大学事務をアウトソーシング!コア業務に専念できる環境で業務効率化

大学 事務 アウトソーシング

近年、大学職員の業務量が増加し、その解決策として大学事務のアウトソーシング(BPO)が注目されています。アウトソーシングを活用する企業や機関は今後も拡大傾向にあり、メリットやデメリットを理解したうえでの最適な選択が必要です。

この記事では、大学事務をアウトソーシングするメリットやデメリット、委託できる業務について詳しく解説しています。アウトソーシングを検討している大学の担当者の方は、この記事を読むことで「どの業務をどのサービスに外注できるのか」をよく理解できるでしょう。

大学事務をアウトソーシングする

大学 事務 アウトソーシング

まず、大学職員の業務量とアウトソーシングの現状を見ていきます。

大学職員の業務量が増えている!?

大学職員は学生支援や情報管理、研究活動のサポート、さらには経営に携わる作業まで幅広い業務を担当しています。近年これらの業務量は増加傾向にあり、効率化への取り組みが必要になってきました。

大学経営・政策研究センターが全国の大学職員を対象に行った調査によると、コロナ禍を契機に「業務量が増えた」と感じる大学職員は6割以上に及びます。

出典:東京大学大学院教育学研究科 大学経営・政策研究センター「大学事務組織の現状と将来 第2回 全国大学事務職員調査 報告書」

一方、業務の効率化が進んだと感じる人は4割弱しかいません。つまり、業務量が増えたにもかかわらず効率化が進んでいないため、大学職員の負担は増加しているのです。

アウトソーシングを活用する企業は今後も拡大傾向に

このような業務負担を減らす方法の一つが、アウトソーシング(BPO)です。アウトソーシングの活用は、現代の多くの企業にとって成長戦略の一部となっています。

その状況を示す、以下のグラフをご覧下さい。

注1:事業者売上高ベース
注2:IT系BPOとは発注企業からシステム運用管理業務を委託され代行するサービスとし、非IT系BPOとはその他の業務を委託され代行するサービスとする。
注3:2022年度以降は予測値

出所:株式会社矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査(2022年)」(2022年11月8日発表)

このグラフは国内のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)市場規模をあらわしたものです。グラフを見ると、市場規模はゆるやかな拡大傾向にあることが分かります。

2026年度には市場規模が5兆円に達すると予測されており、今後ますます企業のアウトソーシング利用は活発化するでしょう。

大学事務のアウトソーシングの種類

大学 事務 アウトソーシング

では、大学事務のアウトソーシングにはどのような種類があるのでしょうか。以下より、解説していきます。

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、業務の一部や全体を外部の専門業者に長期で委託する方法です。

BPOの業務委託内容は、コールセンターや人事、総務などバックオフィス業務が中心です。業務の遂行にあたり、業務フローやマニュアルの書類作成なども任せられます。

ITO(インフォメーション・テクノロジー・アウトソーシング)

ITO(インフォメーション・テクノロジー・アウトソーシング)は、IT部門の業務を専門業者に委託する方法です。

アプリケーション開発やサーバーの運用・保守など、さまざまなIT業務がITOの対象です。また、ヘルプデスクといったユーザーサポートが含まれる場合もあります。

KPO(ナレッジ・プロセス・アウトソーシング)

KPO(ナレッジ・プロセス・アウトソーシング)は、情報の収集や取得したデータの分析をアウトソーシングする方法です。

KPOの目的は一般的なアウトソーシングとは異なり、ビッグデータの分析を通じて新たな知識やヒントを得ることです。例えば、研究サポートや財務業務の委託などが当てはまります。

SPO(セールス・プロセス・アウトソーシング)

SPO(セールス・プロセス・アウトソーシング)は、営業活動を業務委託する方法です。

具体的にはフィールドセールス、インサイドセールス、営業事務などを専門業者に業務委託します。アウトソーシングサービスは、営業活動に関する豊富な経験やノウハウを持っているため、効果的な営業戦略を提案してくれる可能性があります。

大学事務をアウトソーシングするメリット

大学 事務 アウトソーシング

次に、大学事務をアウトソーシング(BPO)するメリットを4つ解説します。

コア業務に注力できる環境が手に入る

一つ目のメリットは、コア業務に集中できる点です。
雑務を外部にアウトソーシングすることで、大学職員はより重要な業務に専念できます。業務効率の向上と社員のモチベーションアップが期待できるでしょう。

