サービス説明資料（紹介資料）は、顧客がサービスを知る最初の手段であり、購入決定に大きな影響を及ぼします。

説明資料は商材の説得力を高める重要なツールである一方、作成に手間や時間がかかるのも事実です。
「もっと効率よく、受注率アップにつながる紹介資料を作れないだろうか」と考えたことはありませんか。

本記事では、サービス紹介資料の作成に課題を感じている方に向けて、魅力的な資料を作成するためのポイントやコツ、注意点を解説します。

この記事を読むことで、効果的な資料を作成する知識を得られ、これまで以上にスムーズに準備できるようになるでしょう。

サービス紹介資料とは

サービス紹介資料（サービス説明資料）とは、企業が自社サービスの特徴や利点を詳しく説明する文書やプレゼンテーション資料（プレゼン資料）を指します。サービス紹介資料の目的は、顧客が複数のサービスを比較・検討する段階で、自社サービスを候補の一つと捉えてもらうことです。

紹介資料は主にスライドで作成され、視覚的な要素とテキストの組み合わせで構成されています。よって、顧客の関心や信頼を高めて商談や契約につなげることが可能です。

優れた資料はビジネスの意思決定に良い影響を及ぼし、決裁者のサービス理解と承認を後押しする重要なツールとなります。

サービス紹介資料の作り方とポイント

前章では、サービス紹介資料（プレゼン資料）は見込み顧客を引き付け、信頼を築くツールであることを解説しました。
この章では、資料作成の手順とポイントをご紹介します。

ステップ１：顧客の課題やニーズを明確に分析する

実際に紹介資料を作成する前に、まずは見込み顧客の課題やニーズを分析します。顧客のニーズや課題解決につながるコンテンツを用意することで、資料の説得力を高められます。

顧客の課題やニーズを把握するための方法をいくつか挙げてみましょう。

• 既存顧客へのアンケート、ヒアリングを実施する
• 既存顧客のデータを活用する（購入履歴や購入金額、購入した商品のジャンルなど）
• SNSでの意見を収集する

これらのデータを分析し、今回の紹介資料に最も合致するターゲットを定めていきます。初期段階での明確なターゲット設定とニーズの特定は、その後に作成する資料内容のブレを防ぎ、統一感を保つために重要です。

このプロセスを丁寧に行うことで、読者により響く訴求力の高い資料を作成できます。

ステップ２：サービス内容を情報としてまとめる

次に、自社サービス（商品）の内容を紹介資料の構成に合わせて整理します。自社サービスの概要や価値、特徴、強みなど、ターゲットにとって重要となる情報を選択しましょう。

例えば、企業のプロジェクトマネージャー向けにクラウド型プロジェクト管理ツールの資料を作成する場合は、以下の情報選択が適切です。

このように、想定したターゲット像に合わせて内容を絞ることがポイントです。くわえて、具体的な数字や事例などを用いることで、見込み顧客に対してサービスの価値や課題解決能力を効果的に伝えられます。

※資料の構成に関しては、後ほど詳しく解説します。

ステップ３：スライドを作成する

ステップ３では、これまでに整理し、まとめたサービス（商品）の情報をスライドに具体的に反映します。スライドに情報を落とし込む際には、テキストだけでなく視覚的な要素（画像、図表、カラー）も考慮し、取り入れましょう。

※スライド作成時のコツ、ポイントは後ほど詳しく解説します。

ステップ４：作成した資料を見直し、改善する

素案が完成した後は、サービス紹介資料を見直し、さらなる改善を目指します。改善するうえで重要なのは、さまざまな視点からのフィードバックを得ることです。

例えば、チームや部署メンバーには内容の正確性やわかりやすさを、異なる部署のメンバーには、専門外の人が読んでも内容を理解できるかをチェックしてもらいます。
客観的な意見を取り入れることで、見落としていた点や改善の余地が明らかになるはずです。

これにより、より魅力的で効果的なサービス紹介資料に仕上げられるでしょう。

サービス紹介資料の構成

この章では、サービス紹介資料（プレゼン資料）の各構成要素を一例としてご紹介します。
重要なのは、顧客がサービスを検討するうえで必要な情報を各項目に適切に挿入することです。

表紙

表紙にはサービス（商品）名を明記し、どのサービスについての資料であるかを示します。表紙は紹介資料の第一印象を決定する部分です。読み手の関心を引き、紹介資料を読み進める動機付けになります。

表紙作成のポイントは次のとおりです。

• タイトルフォントはシンプルにする
• タイトルと背景を同系色にしない（タイトルが目立たなくなる）
• サブタイトルで補足情報を入れる
• 目立たない位置に作成日を入れる（改訂日時をわかりやすくするため）

