地域マーケティングで地元を活性化!その施策ポイントと成功事例

地方の人口減少と高齢化を克服するための取り組みである「地方創生」。しかし地方創生に取り組もうにも、「一体何をすれば地元を活性化できるのか」と頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。

地方創生を行うには、地元独自の魅力を外へ伝える「地域マーケティング」が必要不可欠。地域マーケティングによって地元をブランディングし、価値を高めることで活気が生まれていきます。

本記事では地域マーケティングとは何か、その施策ポイントを解説します。各自治体の成功事例も掲載していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

地域マーケティングとは


最初に地域マーケティングの定義と、その必要性について説明します。

地域に「ヒト・モノ・カネ」を呼び込む施策

地域マーケティングとは地方自治体や地元企業が主体となり、ヒト・モノ・カネを呼び込む取り組みです。「地域マーケティング」と似た言葉に「エリアマーケティング」がありますが、この二つは主体者の立場がまったく違います。

エリアマーケティングは、全国規模の企業が主体。例えば大手チェーンが新店舗を地方に展開する際、その土地の文化に沿った宣伝や商品を作るなど各エリアに合わせた戦略をとることです。
一方、地域マーケティングの主体は地元の自治体や企業です。自分たちの地域に人や物資、資金をいかに集められるかを考えます。

なぜ「地域マーケティング」が必要なのか

では、今なぜ「地域マーケティング」が必要なのでしょうか。それは高齢化・過疎化の他、コロナによる地方経済への打撃で若者の流出が止まらないからです。
総務省の「令和元年度版 過疎対策の現況(概要版)」によると、過疎状態に陥っている地域は市町村数で計算した場合、全体の47.5%に及びます。全国市町村の約半数、面積としては国土の 6割弱が過疎地域となっているわけです。

出典:総務省「令和元年度版 過疎対策の現況( 概 要 版 )」

さらに2020年初頭から始まったコロナの猛威により、地方経済は大きな打撃を受けています。例えば宮崎県の場合、2020年に休廃業および、解散した企業は453件でした。
このままコロナが感染拡大し続ければ、業績が改善しない企業の休廃業・解散が急増するといわれています。

出典:株式会社帝国データバンク宮崎支店「宮崎県内企業の休廃業・解散、453件 2 年連続減少」〜 “⿊字”での休廃業・解散、過去最⾼の 6 割に迫る〜

また、コロナ禍では地方への転出者の増加が見込まれていましたが、実際に増えたのは、東京と近隣3県(埼玉・千葉・神奈川)でした(株式会社グローバル・リンク・マネジメントによる調査)。

出典:株式会社グローバル・リンク・マネジメント「2020年、コロナ禍で東京の人口はどのように変化したか?」

この調査結果により、地方より都市の魅力が圧倒的に高いことが分かります。
地方の魅力を伝えるには、SNSでアピールするだけでは不十分。若者を地方に定着させるための戦略的な地域マーケティングが必要なのです。

地域マーケティングのポイント


地域マーケティングの必要性を理解したうえで、この章ではそのポイントを見ていきましょう。

地域ブランディングの重要性

地域マーケティングではまず、地域ブランディングが重要です。地域ブランディングとは地域に価値を見いだし、地域ブランドを確立することです。

例えば「夏の避暑地といえば軽井沢」のように、「○○といえば■■(地域名)」と人々に土地のイメージを持たせること。「この地域にはこんな価値があったんだ」と認識させることがポイントです。

地域を盛り上げるというと、マスコットキャラクター(ゆるキャラ)や特産品を思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、そういったキャラクターや商品より、まず土地そのものの価値を上げることにフォーカスしましょう。なぜなら安易にキャラクターや商品に頼ってしまうと一過性で終わってしまう場合があるからです。

地域ブランディングは、さまざまな視点からその地域独自の価値を見いだし、持続的に取り組むことが大切なのです。そのほうが成功する可能性は高いでしょう。

アイデアだけに頼らない「分析」が必要

地域マーケティングでは、地域の魅力を掘り起こすアイデア力とともに「分析力」も必要です。
例えば土地の新しい魅力を発見し、PRしたとしましょう。一時的に注目され、たくさんの人が足を運んでくれるかもしれません。しかし、その人気が続かなければ意味がありません。

