラン】
＜チームプラン＞
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。
２．チーム制なので欠員があっても業務が滞る心配なし！長期的な依頼が可能
３．さまざまな業務の依頼でも窓口は一つで簡単！頼れる「専属ディレクター」
４．海外在住の日本人スタッフによる時差を活用した夜間帯業務も可能
【チームプランの主なサービス内容】
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務の依頼が可能です。
■総務業務：出張手配、スケジュール調整、名刺作成、データ整理など
■経理業務：入金管理、支払業務、請求書発行など
■人事・採用業務：求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■営業サポート業務：会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■マーケティング業務：SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務：売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。
チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」、RPAツールを用いて自動化が可能な定型業務をロボットがサポートする「ロボットプラン」など、お客様のニーズに合わせたプランをご提供しています。
「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください！
NOCアウトソーシング＆コンサルティング株式会社
NOCアウトソーシング＆コンサルティング株式会社は、国内最大手の総合アウトソーシング会社です。人事・総務部などの管理部門向けアウトソーシングの他に、カスタマーサポートなどバックオフィス系業務の請負や、人材サービスも提供しています。
【特徴】
・30年1,000社の実績
・幅広い分野でのアウトソーシング業務に対応
| 主なサービス |
■管理部門向けのアウトソーシング業務 ■バックオフィス系アウトソーシング業務 ■コンサルティング |
| 料金 | 要問い合わせ |
パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社
パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社は、パソナグループ、パナソニックグループ両社で培った知力と現場力を駆使したサービスソリューションを提供するBPOサービスです。
【特徴】
・パナソニックで30年以上培った総務業務の経験から生まれた総務サービス
・「社会の問題点を解決する」というパソナの企業理念の下に培ってきた人材活用ノウハウ
| 主なサービス |
■企業法人向け防災備蓄品ワンストップサービス ■バーチャル防災訓練 ■オフィス移転・レイアウト変更 ■オフィス空間設計『COMORE BIZ』 ■座席・会議室予約管理サービス『とれ太くん』 ■文書電子化ワンストップソリューション ■ドローン施設管理・スクールサービス ■総務・施設管理業務マネジメントシステム『SINGU FM』 など |
| 料金 | 要問い合わせ |
総務BPOを成功させるためのポイント
最後に、総務BPOの導入を成功させるためのポイントをご紹介します。以下の要点を考慮し、効果的なアウトソーシング戦略を立てましょう。
導入の目的を明確にする
総務BPOを導入する前に、「なぜそれが必要なのか、どのような目的を達成したいのか」を明確にしましょう。目的がはっきりしていると、業者とのコミュニケーションがスムーズに進み、期待通りの成果を達成しやすくなります。
たとえば、人手不足の解消、コスト削減、業務の効率化、コア業務への集中など、具体的な目標を設定しましょう。明確な目的は、プロジェクト全体の方向性を示し、成功に向けた重要な要因となります。
依頼する業務を見極める
総務BPOに委託する業務を選定する際には、慎重な検討が必要です。BPOに適したノンコア業務や自社に専門知識がない業務を選ぶことで、業務効率と品質の向上を実現できます。
また、依頼業務の明確な定義と範囲を確立し、業者との間での誤解を防ぐことも重要です。
BPO業者と情報共有を行う
BPOサービス業者とのコミュニケーションを強化し、効果的な情報共有を行うことも重要です。業者に全てを任せきりにしていると、業務の進行状況や中身がブラックボックス化し、トラブル時や内製化を検討する際に問題が生じやすくなります。
業務のマニュアルを作成したり、定期的なミーティングや進捗報告を行うことで、業務プロセスの透明性が向上し、問題を早期に発見・解決できるようになります。
総務BPOのまとめ
総務BPOを導入することで、企業は人手不足の解消、コスト削減、業務の属人化解消、コア業務への集中など、多くのメリットを享受できます。同時に、効率的な業務プロセスも確立できるため、企業競争力の強化にもつながります。
総務BPOを導入する際は、明確な目的を設定し、外部サービス提供者との協力関係を強化することで、期待通りの成果を達成できます。また、情報漏洩のリスクに対処することや、ノウハウの蓄積を考慮に入れることも重要です。
組織のニーズに合わせて計画的に総務BPOを導入し、外部サービスとの協力を通じて、総務業務プロセスの最適化と成果の最大化を実現しましょう。
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