経理部門のあるべき姿とは?課題と解決策を解説!

経理部門は企業の資金の管理や決算書の作成などお金に関する業務を行う部署ですが、その役割は多岐に渡ります。
ただ、業務過多や業務の属人化といった問題が起きやすく、本来の役割を果たせていないことが多いという課題があります。

本記事では、経理業務に課題を抱えている企業向けに、経理部門が抱える課題とその対策をご紹介します。

また、「経理部門のリソースに余裕を持たせたい」「経理業務を効率化して社員がコア業務に集中できる環境を作りたい」といった悩みに対しても、具体的な解決方法を紹介していきます。

経理部門のあるべき姿とは

経理部門のあるべき姿1

まずは、経理部門のあるべき姿について、経理部門の役割と求められるスキルといった側面から解説していきます。

経理部門の役割とは

企業における経理部門の役割を一言でいうと、お金の情報を管理して明確にすることです。具体的には、日々の入出金管理を行う出納業務、帳簿への記録を行う記帳業務、損益計算書や決算報告書の作成など、多岐に渡ります。

集計してまとめたデータをもとに、経営陣の意思決定に必要な情報を提供する役割も果たしています。

経理部門に求められるスキル

次に、経理部門の実務担当者と管理職それぞれに求められるスキルについて解説します。

担当者に求められるスキル

経理の実務担当者に求められるスキルは、まずは会計処理の正確さです。経理部門ではお金という重要な物を取り扱い、数多くの資料を作成する必要があります。その中でルールに基づき正確かつ迅速に処理を行うスキルは必須といえます。

経理部門の実務担当者には、表計算ソフトや会計ソフトといったツールを使用するためのITスキルも必要です。実務ではITツールを問題なく使用できることが前提で、抽出したデータを分析して帳簿にまとめるスキルが求められます。

また、経理部門は同部署以外にも人事部や財務部など他部署の担当者との連携も多いため、コミュニケーション能力も求められます。

管理職に求められるスキル

経理部門の管理職には、現場担当者以上に会計への深い知識や幅広い実務経験が求められます。経理部門の業務には専門性が必要であるため、特に知識や経験が重要視されるのです。

次に、部下のマネジメント能力も必要なスキルです。経理部門は、時期によって業務量がかなり多くなることもあります。
そのため、一人の社員に負荷がかかっていないか、業務が効率化できているかなど部門全体の状況を把握し、マネジメントすることが重要です。

経理部門の管理職は会社の経営にも関わる役職のため、全体を俯瞰して把握する客観性も求められます。日々の業務や目先の状況だけに留まらず、客観的に会社の経営戦略について考え、経営層に発信していく意識を持つことが必要です。

最後に、日々多くの人と関わる管理職にはコミュニケーション能力も必要といえます。他部門や経営層と積極的に連携し、円滑なコミュニケーションを取ることが求められます。

経理部門が抱える課題

経理部門のあるべき姿2

こちらでは、経理部門が抱える課題について解説していきます。

スキル不足

本来果たすべき役割が果たせていない課題の一つとして、上述した経理部門に求められるスキルが不足していることが挙げられます。

なぜなら、日本の企業は社員にスキルアップの機会を十分に提供できておらず、社員自身も自発的にスキルアップを行っている人が少ないからです。

厚生労働省が発表している「GDP(国内総生産)に占める企業の能力開発費の割合の国際比較」を見ると、日本は企業の能力開発費が先進国の中でも特に低いことが見て取れます。


引用:
厚生労働省「第2-(1)-13図 GDP(国内総生産)に占める企業の能力開発費の割合の国際比較について」

 

また、社会人が自ら行う社外学習や自己啓発に関しても「とくに何も行っていない」が46.3%と、諸外国に比べて極めて高いことがわかります。

このように、日本の企業や社員自身がスキルアップに積極的でないことが経理部門のスキル不足を招き、本来果たすべき役割を果たすことができていないという実情があります。

参考:パーソル総合研究所「APAC 就業実態・成長意識調査」

業務過多

経理部門では、業務過多も大きな課題となっています。

経理業務は月末月初に作業が集中しやすく、また決算業務や年末調整の対応などもあるため、繁忙期は担当者が残業して作業を行っているケースが多くあります。

実際に、経理の仕事に関するアンケート調査では「仕事に対する不満を感じるとき」という項目で「業務過多のとき」が1位になっています。
また、「業務内容で最も大変だと思うこと」としては「事務処理量が多い」が1位となっており、担当者は事務処理に追われていることがわかります。

