人手不足倒産とは何なのか?原因と深刻な現状

人手不足倒産とは|人手不足が原因で会社が倒産する

「人手不足倒産」という言葉を聞いたことはありますか?
経営には「ヒト・モノ・カネ」の3つが必要とされていますが、その「ヒト」が不足することで経営が立ち行かなくなり倒産してしまうのが「人手不足倒産」です。

「人手不足」関連倒産のタイプは4つに分類されます。
・「後継者難」型
代表者や幹部役員の死亡、病気入院、引退など
・「求人難」型
人手確保が困難で事業継続に支障が生じた
・「従業員退職」型
中核社員の独立、転職などの退職から事業継続に支障が生じた
・「人件費高騰」型
賃金等の人件費のコストアップから収益が悪化した

2017年1-10月の「人手不足」関連倒産は269件で、中でも「求人難」型が2.2倍増えていることからますます「人手不足倒産」は深刻味を帯びています。

人手不足倒産の現状


いくら会社の業績が良くても、業務を担う人手がいなければ経営を継続することは困難です。現に、東京商工リサーチ 「人手不足」関連倒産(10月)によると、2017年10月の「人手不足」関連倒産は39件で、前年同月22件を大きく上回りました。これは調査を開始した2013年以降、2015年6月(38件)を上回り、最多件数を記録したと言います。


引用:東京商工リサーチ 「人手不足」関連倒産(10月)

さらに、日本銀行が2017年7月3日に発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)では以下のような結果がでました。

・中小企業を中心に人手不足が深刻化
・ある中小企業社長は「受注数(量)に対し、人手が確保できないため事業拡大が困難」と述べる

また、日本商工会議所及び東京商工リサーチでは以下の結果を発表しています。

・全国の中小企業で人手不足と回答したのは60%以上

・介護業界、運輸業界では人手不足により倒産する事例もある

日銀が3日に発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)は、経営者が景気の改善を幅広く実感する一方で、先行きに対し依然として根強い不安を抱いているとの結果が出た。特に中小企業を中心に人手不足が深刻さを増しており、景気回復の足かせとなる懸念はより高まっている。
景気の実感を示す「業況判断指数(DI)」は、「大企業製造業」が三カ月前から五ポイント上昇のプラス一七と三・四半期連続で改善し、「大企業非製造業」も三ポイント上昇のプラス二三と二・四半期連続で良くなった。だが、先行きは中小企業を含めて厳しくみており、回復の力強さには欠ける。
東京都内の中小企業でコンピューター保守を手掛けるコスモメディア(荒川区)の村越裕之社長(55)は「仕事を受注できても従業員が足りない」と現状を説明する。業界の仲間と人材を融通し合いしのいでいる。村越社長は「人が確保できれば事業の拡大にも打って出られるのだが…」と悩みを明かした。
短観で人手が「過剰」とみる企業の割合から「不足」の割合を差し引いた「雇用人員判断DI」は、リーマン・ショックによる景気の悪化でいったん過剰に振れた後、人口の減少で不足感が強まっている。六月は全企業の合計でマイナス二五と、バブルの余韻が残る一九九二年二月に近い水準だ。中小企業に限るとマイナス二七になっている。
日本商工会議所が三日に発表した調査によると、全国の中小企業で人手が不足しているとの回答は60・6%に上り、前の年より5ポイント上昇した。東京商工リサーチによると、多くの人手が必要な介護、運輸業界では倒産する事例さえ目立つ。

(出典:日銀短観で景況感3期連続改善 中小の人手不足が深刻

人手不足倒産の原因


1.生産人口の減少
総務省統計局 「日本の統計2017」の調査結果によると、人口は2008年の1億2805万人のピークから減少し、2015年には1億2709万人に。その後の見通しとしては人口は減り続け、2055年には1億人を割ると予想されています。

年齢を0~14歳(年少人口)、15~64(生産年齢人口)、65歳以上(老年人口)の3つに区分した場合、生産年齢人口は1995年の8716万人から2015年には7628万人と1088万人も減っています。こちらも将来的に減少が続き、2055年には5千万人未満になると言われています。

現状、そして将来的に日本は人口減少とともに働き手もどんどん減っているということです。

2.労働内容と賃金の不釣り合い
賃金の低い仕事には人は集まりません。近年であると介護士や保育士の賃金は労働内容に見合っていないのではないかという指摘もされています。
その結果、新たな採用が困難になったり、あるいは就職しても離職率も高くなるなどして人手不足倒産を引き起こす要因となってしまいます。

3.必要なスキルを有する人材の絶対数不足
単に人数が集まらないというだけでなく、必要な場面で必要なスキルとモチベーションを備えた人材を確保できないことも要因の1つ。
ルーチンワークを低賃金で行なう人材は確保できても、能動的な仕事を任せられる人材の数が減っているとも言われていますが、社内に教育体制が整っていない、育成に十分時間とお金をかけられないといった企業側の責任もあります。

人手不足が深刻な業種


帝国データバンクの人手不足に対する企業の動向調査(2017年10月)によると、正社員が不足している業種は「情報サービス」「メンテナンス・警備・検査」「運輸・倉庫」「建設」が上位に挙がっています。

非正社員が不足している業種は「飲食店」「飲食料品小売」「人材派遣・紹介」「メンテナンス・警備・検査」などで高い結果に。上位10業種中5業種が小売や個人向けサービスとなっており、消費者と接する機会の多い業種で不足感が高くなっています。

人手不足が深刻な業界についてはこちら→深刻な人手不足5つの業界| 調査データや専門家の見解まとめ

人手不足を解消するための対策


では、人手不足を解消するにはどのような対策をとれば良いのでしょうか?
ここでは5つの方法をご紹介します。

1.業務効率を上げる
<課題>
・長時間労働や残業が従業員の負担となっている
・生産性に伸び悩んでいる

<対策>
・テレワークの体制を整備
・資格取得などのスキルアップ後押し

2.企業イメージを向上させる
<課題>
・業界のイメージが悪い(人の嫌がる仕事というイメージ)

<対策>
・従業員の意識改革として、社内研修制度の充実
・働きやすさの向上を目的に送迎バスの運行、年中無休の託児所設置
・モチベーションアップをはかるために企業内表彰制度を策定

3.教育制度を整備する
<課題>
・求人を行っても良い人材に恵まれない
・社内で新規事業・海外出向に手を挙げる社員がいない

<対策>
・内々定時期や初任給などの採用方法を見直す
・外国人の採用を開始
・社員教育制度見直し
・上司以外の先輩社員と交流、相談・アドバイスのやり取りができるような仕組みづくり

4.外国人労働者を活用する
<課題>
・海外採用の際、現地の情報不足でユーザーニーズなどが把握できない

<対策>
・大学の指導教員と連携
・専門的な知識を持つ理工系留学生の採用を推進

これら5つのより詳しい事例を知りたい方はこちら→人手不足の原因と対策|中小企業の対応事例を紹介

まとめ


将来的な労働人口の減少は避けることができません。しかし、賃金や人材面は企業努力で解決しうることなので、人材不足倒産にならないようにするためには、まず自分たちで何からできるのか?を考え、それを実行にうつしていくことが重要です。

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