人の流入を途絶えさせないためには、一度訪れた人にその土地の「ファン」になってもらい、何度も足を運んでもらうことがポイントです。リピーターが定着すれば、新規の流入は自ずとついてくるからです。

そのために「一度訪れた人に満足してもらうにはどうしたらいいのか」といった分析は必須です。

例として「訪れてくれた人を調査し、その属性(年齢や性別、地域、職業)を細かく分析すること」が挙げられます。どの属性が多いのかが分かれば、好みに合わせたサービスを提供しやすくなります。

そうすれば、訪れた人は「自分たちは大切にされている」と満足し、地域のファンになってくれるでしょう。そして、ファン自らが地域について発信するようになり、地域の魅力がより広がっていくのです。

また訪れた人を満足させるだけでなく、「この土地を再び訪れたい!」と思わせる心残りを散りばめることもリピーター定着のポイントです。

地域ぐるみで「点ではなく面」の魅力を創出し、長期的な視野でじわじわと地域のよさを知ってもらう。そのためにも「地域ブランドの確立」と「分析力」を掛け合わせ、効果的な地域マーケティングを行いましょう。

地域マーケティングにはデジタルマーケティングが最適


前章では、地域マーケティングにおいて「地域ブランドの確立」と「分析力」の二つが必要と述べました。この二つを行う際に、最適なツールとなるのが「デジタルマーケティング」です。

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングは、デジタル化できる情報によって得られたデータを活用するマーケティング手法です。その大きなメリットは得たデータを分析し、PDCAサイクル(計画→ 実行→ 評価→ 改善の4段階を繰り返して業務を改善する方法)を回していけること。

混同しやすい言葉に「Webマーケティング」がありますが、WebマーケティングはSEO(検索エンジン最適化)対策などWebサイト限定のマーケティングです。
一方デジタルマーケティングは、Webマーケティングを含むオンライン全体を包括します。オンライン上のあらゆる情報を使い、ブランド価値を高めて利益につなげるのです。

では、なぜデジタルマーケティングが地域マーケティングに最適なのでしょうか?その理由は次の二つです。

  • まだ地域の魅力を知らない人と接点を持ち、地域のファンになってくれる潜在層を増やせるから
  • デジタルで集めたデータを分析し、ニーズに合った戦略を立てられるから

実際に土地を訪れたことのない人へオンラインで地域の魅力を伝えられ、その過程で集めたデータによって今後の対策を考えていけます。
そのため、地域マーケティングにはデジタルマーケティングが最適なのです。

デジタルマーケティング、分析を取り入れた成功事例

デジタルマーケティングや分析によって、地域ブランドの確立に成功した自治体を紹介します。

福島県観光交流局観光交流課

一つ目は、福島県観光交流局観光交流課の成功事例です。
震災を機に外国人観光客の足が途絶えた福島県ですが、デジタルマーケティングによって2017年には訪日客が震災前の水準を上回りました。

福島県が実際に行ったデジタルマーケティングは次の4つです。

  • ターゲット国の決定
  • ターゲット国の嗜好を分析し、嗜好に沿ったプロモーション・サービスを展開
  • 質の高い動画コンテンツを拡散
  • コアな嗜好を持つコミュニティに新しいコンテンツをアピール

福島県はデジタルマーケティングによってターゲットを絞り、県の観光コンテンツとのマッチングを実施。外国人観光客の視点で地域の魅力を発信したことが、成功に結び付いたといえます。

出典:日本政府観光局「「デジタルマーケティングで訪日客を呼び戻せ!」福島県の挑戦 福島県観光交流局観光交流課」

宮崎県日南市

二つ目は宮崎県日南市の成功事例です。
日南市はさまざまなデジタルマーケティングの施策を駆使しながら、地域ブランディングを行っています。

まず地域マーケティングを行うに当たり、コンセプトを設定。
「元々ある資源に価値を見いだして人を呼び込み、訪れた人に価値を提供できる人を育成する」という考えのもと、以下の施策を行いました。