このように、事務処理などの業務過多が経理部門の課題の一つになっているのです。

参考:株式会社ラクス「経理担当者のキャリアに対する調査結果を“経理の日”に大公開 7割以上が『経理として働く自分が好き』と回答」

業務の属人化

業務の属人化が起こりやすいことも、経理の課題の一つです。

その理由としては、社内外の機密情報を取り扱うため、業務内容を周囲に相談することが難しいという状況が関係しています。
また、前述したスキル不足によって「担当者の○○さんしか作業できない」ということもあるでしょう。

業務が属人化している場合、経理担当者が休職や離職などで一人欠けるだけでもその担当者の業務に対応できず業務が滞ってしまう可能性があるため、業務の属人化は早急に解決すべき課題と言えます。

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電子化への移行

近年は経理業務を効率化する便利なツールが多数存在していますが、多くの企業の経理部門では電子化が進んでいないという現状があります。

実際に、経理に関するアンケートの「業務効率化、生産性向上を進める上で感じている課題を教えてください」という質問では、「書類や伝票の電子化」が突出して63.2%となっています。

経理業務には紙や印鑑が必要とされる作業が多く、これまでのやり方や慣習を変更することにリスクを感じる企業も多いでしょう。
しかし、アナログな対応のままでは業務効率化はなかなか進まず、前述した業務過多や属人化などの問題も発生しやすくなります。

経理の電子化は、さまざまな課題を解決するうえでも重要な要因と言えます。

参考:株式会社インフォマート「経理・財務部門の半数以上が感じる『書類や伝票の電子化』の課題~経理部門・管理職へ業務内容に関するアンケート、結果を公開~」

経理部門のあるべき姿を実現するポイント

経理部門のあるべき姿3

上述した課題を受けて、それらを解決し経理部門のあるべき姿を実現するためのポイントを解説します。

働き方改革

まず課題となっている業務過多を改善するためには、残業の削減やテレワークの導入といった働き方改革が有効です。

しかし、業務の質を保つためにはただ働く時間を減らすだけではなく、まず業務改善や効率化が求められます。その方法を以下で解説します。

経理DXの推進

経理業務の効率や生産性を上げるには、ペーパーレス化やITツール、AIツール導入などのDX化(デジタルトランスフォーメーション)による業務改革が必須となります。

ここでは、経理業務を効率化できるツールとその概要、代表的なツールをいくつかピックアップして解説します。

クラウド会計ソフト

クラウド会計ソフトとは、経理業務を効率化するクラウド型の業務ソフトウェアです。これまではPCのローカル環境にインストールして使用するパッケージ会計ソフトが一般的でしたが、近年はクラウド型会計ソフトを利用する企業が増えています。

インターネット上にデータを保存するため、インターネット環境さえあればテレワークや移動中にもデータを確認することができます。全てのPCに会計ソフトをインストールしてセットアップを行う手間もなく、従来の会計ソフトよりも導入費用が抑えられるというメリットもあります。

■代表的なツール
freee会計、弥生会計オンライン、マネーフォワード クラウド会計 など

経費精算システム

経費精算システムとは、経費の申請・承認・仕訳・支払などを効率化するシステムです。

従業員側が申請をミスなくスムーズに行うことができるというメリットに加え、承認や仕訳の簡略化によって経理担当者の業務を効率化するというメリットがあります。
また、領収書のペーパーレス化により、データ保管やファイリングを行う手間を削減することもできます。

■代表的なツール
楽楽精算、Concur Expense、ジョブカン経費精算 など

電子請求書発行システム

電子請求書発行システムとは、請求書の作成・発行・送付などの請求書業務を効率化・自動化できるシステムです。

従来の請求書発行業務は、納品書や注文書の内容を請求書に転記し、データを印刷・封入して個別に郵送やメール添付をする必要がありましたが、電子請求書発行システムにより請求書の自動発行が可能となります。

電子請求書発行システムを導入することで、手間や作業時間の短縮、手作業によるミスを減らせるというメリットがあります。

■代表的なツール
楽楽明細、Misoca、BtoBプラットフォーム請求書 など

アウトソーシングの導入

上述した課題を解決するためには、アウトソーシングの導入も有効な手段です

アウトソーシングサービスには、高い専門スキルを持ったスタッフが揃っています。経理部門のスキル不足に悩んでいる場合も、経理のプロのスタッフに業務を任せることができます

また、社内で業務の電子化が進んでいない場合、アウトソーシングを活用することで手間をかけずに電子化のサポートを受けることができます。

業務を外注して社内の作業負担を軽減すれば、社員はより重要なコア業務に集中することができ、業務効率化や生産性の向上に繋がるでしょう。

経理のアウトソーシングは「HELP YOU」

HELP YOU

経理部門が抱える課題を解決し、役割を果たせるようにするために、アウトソーシングサービスを活用してみてはいかがでしょうか。
今回は経理業務の委託先として、「HELP YOU」をご紹介します。