専門スキルやノウハウが活用できる

次に、専門スキルやノウハウが活用できる点も大きなメリットです。業者は長年培った専門知識と経験を持っており、業務を効率的かつ高品質に遂行するのに役立ちます。

例えば、奨学金プログラムの管理や学生情報管理システムの運用など、特定の専門知識を要する業務も迅速に行ってくれるはずです。業者の専門知識を活用することで、質の高いサービス提供を実現し、大学の運営をよりスムーズにできます。

人件費などのコスト削減ができる

大学事務のアウトソーシング(BPO)は、内部で行うよりもコスト効率が良い場合があります。アウトソーシングはもちろん費用がかかりますが、内部で行う際に発生する人件費や設備投資、研修費といった個々のコストを支払わずに済みます。

手間をかけることなく質の高い人材を確保できるため、費用対効果が高いといえるでしょう。

期間限定のスポット利用ができる

四つ目のメリットは、期間限定のスポット利用が可能である点です。

入学試験や卒業式のような特定行事の業務がある場合、その期間だけ依頼するなど柔軟な対応が可能です。無駄な人件費を削減しつつ、業務の質も維持できます。

このようにアウトソーシングなら、スタッフの追加や削減の手間を省き、必要な時期だけ導入できるのです。

大学事務をアウトソーシングするデメリット

大学 事務 アウトソーシング

大学事務のアウトソーシング(BPO)にはデメリットも存在します。合わせて確認しましょう。

情報のセキュリティ管理が必要

まず、大学事務をアウトソーシングする際は、適切な管理と監視が必要です。外部の業者に業務委託することで、情報の流出リスクが高まるからです。

大学は多くの学生や教職員の個人情報を取り扱っています。これらの情報が外部に漏れると、大学の信頼が失墜するだけでなく、法的な問題になりかねません。そのため、個人情報の保護とデータセキュリティには特に注意してください。

どの業務をどの業者にアウトソーシングするのかは、慎重に決定しましょう。

品質にばらつきがある場合がある

二つ目のデメリットは、サービスの品質にばらつきがあることです。

業者ごとに提供するサービスの質や経験、専門知識が異なります。一部の業者は十分な経験やノウハウを持っていない場合があり、その結果として期待する品質のサービスを受けられないこともあります。

例えば、大学事務の実績があり、長くサービスを続けている業者は一定の品質を保っている可能性が高いでしょう。また、お試しプランを実施している業者もあるので、小さい範囲から業務を任せて品質をチェックするのも一つの方法です。

ノウハウが蓄積されにくい

ノウハウが蓄積されにくい点も、大学事務をアウトソーシングするデメリットです。これは長期的な視点で見ると、大学内部の効率化にブレーキをかけることになります。

特に、特定の業務プロセスなどを外部業者に任せきりにしてしまうと、その業者との契約が終了した際に、大学内部での継続が困難になってしまいます。

アウトソーシング(BPO)を選択する際は、ノウハウの内部蓄積をどうするかも合わせて検討しましょう。

大学事務業務のアウトソーシング具体例

大学 事務 アウトソーシング

先述した通り、大学事務業務にはさまざまな分野があります。どんな業務をアウトソーシングできるのか、具体的に紹介します。

教務事務

教務事務
  • 履修要項やシラバス作成サポート
  • 学生の授業登録のデータの分析など

 

学籍管理

学籍管理
  • 願書事務サポート
  • 証明書発行サポートなど

 

入試業務

入試業務
  • 願書受付業務サポート
  • オープンキャンパス開催サポートなど

 

奨学金業務

奨学金業務
  • 大学が提供する奨学金プログラムの管理と運営サポート
  • 奨学金の申請、審査、授与の管理サポートなど

 

総務・人事・経理

総務・人事・経理
  • 出張旅費精算業務
  • 職員採用代行業務
  • 経理事務サポートなど

 

広報

広報
  • 学生募集キャンペーンの設計、運用
  • 公式サイトの更新や管理
  • 広報資料の作成など

 

情報システム

情報システム
  • 学生情報管理システムの運用や保守
  • 教育用ソフトウェアの導入とサポート
  • ハードウェアとソフトウェアのトラブルシューティングなど

 

大学事務がアウトソーシングできる会社

大学 事務 アウトソーシング

この章では、大学事務がアウトソーシングできる会社を5社紹介します。各社の特徴も掲載していますので、参考にしてください。

HELP YOU

HELP YOU

HELP YOUは、株式会社ニットが運営するオンラインアウトソーシングサービスです。
優秀な自社登録スタッフが皆様をトータルサポートし、大学職員がコア業務に集中できる環境づくりを支援します。

