社内稟議とは?書き方のコツや効率化する方法を解説!
社内稟議(しゃないりんぎ)は、企業内部で意思決定を行う際に欠かせないプロセスです。しかし、社内稟議が正しく行われないと、時間の浪費や意思決定の混乱が生じる可能性があります。
この記事では、社内稟議の役割や稟議書の書き方のコツ、そして社内稟議を効率化する方法まで幅広い情報を解説します。
企業のスムーズな意思決定に貢献するために、社内稟議について深く理解し、最適なワークフローを見つけましょう。
社内稟議とは
社内稟議は、企業内でのスムーズな意思決定プロセスを実現するために不可欠な仕組みです。
社内稟議の役割
企業内では、あらゆる業務に関して全社的な意思決定が求められます。特に、重要な事項については取締役会や株主総会のような高度な承認が必要です。
一方で、従業員の昇進や給与変更、備品購入や出張許可など、日常的な決定事項も企業運営においては重要です。
しかし、こうした日々の細かな承認事項のために会議を毎回開くのは効率的ではありません。そこで、「社内稟議」が重要な役割を果たします。
社内稟議とは、日常業務やプロジェクトに関連する細かな決定を、スピーディーかつ適切に行うための仕組みです。
社内稟議は、提案の内容や予算、理由、目的などを記載した「稟議書」を通じて従業員や部門から申請されます。稟議書は上長や関連部署に回覧され、必要な承認を受けます。
こうして、会議を開催せずに決定を下すことで、意思決定プロセスが効率的に進行し、組織全体のスムーズな運営に結びつくのです。
稟議と決裁の違い
「稟議(社内稟議)」と「決裁」は、意思決定におけるワークフロー全体で連携し、企業内でのスムーズな運用と効果的な意思決定をサポートします。これらは混同されることがありますが、異なる概念です。
稟議は、特定の提案や決定について「情報共有と議論を行う」プロセスです。これは意思決定の前段階で行われ、社内での合意形成に焦点を当てています。
一方の決裁は、最終的な「承認を行う」プロセスです。決裁権を持つ人によって提案が承認または却下され、実際の行動が決定されます。
決裁は稟議の後の段階で行われ、稟議が承認された後、最終的な決定を下すために実行されます。つまり、稟議は「意思決定の検討段階」であり、決裁は「最終的な承認段階」であると言えます。
【稟議と決裁の違い】
稟議 | 決裁 | |
定義 | 特定の提案や決定について情報共有し議論を行うプロセス | 最終的な承認を行うプロセス |
主な役割 | 情報共有、議論、合意形成 | 最終的な決定の承認 |
意思決定の段階 | 意思決定の前段階 | 意思決定の最終段階 |
情報提供 | 決定の根拠や詳細情報を提供 | 社内稟議に基づいて最終的な判断を行う |
社内稟議が必要な理由
社内稟議は、組織内の意思決定を効率化させる重要なプロセス。企業が社内稟議を採用するのには、いくつかの重要な理由があります。
会議時間を削減できる
通常、重要な事柄に関しては会議を開催して検討しますが、日常業務の細かな事柄について会議を都度開くのは効率的ではありません。
社内稟議では、必要な情報を稟議書という形で申請・回覧し、関係者が効率的に内容を検討できます。そのため、会議での説明や意見交換、調整や手続きなどにかかる時間を削減でき、その削減した時間を他の重要な業務に充てられます。
文章化することで内容を確認しやすい
社内稟議では、提案内容や予算などを稟議書として文書化し、承認プロセスを進めます。提案内容が文章化され整理されることで、口頭での説明だけでは伝えづらい情報もわかりやすく伝えられるのです。
承認者が提案内容を容易に把握できれば、検討はスムーズに進み、承認スピードの向上にもつながります。また、口頭での意思決定によって生じる誤解やトラブルを未然に防ぐこともできます。
責任の所在を明確にできる
社内稟議は、申請や回覧、承認者の役割などがワークフローとして組み込まれ、情報の流れと意思決定プロセスが透明化されます。
この仕組みによって、誰がどの段階で何を行ったかを明確に特定できるため、トラブル時などに責任の追跡が容易になります。