HELP YOUの特徴

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀なスタッフがクライアントをトータルサポートし、社員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。

【HELP YOUのプラン】
<チームプラン>
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。

チームプラン4つの強み
1.厳しい採用プロセスをクリアした「優秀なアシスタント」
2.チーム制なので欠員があっても業務が滞る心配なし!長期的な依頼が可能
3.さまざまな業務の依頼でも窓口は一つで簡単!頼れる「専属ディレクター」
4.海外在住の日本人スタッフによる時差を活用した夜間帯業務も可能

【チームプランの主なサービス内容】
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務の依頼が可能です。

■経理業務:入金管理、支払業務、請求書発行など
■総務業務:出張手配、スケジュール調整、名刺作成、データ整理など
■人事・採用業務:求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■営業サポート業務:会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■マーケティング業務:SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務:売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。

料金
月額:10万円~/実働時間:30時間~

 

チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」など、お客様のニーズに合わせたプランをご提供しています。

「どんな業務をどこまで依頼できるか」「自社にはどのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にご相談ください!

HELP YOUの「経理プレミアム」

経理業務について、こんなお悩みはありませんか?

●今の経理担当者が退職したら他に対応できる人がいない
●インボイス制度などの法改正にちゃんと対応できているか不安…
●経理の数値を経営判断に活かせていない

そんな方におすすめなのが、HELP YOUの「経理プレミアム」サービスです。
経理プレミアムでは、経理業務の課題をまるっとお任せいただくことで、経理のプロがお客様の「こうしたい」を実現します。

経理プレミアムの提供サービス
【Advanceプラン】

  • 経理コンサルサポート
    経理コンサルタントがヒアリングを基に初期構築を行い、継続的に運用できる業務体制の改善・定着化を支援
  • 経理業務の実務代行
    経理コンサルサポートで構築した運用体制に基づき、実務アシスタントが専任で対応

【Basicプラン】

  • 日常経理業務の実務代行
    既存の経理業務オペレーションに基づき、実務アシスタントが専任で対応
    ※別途オプションで経理コンサルサポートも利用可能

ご質問や資料請求はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください!

HELP YOUの経理導入事例

HELP YOUを導入し、経理業務の代行をご依頼いただいている事例をご紹介します。

無料インターネット設備の賃貸集合住宅向けサービス「アイネット」を中心に、さまざまな事業を展開する株式会社Ai.Connect(アイコネクト)さま。今後の業務量の増加が予想される経理のアウトソース化のためにHELP YOUを導入しました。

<HELP YOU導入前の課題>
今後の企業成長を考えたとき、経理部門のリソースが不足していることが課題となっていました。

社員の採用も検討したものの、本社が栃木県にあり候補者数に限りがあること、即戦力となる人材になかなか出会えなかったことで採用活動は難航していたそうです。
また、未経験者を採用して一から教育するコストと比較し、すでにスキルを持っている外部スタッフに依頼するほうが良いとの判断に至りました。

<導入後の効果>
HELP YOU導入後は、社内の経理担当者の方がコア業務に集中できる体制になり、仕事への向き合い方が大きく変化したと感じているそうです。
また、HELP YOUのディレクター(専属の窓口担当者)とやり取りをすることで視座が上がり、部下へのマネジメント視点を持って業務に取り組めるようになったことにもメリットを感じていると言います。

クライアント様からは「HELP YOUの導入により社内のリソースに余裕が生まれ、やりたいと思っていたことに挑戦できる環境が整った」「社員が生き生きと働いていることが嬉しい」とのコメントを頂いています。

▼詳細はこちら

経理のアウトソース化で企業成長を促進。リソース拡充で生じた意識の変化とは?

まとめ

経理部門のあるべき姿5

本記事では、経理部門のあるべき姿について解説しました。

経理部門には、会計処理の正確性や他部署との連携、経営層への提案力など多岐にわたるスキルが求められます。

しかし、業務過多や業務の属人化、電子化への移行が難しいといった要因から、本来期待されている役割を果たせていないことも多いのが実情です。

こうした課題の解決方法として、経理業務のDX化や、アウトソーシングサービスに業務を外注するという解決策をご紹介しました。

「繁忙期だけサポートしてほしい」「まずは一部の業務からお願いしたい」という場合も、ぜひHELP YOUにご相談ください。
企業のパートナーとして細やかなサポートを行い、コア業務に集中できる環境を作ります。

経理業務はHELP YOUにおまかせ

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このようなお悩みを抱える方のため、HELP YOUでは経理業務のアウトソーシングサービスを行っています。

 

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