資料の装飾を過剰にすると、かえって理解が難しくなります。簡潔ですぐに理解できるデザインを目指しましょう。ポジティブな第一印象を与えることが重要です。

目次

目次を設けることで、紹介資料の全体構造が一目でわかります。読者が興味のあるセクションをすぐに見付けられるよう、各章のタイトルとページ数を整理して提示しましょう。

目次に入る章のタイトルは、堅苦しい言葉を避け、顧客が興味を持つような表現にしましょう。

（例）

元の見出し：市場分析及び競合他社との比較
変更後の見出し：市場での立ち位置ー当社の優位性

上記のような見出しに変更することで、競合他社と比べてどのような強みを持っているのか、顧客の関心を引く可能性があります。

サービス概要

サービス概要では、サービスの目的や概要をシンプルに説明し、見込み顧客にサービスの全体像を理解してもらいます。具体的には以下の項目を記載すると良いでしょう。

• サービス、商品の目的
• サービス、商品のターゲット（対象者）
• 主な機能や特徴
• 具体的な利益やベネフィット

顧客がサービスに興味を持ち、資料を詳しく読み進めたくなるような内容にしましょう。

実績紹介

実績紹介は、サービス（商品）の信頼性を示す重要なセクションです。過去の成功事例を通じて、見込み顧客に対して自社サービスの効果を伝えることが可能です。
実績紹介を作成する際は、次のポイントを押さえておくと説得力が高まります。

• 顧客と関連性の高い実績を掲載する
• 具体的な成果を提示する（200社以上に導入済など）
• 顧客のコメント、声を含める など

導入実績をまとめて提示することで、見込み顧客はサービスが実際にどのような成果を生んでいるかを把握でき、導入に確信を持つことができます。

サービスの詳細説明

サービス（商品）の詳細説明は、顧客が最も注目する部分です。ここでは、「サービス・機能の詳細」や「他社比較」、「事例紹介」について解説します。これら以外にも、サービスにまつわる課題やその解決策など、自社のサービス（商品）に合わせて項目は適宜アレンジしましょう。

サービス・機能の詳細

サービス・機能の詳細パートでは、サービス概要で説明できなかった内容をさらに深堀りして紹介します。見込み顧客が知りたい具体的な機能や特性を詳しく説明し、サービス（商品）の独自性や利点を強調しましょう。

ターゲットにもよりますが、専門用語の使用は最小限に抑えることが重要です。専門用語を使う必要がある場合は、用語の解説も一緒に挿入してください。さらに、機能の使用例やケーススタディも掲載すると、顧客の理解がより深まります。

他社比較

サービス（商品）の詳細説明には、競合他社との比較資料も掲載しましょう。他社との比較によって、自社サービスの独自性や優位性を示すことができます。

他社との比較を掲載する際は、客観的で公平な情報を提示し、自社を際立たせる必要があります。例えば、表やグラフ、チェックリストなどを使うと、情報が整理され、顧客も比較しやすくなります。

事例紹介

事例紹介は、サービス（商品）がどのように課題解決し、どんなメリットをもたらしたのかを具体的に示す部分です。事例紹介は次のステップで作成しましょう。

1. 事例の顧客が直面した問題（課題）を提示する
2. 自社サービス（商品）の使用によって、その課題がどう解決されたかを解説する
3. サービス導入後に得られた具体的な成果やメリットを紹介する

このステップによって、見込み顧客にサービスの信頼性と効果を証明します。その他、以下のポイントを押さえておくと事例紹介にさらなる説得力が生まれます。

• ターゲットと似た属性を持つ3〜5つのケース紹介する
• 各ユーザー（BtoBの場合は企業）の基本的な情報を明記する
• 実施した具体的な施策を掲載する
• グラフや画像（写真）を挿入し、視覚的に工夫する

事例紹介で見込み顧客の共感を引き出し、自身がサービスを利用しているイメージを膨らませてもらいましょう。

料金プラン

料金プランのセクションでは、明瞭で透明性のある料金体系を提示し、見込み顧客の信頼を獲得します。各プランの特徴、利用条件、価格を詳しく説明し、顧客が自身のニーズに最適なプランを選択できるようにしましょう。

料金プランには、以下の内容も記載しておくことをおすすめします。

• 明確な提供内容の違い
• 「○○な人におすすめ」、「導入企業の規模」などの文言

これらを明記しておくことで、顧客はどのプランが自身に合っているのかをより判断しやすくなり、自分ごととして捉えるようになります。

FAQ

FAQのセクションは、見込み顧客が持つサービス（商品）に関する疑問や不安を解消する役割を果たします。よくある質問とその回答を提供することで、顧客の疑問を先回りして解決し、サービスへの理解を深めてもらいましょう。

