【導入編】経理DXの進め方|業務時間を最大90%削減する「4つの導入ステップ」

登壇者
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株式会社LayerX バクラク事業部 パートナーアライアンス部 浦 亮介
新卒で専門商社にてエンタープライズセールスを経験した後、会計事務所を起業。 |
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HELP YOU 経理プレミアム パートナーセールス・業務改善コンサルタント 末吉 結布子
HELP YOUの新規事業企画にて経理プレミアムを立ち上げ。現在は、経理部門のお客様を中心としたDX支援、業務改善コンサルティングを行いながらBPaaS領域でのサービス強化のため、パートナーセールスを担当。 |
この記事でわかること(3つのポイント)
- 現場の混乱を防ぎ、着実な成果を生む「経理DX推進の正しい4つのステップ」
- ツール導入「だけ」だと失敗する理由と、属人化を排除する「BCP」の重要性
- AI(DXツール)× BPO(実務サポート)で業務時間90%削減を実現する仕組み
「経理担当者が急に退職してしまい、業務が回らない」
「アナログな紙の文化が残り、毎月残業が減らない」
多くの経営者や経理責任者が抱えるこれらの悩み。実は、最新のAIツールを導入する「だけ」では解決しないケースが増えていることをご存知でしょうか。
深刻な人手不足が続く今、求められているのは単なるツールの導入ではなく、「AI(DXツール)× BPO(実務サポート)」を組み合わせた業務フローの再構築です。
今回は、バックオフィス向けAIエージェントサービス「バクラク」を提供する株式会社LayerXの浦 亮介氏と、オンラインアウトソーシング「HELP YOU」で数多くの経理改善・業務効率化を支援してきた末吉結布子が対談。
経理DXを成功させるための「4つの導入ステップ」と、属人化を排除し経営判断を加速させるための具体的な道筋を紐解きます。
1. なぜ今、経理に「DX」が必要なのか?DXの定義から考える
末吉(HELP YOU):一口に「経理DX」と言っても、人によってイメージは様々ですよね。まずは浦さんが考える「経理DX」の定義を伺えますか?
浦氏(LayerX):私は大きく分けて2つの側面があると考えています。
1つ目は、「BCP(事業継続計画)」の観点です。特定の誰かがいなくなっても、組織として経理機能が止まらない仕組みを作ること。属人性を排除し、持続可能な経営基盤を作ることが一つのDXです。
2つ目は、「リソースの最適化」。労働人口が減少する中で、人力の残業でカバーするのではなく、今いるメンバーでより付加価値の高い仕事ができる状態を作ること。無駄を省き、”楽な働き方”を実現することですね。
末吉:まさに同感です。私たちが経理代行や経理アウトソーシングのご相談を受ける際も、「人が採用できないから、今いるメンバーで何とか回さなければならない」という切実な声が非常に多いです。いかに効率化して生産性を上げるか。ここが経理DXの核心と言えますね。
2. 陥りがちな「失敗パターン」:退職後の相談では遅すぎる?
末吉:多くの企業を見てこられた中で、DXが進まない、あるいは失敗してしまう共通のパターンはありますか?
浦氏:最も困難なのは「担当者が辞めてしまった後に、慌てて経理領域のBPO会社に相談するケース」です。業務がブラックボックス化したまま引き継ぐことになり、整理の難易度が格段に上がってしまいます。本来は、担当者がいるうちに「誰でもできる仕組み」を作っておくべきなのです。
末吉:そうですよね。ただ中小企業では日々の業務に追われ、社内にDXを推進できる人材がいないという現実もあります。
浦氏:そこが大きな壁ですね。経理DXを成功させるには、まずは「目指すべき状態や課題は何か」をヒアリングして見極めること。そして「ビジネスモデルの理解」「会計・簿記の知識」「システムへの明るさ」という3つのスキルセットが不可欠です。 自社だけで完結しようとせず、この3つの視点を持ったプロフェッショナルな経理代行会社やベンダーに伴走してもらうことが、失敗を避ける唯一の道かもしれません。
3. 成功へのロードマップ:経理DXを推進する「4つのステップ」
浦氏:様々な企業を担当する中で、経理DXに成功する企業と、なかなか進まない企業を見てきました。その中で経理DXを成功されている企業の特徴をまとめると、次の4つのステップが共通することだと分かりました。
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Step 1:ビジネスモデルの把握 自社の収益構造や、現場で何が起きているのかを深く理解する Step 2:最適なシステム選定 課題に合わせて「バクラク」のようなAIツールを選定する Step 3:アウトソーシング範囲の合意 「自社に残す判断業務」と「外部に任せる作業」を明確に分ける Step 4:実行(ツールとBPOの並行推進) 新しいフローで運用を開始する |
「担当者不在」の企業はどう進めるべきか?
