近年、誰でも簡単にインターネット上のビッグデータから特定の情報を自動的に抽出・収集できる「Webスクレイピングツール」が登場しています。

しかし、
「プログラミングに詳しくなくても使えるか不安」
「どのツールを選んでいいか分からない」
といった悩みをお持ちのマーケティング担当者や営業担当者も多いでしょう。

この記事では、Webスクレイピングツールのおすすめ12選を紹介するとともに、選び方や使用する際の注意点も解説します。

スクレイピング代行サービスについても紹介しているため、自社の目的やデータ活用方法に合ったWebスクレイピングツール探しの参考にしてください。

Webスクレイピングツールとは

Webスクレイピングとは、Webサイトから必要な情報を自動的に抽出・取得する技術のことです。

Webスクレイピングは、Web上を巡回し、テキストや画像・動画などのデータを自動的に収集・保存するプログラムロボット「Webクローラー」と、そのデータから必要な情報のみを正確に抽出するツール「Webスクレイパー」の2つで構成されています。

Webスクレイピングを活用すれば、Web上に存在する膨大なデータの中から、効率的に必要な情報のみを抽出できます。

ただし、ゼロからプログラムを組んでWebスクレイピングを実行するにはプログラミングの知識が必要になります。また、手作業での情報収集も非効率的です。

そこで、おすすめなのが「Webスクレイピングツール」です。
Webスクレイピングツールを活用するメリットには、以下のようなものがあります。

• プログラミングスキルや知識がなくても利用可能
• データ収集・処理を効率的に行える
• 人的コスト・時間コストの削減

Webスクレイピングで取得した情報は、目的に合わせてHTMLやCSV、Excelといったさまざまなフォーマットに変換できます。

消費者ニーズや市場トレンドをリアルタイムで把握したい場合や、競合サイトを分析してマーケティングに活かしたい場合などに有用です。

Webスクレイピングツールおすすめ12選

ここからは、おすすめのWebスクレイピングツールについて、特徴と料金プランを紹介します。

Octoparse

Octoparse（オクトパス）は、プログラミング不要で活用できるWebスクレイピングツールです。ステップに沿ってマウス操作していくだけで、自動的にデータを抽出できます。Windows、Mac、Linuxなど、各ブラウザ向けに設計されたデスクトップアプリもあります。

＜特徴＞

• コーディング不要で初心者でも使用可能
• AIを利用した高度なデータ検出ができる
• パラメータを入力するだけでデータ抽出可能なテンプレートあり

＜料金プラン＞

• フリー（無料）
• スタンダード（99ドル/月）
• プロフェッショナル（249ドル/月）
• エンタープライズ（要問い合わせ）

※14日間の無料トライアルあり

ParseHub

ParseHubは、直感的なマウス操作で簡単にデータ取得できるWebスクレイピングツールです。コーディングの知識も不要で、無料で活用できる初心者向けのマニュアルも充実しています。

＜特徴＞

• 機械学習テクノロジーを利用したデータ抽出
• Excelデータでの出力が可能
• JavaScriptやAJAXページを使ったサイトにも対応

＜料金プラン＞

• フリープラン（無料）
• スタンダードプラン（189ドル/月）
• プロフェッショナルプラン（599ドル/月）
• エンタープライズプラン（要問い合わせ）

Import.io

Import.ioは、WebサイトのURLを入力するだけでデータを抽出できるWebスクレイピングツールです。再試行システム機能がついており、エラー対応や制限処理も可能です。

＜特徴＞

• WebサイトのURLを入力するだけの簡単操作
• クラウド型ツールでアプリケーションのインストール不要
• 監視機能搭載によりデータ抽出時のサイトへの負担を軽減

＜料金プラン＞

• スターター（399ドル/月）
• スタンダード（599ドル/月）
• アドバンスト（1,099ドル/月）
• カスタムプラン（要問い合わせ）

※無料トライアルあり

Bright Data

Bright Data（ブライトデータ）は、利用者が世界で2万人以上いるWebスクレイピングツールです。プログラムと人間を区別するために活用されるCAPTCHA（キャプチャ認証）やブロックを回避しながらスクレイピングを実行できます。