FAQ、よくある質問の作成ポイント：

• 質問は顧客目線で記載する
• 回答は結論を先に述べる
• 回答は短く、100字程度を目安にする

上記を意識してFAQを作成すると、顧客は個別対応してもらっている感覚を覚え、顧客満足度が高くなります。

会社概要

資料に会社概要を掲載することも忘れてはいけません。サービス説明資料の主な目的はサービスの魅力を伝えることですが、会社概要をくわえることで、サービスへの信頼感をさらに向上できます。

企業の歴史やビジョン、主な製品・サービスの概要、実績や認定歴などを記載しましょう。特に、設立年数や実績、認定歴は企業の信頼や成果の証明になります。

CTA

CTAは、サービス説明資料（プレゼン資料）によってサービスに興味を持った見込み顧客を、次のステップへと導く重要な項目です。問い合わせや商談予約、成約、セミナー、他の資料のダウンロードなど具体的なアクションを促します。

問い合わせページやメールアドレスをCTAに設定する場合は、スライドにリンクを付けることを忘れないようにしましょう。

スライド作成時のコツ

スライド作成は、視覚的な魅力と内容の明確さがポイントです。ここでは、読み手の注意を引き、情報を効果的に伝える、スライド作成の実践的なコツをご紹介します。

なお、これらのコツはサービス紹介資料だけでなく、ホワイトペーパーや企画書、提案書などの作成にも応用できます。

1スライド1メッセージを心がける

パワーポイント（パワポ）などでスライドを作成する際は、1スライド1メッセージを心がけましょう。情報やメッセージを詰め込み過ぎると、各情報が見えづらくなり、主要なポイントの理解が難しくなるので注意してください。

例えば、サービス（商品）の特徴を紹介するときは、全ての特徴を一つのスライドに詰め込むのではなく、一つ一つの特徴を個別のスライドに分けて提示します。これにより、各特徴が強調され、顧客の記憶に残りやすくなります。

数字を巧みに使う

サービス説明資料（プレゼン資料）で数字を巧みに使用すると、サービス（商品）の効果や実績を客観的に示せます。提供する情報に具体性と説得力をくわえることが可能です。

「当社のサービスを導入したお客様の95％がサービスを高く評価しています」などと掲載すると、読者はサービスの効果を直感的に感じられます。

さらに、数字の部分のみフォントサイズを大きくするのもおすすめです。顧客の注意を引き付け、インパクトを与えられます。

配色やフォントに気を付ける

サービス説明資料（プレゼン資料）を作成するときは、フォントや色にも気を配りましょう。「表紙」の章でも少し触れましたが、読みやすい文字のフォントとサイズを選び、文字色と背景のコントラストを考慮することで、情報の伝達率を高められます。

また、デザインの色を決める際は以下のルールに従いましょう。

• 使用する色を少なくすると、デザイン性が高まる
• ブランドやサービスのカラー、もしくはコーポレートカラーを活用する
• テキスト、背景の両方に適したカラーを使用する

このルールを参考にすると、色選びにかかる時間を削減でき、スムーズに資料作成を進められます。サービス（商品）のイメージに合ったデザインを使用することで、紹介資料全体の印象を統一し、ブランドイメージを強化できます。

文字や画像のバランスをとる

スライド作成では、テキストの情報量とビジュアル要素のバランスを適切にとることも重要です。文章のみのスライドは、読み手に単調で退屈な印象を与えてしまいます。

具体的には、重要なポイントを簡潔なテキストで伝えつつ、関連する画像（写真）やイラスト、図表を用いて内容を補強します。これにより、視覚的にも魅力的で、理解しやすいスライドになります。

視線の動きに合わせて配置する

次に気を付けたい点は、読み手の視線の流れを考慮することです。一般的に、人はスライドを見るとき、左上から右下にかけて視線を送る傾向があります。

この視線の動きに合わせて重要な情報や行動を促す要素を配置することで、視聴者の理解やコンバージョン率の向上が期待できます。また、使用前・使用後のようなイメージを掲載するときも、目の動きに合わせて左を使用前、右を使用後にすると読みやすくなります。