また、こうしたワークフローの明確さは組織内の透明性を高め、信頼性の向上にも寄与するでしょう。
社内稟議の書き方のコツ
社内稟議を成功させるためには、適切な「稟議書」を作成する必要があります。
以下のコツを実践することで、より効果的な稟議書が作成でき、意思決定プロセスを円滑に進められます。
結論を先に書く
稟議書は、承認者や決裁者が内容を把握しやすいよう、結論を先に述べましょう。冒頭に結論を提示することで要点を簡潔に示し、見た人が同意すべき点や異議を唱えるべき点を明確にするのに役立ちます。
また、結論を述べる際は要点を絞り、できるだけシンプルな言葉で表現することが重要です。
客観的なデータを入れる
稟議書には客観的なデータや具体的な数値を組み込み、費用対効果を説明しましょう。
提案の説得力を高めるためには、主張を裏付けるデータや事実を示すことが重要です。
具体的な数値や調査結果を盛り込むことで、提案の信憑性や妥当性が増し、承認者が決断しやすくなります。
デメリットも書く
稟議書には、承認された場合のメリットだけでなく、承認されなかった場合の機会損失やデメリットも明示しましょう。
提案の緊急性や承認の必要性を強調するために、競合他社が同様の取り組みを行っている例を挙げるなど、市場における競争状況やリスクを明確に説明します。
承認されなかった場合の不利益や影響を具体的に洗い出すことで、主張がより強力になり、説得力を高めることができます。
社内稟議を効率化するポイント
ここでは、社内稟議の効率化に役立つポイントを紹介します。
これらのポイントを実践することで、社内稟議を効率化でき、組織内の意思決定プロセスがよりスムーズになります。
事前に根回しをしておく
社内稟議をスムーズに進めるためには、関係各所との適切なコミュニケーションが欠かせません。承認者が予期せぬ稟議書を受け取った場合、提案の理由や背景を理解できず、承認作業に時間がかかる可能性があります。
このような状況を回避するために、申請者は事前に関係者や承認者の理解と協力を得ておくことをおすすめします。
また、稟議の直前になって慌てることのないよう、日常的に上層部との関係を構築し、情報を共有する習慣を身につけておくことも大切です。
社内稟議を電子化する
社内稟議は、会社の意思決定を効率化するために導入されました。しかし、従来の紙ベースの稟議書では、承認者の出張などによって承認に遅延が生じることがあります。
この問題を解決する手段として、社内稟議の電子化・デジタル化が挙げられます。これにより、関係者はどこからでもシステムにアクセスできるようになり、迅速に承認プロセスを進めることができます。
また、システム上で進捗状況が可視化されることで、書類の追跡や管理も容易になるため、ワークフロー全体の業務効率化が実現します。
アウトソーシングを活用する
社内稟議には、稟議書の作成に時間や手間がかかるという課題があります。
稟議書を作るためのデータ収集や書類作成に多くの労力を費やすことで、本来注力すべきコア業務に充てる時間が減ることになります。
この問題に対処する方法として、アウトソーシングの活用があります。
アウトソーシングを活用することで、稟議書のためのデータ収集や書類作成といったノンコア業務を外部の専門家に委託できます。
外注によって浮いた時間を、より重要なコア業務に注力できるため、業務の質や生産性の向上が期待できます。
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まとめ
社内稟議は、日々の小さな意思決定を効率的に行うためのプロセスです。社内稟議によって、会議時間の削減や責任の所在の明確化が実現します。
しかし、社内稟議にはいくつかの課題も存在します。紙ベースの承認プロセスは時間がかかることが一つの課題ですが、この問題は社内稟議の電子化によって解決できます。
また、稟議書の作成に時間がかかるという課題に対処するためには、アウトソーシングの活用が有効です。
社内稟議の課題を解決し、適切に活用することで、組織の発展に一層貢献できるでしょう。
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