テレワークだと新人は育たない?成長を助けるオンラインコミュニケーション研修
撮影場所:WeWork KANDA SQUARE
テレワークを推進するうえで「新入社員のキャッチアップをどうするか?」は難しい課題の一つです。業務の進め方を熟知しているベテラン社員同士なら、互いの顔が見えなくても阿吽の呼吸で仕事をすることが可能ですが、新入社員だとそうはいかない場合も多いでしょう。
CO-NECT株式会社では、「分散型組織」という体制の中で新入社員もテレワークを選択できるかたちをとっており、彼らのキャッチアップを後押しする施策の一つとして、HELP YOU講師によるテキストコミュニケーション研修を交えた新入社員研修を実施。選定理由やご感想、テレワーク運営のコツを伺いました。
テレワーク前提の組織運営で事業成長を加速
──御社の事業内容をお聞かせください
BtoB受発注システム「CO-NECT(コネクト)」とBtoB受注代行サービス「CO-NECTクロート」を運営しています。
従来のFAXや電話での受発注には、発注者・受注者共に手間がかかり、ミスも起こりやすいという課題がありました。例えば、口頭での伝達には聞き間違いのリスクがあります。また、紙の発注書の場合、履歴の管理や共有が難しいことも課題の一つです。
テレワークが普及している昨今、外出先や自宅で発注業務を行いたいケースもありますが、紙での運用ではそれも叶いません。
そこで生まれたのが「CO-NECT」です。「CO-NECT」なら、どこでも手軽にミスなく受発注業務を行うことができます。業種を問わず、さまざまなお客様にご利用いただいており、「発注にかかる時間が4分の1になった」「誤発注を防止できた」といったありがたいお声を頂戴しています。
また、BtoB受注代行サービス「CO-NECTクロート」では、受注担当の人手不足にお悩みの企業様向けにBtoB受注業務に精通したスペシャリストがチームを編成し、電話やFAXなどのアナログな受注業務全般の代行や「BtoB受発注システムCO-NECT」を利用した業務フローの構築、デジタル化などをご支援しています。
──まさにテレワーク時代に必要とされるツールですね。御社でもテレワークを推奨しているのでしょうか?
CO-NECTでは「分散型組織」という体制をとっています。テレワークを推奨しているというより、一人ひとりがやり抜く環境を自分自身で設計し、プロフェッショナルとして自律的に仕事を行える組織づくりに力を入れています。
パフォーマンスを最大限発揮する方法として結果的にテレワークを選択する社員も多いです。一方で、毎日出社する社員や、業務内容に応じて出社・テレワークを使い分けている社員もいます。
新入社員に求めるのは汎用的なオンラインスキル
©️WeWork
──個々に合った働き方を推奨されているのですね。テレワークを取り入れている企業の中には「新入社員は出社を必須」としているところもあるようですが、御社ではいかがでしょう?
当社では、必要に応じて出社してもらっているものの、基本的には新入社員であってもテレワークか出社かを選んで働くことができます。
ただ、隣の席に先輩社員がいてすぐに質問できる環境と比べると、テレワークには新入社員が仕事を覚えるのに難しい側面があるのも確かです。
そこで、テレワークでも円滑にコミュニケーションがとれるように、新入社員向けに今回のテキストコミュニケーションを交えた新入社員研修をオンラインで実施しました。
──オンラインで新入社員研修を請け負っている会社は他にもありますが、その中でオンラインアウトソーシング「HELP YOU」(※1)を選んだ理由は何でしょう?
オンライン秘書サービスを提供(※2)しているという点に興味を引かれました。
当社が新入社員にまず身につけてほしいこととして、ビジネスマナーと基本的なオンラインコミュニケーションスキルの2つが挙げられます。しかし、これらを複合的に取り入れている研修プログラムがなかなか見つかりませんでした。
確かに、ビジネスマナー研修をオンラインで実施している企業は他にもありますが、名刺交換など対面でのやりとりを前提としたものばかりで、分散型組織である当社の働き方にはマッチしません。
オンラインコミュニケーションスキル研修については、それに特化した研修プログラムは見つかりましたが、汎用性の観点で当社が求めるものとはずれていました。
そこで発想を変え、オンライン秘書サービスを提供している会社を調べてみたんです。オンライン秘書なら、テレワーク環境に適したマナーやパソコンスキルを持っていると考えたからです。
※1 オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス。
※2 HELP YOUでは、総務、経理、人事・採用、営業サポート、ECサイト、マーケティングなど、さまざまな業務を請け負っており、その一環として秘書業務を行っている。HELP YOUがお手伝いできる業務の詳細についてはこちらから。
元営業による「生きた」ビジネスノウハウが魅力
©️WeWork
──HELP YOUにご相談いただいてから研修当日まで、どのように準備を進めましたか?