余白を設定する

スライドを作成するときは、余白の設定も大切です。余白はスライドの見栄えを良くし、提示する情報を整理するのに役立ちます。

効果的に余白を使うコツを以下にまとめました。

• 行間を広げる
• 大事なメッセージの周りに余白を設定する
• 関連情報の間の余白は小さくし、関連のない情報の間は大きくとる

適切に余白を設けるとスライドがすっきりし、読み手は負担なく読むことができます。ぜひ参考にしてください。

サービス紹介資料作成の注意点と対策

この章では、サービス紹介資料作成時の注意点とその対策について述べていきます。

多くの時間や労力がかかる

サービス説明資料（紹介資料）の作成は、ターゲットの分析や内容の整理、デザイン、レイアウトなど、多くの工程を要します。これには、多大な時間と労力がかかります。

資料作成を効率化するためには、以下のような対策が有効です。

顧客視点が欠如することがある

資料を作成していくうちに、自社サービス（商品）のみを誇張したり、企業目線でコンテンツを作成したりすることがあります。このような状況に陥らないよう、見込み顧客のニーズや課題に合わせてサービス（商品）のメリットや価値を伝えることが大切です。

常に顧客ファーストで、顧客の問題点（課題）を解決する視点を持ちながら制作しましょう。

専門的な知識や技術が必要

サービス紹介資料（プレゼン資料）の作成には、マーケティングやコピーライティング、デザイン、レイアウトといった専門的な知識や技術が必要です。質の高いサービス紹介資料を制作したい場合は、次の二つの方法を検討してみましょう。

• 社内教育でスキルを向上させる

社内教育することで社員のスキルを向上させれば、作業時間の削減はもちろんのこと、社員のモチベーションアップも期待できます。

• プロに外注する

資料作成のプロに外注することで、高いクオリティのサービス説明資料を作成することが可能です。資料作成のプロはその分野の知識と経験が豊富で、それらを活かして資料の品質を確保します。

また、資料作成を外注することで、社員が他の業務に注力できる時間が増えるというメリットもあります。社員が自分の得意分野に注力できることで、企業全体としてのパフォーマンスの向上にもつながります。

HELP YOUの「資料作成プレミアム」サービス

ここからは、サービス紹介資料（プレゼン資料）作成の外注先として、HELP YOUの「資料作成プレミアム」サービスをご紹介します。資料作成はプロに外注して、高品質な資料と社内リソースの最適化を実現しませんか？

HELP YOUの特徴

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。

厳しい採用プロセスをクリアした優秀なスタッフが皆様をトータルサポートし、貴社社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。

HELP YOUの資料作成プレミアムプラン

デザインは凝っているけれども、内容が記憶に残らない資料を目にしたことはありませんか？
デザイン性に優れた資料でも伝えたい内容が読み手に伝わらなければ資料の価値は半減してしまいます。

HELP YOUの資料作成プレミアムプランでは、「伝えたい内容が伝えたい人に伝わる」資料をご提案します。

資料作成プレミアムプランに加え、チーム制でサポートする「チームプラン」や、専属アシスタントが業務をサポートする「1名専属プラン」もご提供しています。

「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください！

HELP YOUの資料作成サポート導入事例

ライブ配信者（ライバー）を育成・サポートする、ライバーマネジメント事務所の株式会社321様。2024年2月現在、約7,000人ものライバーが所属し、ライブ配信市場の急拡大にあわせて事業を成長させています。

事業拡大にあたって必要となったのが、一緒にライバーをマネジメントしてくれるパートナー企業。
ライブ配信事業という新しいビジネス領域でパートナーを獲得するためには、企業の「信頼感」が重要になると考え、商談資料のブラッシュアップにあたってHELP YOUの「資料作成プレミアム」サービスを導入しました。

HELP YOUが作成した資料をもとにパートナー企業との商談に臨んだところ、約50社の企業と新規に契約し、順調にパートナー企業を獲得できているとのことです。
言葉だけではなく「ビジュアルで伝わる資料」によって、自社の魅力をより分かりやすく説得力を持って相手に伝えることが可能になりました。

ご担当者様からは「料金が安いと感じるくらい、質の高い理想的な資料を作成していただいたので、とても満足しています」とのコメントも頂いています。

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新ビジネスの信頼を高めた「ビジュアルで伝わる資料」

まとめ

本記事ではサービス説明資料（プレゼン資料）の作り方やポイント、注意点についてお伝えしました。優れた紹介資料は、見込み顧客に自社ビジネスの価値を正確に伝え、信頼と関心を深めることができます。

しかし、作成には多くの時間や労力がかかり、専門的な知識・技術も必要です。サービス紹介資料を作成するリソースや知識が足りないと感じる場合は、プロへの外注を検討してみてください。

資料作成のプロは、その分野の知識と経験を活かして、高品質な資料を作成できます。社員が他の業務に注力できる時間が増え、組織全体のパフォーマンスの向上にもつながるでしょう。

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