【HELP YOUのプラン】
<チームプラン>
お客様の窓口となるディレクターが、業務の遂行に必要なスキルを持つアシスタントを集め、チーム制でサポートするプランです。

チームプラン4つの強み
1.厳しい採用プロセスをクリアした「優秀なアシスタント」
2.チーム制なので欠員があっても業務が滞る心配なし!長期的な依頼が可能
3.さまざまな業務の依頼でも窓口は一つで簡単!頼れる「専属ディレクター」
4.海外在住の日本人スタッフによる時差を活用した夜間帯業務も可能
チームプランの主なサービス内容
HELP YOUには、さまざまなスキルを持った優秀なメンバーが多数在籍しているため、幅広い業務内容の依頼が可能です。

■総務業務:出張手配、スケジュール調整、名刺整理、データ入力など
■経理業務:入金管理、支払業務、請求書発行など
■人事・採用業務:求人票の作成、書類審査管理、セミナー会場手配など
■営業サポート業務:会議資料作成、データ収集、KPI管理、経費申請など
■マーケティング業務:SNS投稿、メルマガ作成、アンケート集計など
■ECサイト業務:売上管理、商品管理、サイト管理、ニュースリリース作成など
※各サービスは、お客様のご要望によって組み合わせが可能です。

料金
月額:10万円~/実働時間:30時間~

 

チームプランに加え、固定の専属アシスタントが業務を柔軟にサポートする「1名専属プラン」、RPAツールを用いて自動化が可能な定型業務をロボットがサポートする「ロボットプラン」など、お客様のニーズに合わせたプランをご提供しています。

「どんな業務をどこまで依頼できるか」「どのプランが適しているか」など、ご質問はメール・電話にて無料で承っております。ぜひお気軽にお問合せください!皆様の課題解消に尽力いたします。

パーソルテンプスタッフ株式会社

パーソルテンプスタッフ株式会社は、大学内の事務や周辺業務のアウトソーシングにおいて、多くの実績を持つ企業です。

運用実績は70プロジェクト以上、40校以上の大学の業務を請け負った経験があります。

同社の特徴は、適切な人材配置力、学校事務のコンサルティング力、奨学金業務の設計構築力を持っている点です。特に奨学金関連の業務は、出願説明会準備から窓口対応まで幅広く依頼できます。

早稲田大学アカデミックソリューション

株式会社早稲田大学アカデミックソリューションは、非常駐型のアウトソーシングを提供しています。学籍、科目登録、教員人事関連など大学特有の事務業務をカバーしており、多数の経験とノウハウを活かして、効率化やデジタル化を推進しています。

安全に業務を遂行するため、情報セキュリティ体制を整えている点も特徴です。※ISO27001認証(*)を取得済み

*情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格

株式会社クレオテック

株式会社クレオテックは、学校関係業務の総合受託企業として多岐にわたるサービスを提供しています。その主な事業領域は以下の通りです。

  • キャンパス環境の管理
  • 学生サポート
  • 大学事務、業務サポート
  • ICTソリューション

同社は経理や奨学金、図書館業務などに対応可能。30年以上の実績を持ち、教育研究機関だけでなく、地域や社会への貢献も積極的に行っています。

株式会社CREETE

株式会社CREETEは、大学専門の総合人材企業です。サービスの特徴は、経験豊富な人材を派遣してくれる点と一括管理でアウトソーシングできる点です。
同社の統括業務管理責任者のもと、学生課、入試課、教務課のスタッフを共有して情報を連携します。小規模な案件や短期の業務も対応可能であるため、イベントごとが集中する時期のみの利用もできます。

大学 事務 アウトソーシングのまとめ

この記事では、大学事務のアウトソーシング(BPO)について詳しく解説しました。今回の要点は以下の通りです。

  • アウトソーシングにより、コア業務への注力やノウハウの活用、コスト削減が叶う
  • 質の高いアウトソーシング先を選ぶことで、業務効率と大学事務サービスのクオリティが向上する
  • 大学事務をアウトソーシングする際は、情報セキュリティの管理とノウハウを内部蓄積できない点に注意する

これらの要点を押さえてアウトソーシングを導入し、スムーズに業務を遂行しましょう。

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1.厳しい採用プロセスをクリアした「優秀なアシスタント」が業務を担当
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