末吉:体制が整っている企業は上記の通りですが、経理担当者が不在だったり、社長が兼務していたりする場合は少しアプローチが異なります。いきなりツールを導入しても、使いこなせず失敗する確率が高いからです。
まずは、私たちHELP YOUが現状通りのやり方で業務を一旦巻き取ります。その上で、「この工程は自動化できる」というポイントを見極め、後からツールを導入してオペレーションを再構築する。この「現状把握からの改善」という順序が、実は業務効率化への最短ルートだったりします。
浦氏:なるほど。アナログな文化が残る現場では、いきなりシステム化を謳うよりも、BPOで業務を整理した後に「システム化すればこれだけコストが下がります」と示す方が、現場の抵抗も少なくスムーズに移行できますね。
4. 強力な武器「バクラク」× 運用を支える「HELP YOU」
経理DXの強力なパートナーとなるのが、LayerXが提供するバックオフィス向けAIエージェントサービス「バクラク」シリーズです。
会計ソフトに依存しない。AIが自律的に動く「AIエージェント」の実力
バクラクは、請求書の受領・発行、経費精算、ワークフロー、入金消込、勤怠管理、給与計算まで、オールインワンで対応しています。最大の特徴は、「会計ソフトに依存しない」点です。どんな会計ソフトを使っていても連携が可能で、柔軟に使いこなせます。そして進化し続けている「AIエージェント」機能に強みがあります。
・会計ソフト不問:既存のあらゆる会計ソフトと連携可能です。
・自動仕訳・自動抽出: 請求書をアップロードするだけで、AIが取引先や金額、仕訳を自動推測。
・学習機能: 過去のデータを学習し、約8割の定型的な取引を自動提案。人間は「変わった部分」だけをチェックすればよくなります。

なぜ「ツール単体」では不十分なのか?〜HELP YOUとの連携で生まれる価値〜
浦氏:私たちは最高のツールを提供しているという自負がありますが、ツールを入れても「設定がわからない」「運用が定着しない」という課題は残ります。
そこで提唱しているのが、AI(バクラク)とBPO(実務サポート)が役割分担をする「AI-BPO」という考え方です。
末吉:HELP YOUではバクラクの設定から運用、従業員の方からの問い合わせ対応までを担います。「ツールを入れたので、あとはお願いしますね」ということにはさせません。 高度なDX体制を、お客様の手を煩わせることなく構築する、伴走して運用を軌道に乗せることが、BPO(HELP YOU)の価値だと考えています。
5. 経理DX成功ステップ:約90%の業務削減と経営を加速させた事例
末吉:システムとBPOを同時に導入する際、すべての業務を一気に変えようとするのは禁物ですよね。現場の混乱を避け、スムーズにDXを定着させるための「推奨される順序」はありますか?
1. 成功への最短ルート:導入の「推奨ステップ」
浦氏:ツール導入に当たっては、まず影響範囲が限定的な業務から着手し、徐々に広げていく進め方を推奨しています。
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【Step 1】請求書受領(債権債務管理)から開始 ・まずは「支払」に関する業務から着手します。 ・この業務のステークホルダーは「経理部」と「取引先」に限定されるため、社内調整のハードルが低く、導入効果を早期に実感しやすいのが特徴です。 【Step 2】全社を巻き込む「経費精算」や「給与計算」へ拡大 |
2. 導入後に得られる「3つの劇的効果」
「バクラク」による自動化と「HELP YOU」による伴走支援を組み合わせることで、以下のような圧倒的な実績が出ています。
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●業務時間の約90%を削減 ・これまで紙やExcel、手入力に頼っていたアナログな工程をAI OCRと自動学習が代替します。 ・人間は「AIが判断に迷った部分」だけを確認すればよくなり、作業時間は極限まで圧縮されます。 ●月次決算の早期化(1.5ヶ月 → 半月へ) ●ヒューマンエラーの撲滅とアラート機能 |
3. 効率化の先にある「経理DXの真の価値」
末吉:作業時間が削減され月次決算が早まることの本当の価値は、その先にあります。月次決算が早まれば、経営者はタイムリーな数字を見て意思決定ができるようになります。経理担当者も単純作業から解放され、管理会計や経営分析といった付加価値の高い業務にリソースを割けるようになります。これこそが、まさに私たちが目指す経理DXのゴールですね。
まとめ:経理DX成功のカギは「まずは相談して、課題を可視化すること」
末吉:経理DXの真の目的はコスト削減に留まりません。その先にある「経営者の迅速な意思決定を可能にする体制」と「属人性を排した強固な組織」の構築こそが重要です。この目的を達成し、失敗なくプロジェクトを進めるためには、まずは何から着手すべきでしょうか?
浦氏:まずはぜひHELP YOUに相談することから始めてほしいです。「システム導入だけ」では解決できない現場の課題を、経理実務に精通したHELP YOUが整理し、私たちが最適なツールを組み合わせる。この三位一体の取り組みが、成功への最短ルートと言えるでしょう。
末吉:ありがとうございます。「何から始めればいいか分からない」という漠然とした状態でも構いません。まずはプロに相談し、自社の経理課題を可視化することから始めてみてはいかがでしょうか。私たちが連携して貴社の「バックオフィスから経営を強くする」挑戦を全力でサポートします。
【次回予告】本連載では経理DXの具体的な手法をさらに深掘りしていきます。
第2回【受取編】請求書処理の自動化入力作業を80〜100%削減する仕組みと導入方法
第3回【精算編】経費精算の効率化|申請・承認のストレスをなくす「我慢しない」運用設計
など、実務に役立つヒントをお届けします。お楽しみに!
さらに詳しく知りたい方へ
貴社の状況に合わせた最適な「AI(DXツール)×BPO(HELP YOU)」の全体像をご提案します。まずはお気軽にオンライン相談(無料)をご利用ください。