3回ほどの打ち合わせで研修の内容を詰めていきました。最初に、当社の要望や過去の研修内容をお伝えし、それをもとにHELP YOUにて研修プログラムを作成、ご提案いただいたものに対して当社よりフィードバックし、調整していったというのが一連の流れです。
研修プログラムの考案から資料作成までHELP YOU主導で進めていただいたので、当社側の手間はほとんどありませんでした。当社側で対応したこととしては、参加する新入社員のスケジュール調整と、研修プログラムの一部調整のみです。
内容としては、リモートワークの基礎、ビジネスにおける「読む」と「書く」、ビジネスマナー、ビジネススタンス・コミュニケーションスキル・ワークマネジメントスキル、コンプライアンスと情報セキュリティ、オンラインコミュニケーションなどが挙げられます。
多岐にわたるものだったので、7日間に分けて実施していただきました。
──新入社員研修全体を通してのご感想をお聞かせください
良かった点は2つあります。
1つは、講師の方が営業出身者であったことです。今回、研修に参加した新入社員2名は営業に配属予定なので、講師の方がご自身の営業経験をもとにお話ししてくださったテキストコミュニケーションのコツは実践で役立つと感じました。
もう1つは、実際のビジネスシーンを想定した研修プログラムであったことです。
実は、テキストコミュニケーション研修の委託先を検討するにあたって、他にも候補はあったのですが、文章の書き方そのものに関する内容が中心で、ビジネススキルを身につけるという観点では内容が不足していました。
HELP YOUのテキストコミュニケーション研修なら汎用的なビジネススキルを習得することができます。
テレワーク成功の鍵は「お作法」の明文化
撮影場所:WeWork KANDA SQUARE
──ありがとうございます! 御社では以前からテレワークを導入されているとのことですが、今回の研修以外に実施していることはありますか?
特に注力しているのは、社内でテキストコミュニケーションに関する共通認識をつくることです。例えば、Slack(※3)での絵文字やスタンプの使用。Slackを利用するなかで「ビジネスの場で絵文字やスタンプを使うことは適切なのか?」と議論にあがりました。
そこで、当社での働き方についてまとめた「CO-NECT WORKSTYLE BOOK」を作成しました。そこには、以下のようなルールが書かれています。
・テキストだけだと相手に冷たい印象を与える可能性があるため、絵文字やスタンプの使用を推奨
・(相手からのメッセージが返信を必要としない内容であったとしても)スタンプでもいいのでしっかりリアクションをすること
人によってテキストコミュニケーションに対する先入観や思い込みもあるので、社内の方針を明文化することが大切です。
※3 Slack社が提供するビジネスチャットツール。
今後もテレワークを想定した環境整備を目指す
──分散型組織である働き方を実践する御社ならではの工夫ですね。今後は、どのような研修の実施を予定していますか?
新入社員研修とは別に、幹部向けのテキストコミュニケーション研修を行うことも検討しています。パワーハラスメントをはじめとした課題をテーマに、上司から部下への適切なコミュニケーションとは何かを体系立てて学ぶことが大切です。
テレワークでも社員一人ひとりが気持ちよく働けるように環境を整えていきたいですね。
最後に
テレワークに欠かせないビジネスマナーとパソコンスキル。その両方が盛り込まれているという理由で、HELP YOUの新入社員研修を採用したとのこと。元営業によるビジネスシーンを想定した研修プログラムは、実践で役立ちそうとの嬉しいお言葉を頂きました。
研修に加え、テレワークにおける「お作法」を明文化したり、ちょっとした雑談タイムを設けたりと、社員が働きやすい環境を常に追求している様子が印象的でした。
HELP YOUでは、2015年の創業以来フルリモートワークを実践してきた経験を生かし、企業のテレワーク推進をサポートしています。研修のほか、オンラインを想定した業務改善も行っているので、お気軽にご相談ください。