＜特徴＞

• 世界の7,200万以上のユーザーIPアドレスにアクセス可能
• 24時間365日体制ののライブサポートあり

＜料金プラン＞

• ビジネス拡大プラン（499ドル/月）
• 企業向け（999ドル/月）
• プロフェッショナル（1,999ドル/月）

※無料トライアルあり
※月額固定契約なしの従量制プランあり

Mozenda

Mozenda（モゼンダ）は、簡単な操作でWebサイトからデータを抽出できるWebスクレイピングツールです。必要とするデータを伝えるだけでデータ抽出を代行してくれるサービスも行っています。

＜特徴＞

• ツールと代行サービスの2種類を提供
• TSV、CSV、XML、XLSX、JSONなどの形式でエクスポート可能

＜料金プラン＞
要問い合わせ
※30日間の無料トライアルあり

Screen Scraper

Screen Scraper（スクリーンスクレーパー）は、17年以上の実績を持つWebスクレイピングツールです。医療・金融・自動車・不動産といったさまざまな業界のHPからデータを抽出できます。

＜特徴＞

• NET、Java、Ruby、Python、PHPなど多数のプログラミング言語で使用可能
• CSV、Excel、XML、JSONなどの形式でデータ保存できる

＜料金プラン＞
要問い合わせ

Common Crawl

Common Crawlは、2007年から公開されているオープンソースのWebスクレイピングツールです。全ての機能が無料で利用できます。

＜特徴＞

• 誰でも無料で利用可能
• Amazonのクラウドプラットフォームを活用してデータ分析ができる

＜料金プラン＞
無料

80legs

80legsは、クラウド型のWebスクレイピングツールです。公式のDatafiniti APIと接続することで、大規模データベースとも統合できます。

＜特徴＞

• クロールする要件をカスタマイズ可能
• 数千のURLを自動追跡
• API使用でデータ取得やWEBクロール作成を自動化

＜料金プラン＞

• フリー（無料）
• イントロ（29ドル/月）
• プラス（99ドル/月）
• プレミアム（299ドル/月）
• エンタープライズ（要問合せ）

Crawl Monster

Crawl Monsterは、無料で使えるWebスクレイピングツールです。クリック操作だけでWebサイトからデータの抽出、検索、分析までできます。

＜特徴＞

• 抽出データをSEOに基づき検証可能
• 数百から数百万までのURLをスピーディに分析

＜料金プラン＞

• フリー（無料）
• シルバープラン（8.99ドル/月）
• ゴールドプラン（39.99ドル）

Crawly

Crawlyは、メールアドレスとWebサイトのURLを入力することで利用できる無料のスクレイピングツールです。構造化データはCSV、JSON形式で保存できます。

＜特徴＞

• 簡単操作でスクレイピング可能
• URLを入力するだけで構造化データを自動抽出

＜料金プラン＞
無料

WebHarvy

WebHarvyは、コードやスクリプト不要のWebスクレイピングツールです。使い方を細かく説明したチュートリアルも用意されているため、初心者でも簡単に利用できます。

＜特徴＞

• リスト検索からデータスクレイピングができる
• Excel、XML、CSV、JSON、TSVファイルとしてエクスポート可能

＜料金プラン＞
定期的な支払いはなく、ユーザー数に合わせてライセンスを購入することで利用可能

• 1ユーザーライセンス（129ドル）
• 2ユーザーライセンス（219ドル）
• 3ユーザーライセンス（299ドル）
• 4ユーザーライセンス（359ドル）
• サイトライセンス（699ドル）

Web Scraper

Web Scraperは、Webスクレイピングを実行できるChromeの拡張機能です。大量データも20分で抽出できます。

＜特徴＞

• CSV、XLSX、JSON形式でエクスポート可能
• Dropbox、Google スプレッドシートおよびAmazon S3にも対応

＜料金プラン＞

• フリー（無料）
• プロジェクト（50ドル/月）
• プロフェッショナル（100ドル/月）
• ビジネス（200ドル/月）
• カスタム可能なプラン（300ドル～/月）