  • 市の体験型観光ページをWebサイトに発表
  • クラウドファンディングで資金調達し、海外のギフトショーに工芸品を出展
  • JALとFacebookによる観光PR
  • 市のゆるキャラのLINEスタンプを販売
  • 行政として初めてネット販売サイト「ポンパレモール」に出店

さらに多種多様なスタートアップ企業と連携し、「コラボしやすい市」としてブランド化。共同プロジェクトを通して企業との関係を作り、昨今は企業誘致に成功しています。
デジタルマーケティングによる、地域ブランディングの取り組み開始から4年間で、実に29店舗が市のアーケード商店街に入居しました。

出典:ASCII.jp「企業コラボでPR、宮崎・日南市のユニークな地域活性術」

静岡県袋井市

三つ目の成功事例は静岡県袋井市のケースです。袋井市はECサイトを構築して地域産品の販路拡大を実現しました。

市の特産品であるメロンは、農家が出荷するときの販売単価が低い点が問題でした。その販売単価を何とか上げられないかと考え、独自のECサイトを構築。

さらにそのECサイトでは、地域産品の生産者や農薬の使用状況をサイト訪問者が閲覧できるように工夫しました。この工夫とインターネットでの直接販売が功を奏し、1取引当たりの売上高が約2.8倍に向上しています。

出典:静岡県袋井市 「ECサイトの構築を通じた地域産品の高付加価値化等」

地域でデジタルマーケティングが定着しにくい理由


ここまではデジタルマーケティングを行い、成功した自治体の事例を紹介しました。しかし、地域ではまだまだデジタルマーケティングが定着していないことも事実です。
この章ではなぜ定着しにくいのかを見ていきましょう。

デジタルマーケティングの運用のハードルとは

デジタルマーケティングの運用ハードルが高い理由として、そもそもデジタルとの接点が少ないことが挙げられます。地域の企業や自治体の中には、アナログが定着し過ぎてデジタルに抵抗を感じるケースもあるでしょう。

特に上層部の抵抗感が強い場合はデジタルマーケティングを行うと決めるまで、かなりの時間を要するかもしれません。また「デジタルマーケティングで地域を活性化しよう」と決めたとしても、知識不足で何から始めればよいのか分からない可能性もあります。

さらに以下の理由も考えられます。

  • デジタル用語が分からない
  • イメージが湧きにくく、将来の見通しが立たない
  • 適正なサービス単価が分からず、予算を出しにくい

このような原因が重なり、地域でのデジタルマーケティングは定着しにくい状態となっているのです。

デジタルマーケティングは信頼のおける専門家をパートナーに

これまで見てきた通り、デジタルに慣れていない地域の企業や自治体がいきなり自らデジタルマーケティングを運用するのは困難です。ハードルが高いと感じた場合は、専門家に外注することをおすすめします。

デジタルマーケティングの専門家であれば、その知識を活かして地域に合った施策を打ち出してくれるでしょう。ただ、専門家を選ぶときには一つポイントがあります。それは「寄り添ってくれる専門家」を選ぶこと。

例えば外注した専門家が、当然のようにデジタル用語を並べて解説したらどうでしょう。話の意味が分からず、不安で信頼関係を築けないかもしれません。
こちらの立場や状況を把握し、分かりやすい言葉で手をつけやすい施策を提供する専門家のほうが心強いはずです。

さらになすべき施策を一方的に提案し、施策の進み具合をあまり確認してくれない人より、常に進捗状況を確認して並走してくれる人のほうが安心して任せられると思いませんか。大切なのはきめ細やかに対応してくれる、信頼できる専門家をパートナーにすることです。

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まとめ


本記事では、地域マーケティングについて解説しました。
地方創生を成功させるには地域マーケティングが必要不可欠。そして地域をブランド化し、ヒト、モノ、カネを呼び込むため、デジタルマーケティングは非常に有効です。

各自治体のデジタルマーケティング成功事例を挙げましたが、地域のデジタルマーケティング運用はハードルが高いことも事実です。「自分たちだけでは難しい」と感じた場合は、専門家への外注も検討するとよいでしょう。

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