Webスクレイピングツールを使う際の注意点

Webスクレイピングツールは、法律や規約に従った利用が求められます。特に、以下の3点に注意が必要です。

• 相手側サーバーへの負担を考慮する
• 著作権法やサイト規約を遵守する
• セキュリティリスクに注意

注意すべき理由とそのポイントについて詳しく紹介します。

相手側サーバーへの負担を考慮する

Webスクレイピングを実行すると、相手側のサーバーに大きな負荷をかけることがあるため注意が必要です。

過度な負荷によってアクセスを拒否されたり、一般ユーザーがサイトを閲覧できない状態になるなどのシステム障害を引き起こす可能性があります。

特に短時間での大量アクセスやリクエストは、相手側のサーバーに負荷をかけやすくなります。

Webスクレイピングでは相手側サーバーに負担をかけないよう、アクセスの間隔をあける・頻度を適度に抑える・無駄な情報を取得しないといった工夫をしましょう。

著作権法やサイト規約を遵守する

Webスクレイピングで抽出したデータの中には、著作権のあるコンテンツが含まれている可能性があります。

著作権者の同意なく収集したデータをそのまま自社で公開や販売すると、著作権侵害にあたる恐れがあるため注意が必要です。

また、Webサイトによっては利用規約でスクレイピング自体を禁止していることも少なくありません。禁止行為として明示されている場合、利用規約違反として法的措置の対象となる可能性もあります。

Webスクレイピングを実行する際は、利用規約を確認したうえで対象データに著作権物が含まれていないかを事前に確認することが重要です。データの利用範囲や取り扱いにも注意しましょう。

セキュリティリスクに注意

Webスクレイピングツールを利用する際、データ取得の認証を得るためにサーバー側からIDやパスワードの入力を求められることがあります。この場合、入力することでスクレイピングが可能となります。

しかし、入力したIDやパスワードが不正な目的で使用されるリスクも否定できません。

IDやパスワードなどが悪用されたり情報が漏えいしたりする可能性もあるため、Webスクレイピングツールを活用する際は、事前にサイトの運営元についても調べておくことが大切です。

Webスクレイピングツールを選ぶポイント

Webスクレイピングツールを使う際の注意点がわかったところで、Webスクレイビングツールを選ぶ際のポイントをご紹介します。

コーディングの必要性

Webスクレイピングツールを選ぶ際は、コーディングが必要かどうかを確認することが重要です。

プログラミングの知識がない場合、コーディングが必要なツールを選んでしまうと、せっかくツールを導入してもWebスクレイピングのたびにエンジニアへの依頼が必要になります。

プログラミングの知識不要でWebスクレイピングを実施したい場合は、ノーコードで実行できるツールを選びましょう。

操作性や日本語サポート

コーディング不要のツールを選んでも、操作が難しいとツールをうまく扱えず、かえって作業効率が悪くなるケースもあります。

また、Webスクレイピングツールは海外製のものが多く、基本的にはサイトも英語表記のため、日本語対応のサポートがあるものを選ぶと安心です。

なお、Webスクレイピングを代行してくれるサービスもあります。
社内にスクレイピングのノウハウを持った人がいない、リソースがない、使い方に自信がないという場合は、Webスクレイピング代行サービスを活用するのもおすすめです。

Webスクレイピングは「HELP YOU」におまかせ

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。

HELP YOUでは、ロボット（RPA）を活用した業務の自動化や、優秀なアシスタントによる人手での作業とRPAを組み合わせた対応など、お客様の課題やご要望に合わせたサポートを提供しています。

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【Webスクレイピングの活用事例】

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Webスクレイピングツールのまとめ

Webスクレイピングツールを導入すれば、データ収集における業務効率が上がります。

ノーコードで利用できるツールも多く、手軽に操作できるものを選べばプログラミングに詳しくなくても使える点も大きなメリットです。

また、Webスクレイピングに関する一連の作業を代行してくれるサービスもあります。
自社のリソースを割けない場合は、Webスクレイピング代行サービスの活用も検討し、生産性を上げていきましょう。

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