【中小企業向け】新卒採用を成功に導く考え方とその実例 成功している企業とは

中小企業が新卒採用を行おうとする際、社内にノウハウが蓄積されておらず、どのように採用活動を展開していけばよいのか戸惑われることは珍しくありません。特に昨今は学生優位の売り手市場が鮮明になっている上、学生の大手志向は約7割に上ります。楽観できない状況で中小企業が新卒採用を成功させるためには綿密に採用戦略を練る必要があります。
もし中小企業であることをウィークポイントとしない採用計画を実行できれば、大手企業にも負けない新卒採用の成功を収めることも夢ではありません。では、実際にどのような方法がより有効なのか、現在の新卒採用の現状と成功事例などを参考にしながらご紹介します。

そもそも中小企業の新卒採用市場ってどうなっているの?

新卒採用全体が学生優位の「売り手市場」になってからというもの、中小企業の新卒採用市場はより苦しいものになっていると言わざるを得ません。昨今の中小企業の新卒採用の現状について詳しく見ていきましょう。

中小企業の2割が新卒採用できなかった現状

2019年春入社の新卒採用について、中小企業の24.4%が「募集したが採用できなかった」と商工会議所の調査に対して回答したという報道が、2019年2月22日付の日本経済新聞に掲載されました。

「採用できたが計画した人数には満たなかった」という回答も4割以上にのぼることから、7割近い中小企業が新卒採用で十分に人材を確保できておらず、もし採用ができても計画通りの人員数ではない場合が半数近くに上るということになります。

これは昨今学生優位の「売り手市場」の傾向により拍車がかかっていることに加え、多くの学生が大手企業志望であることも関係していると考えられます。

7割の学生は大手志向という事実

大手企業に落ちた時「内定ゼロ」にならないための保険として中小企業を受ける学生も少なからず存在していますが、マイナビによって行われた「2019卒マイナビ大学生就職意識調査」によると、約7割の学生が、いわゆる大企業を志望する大手志向です。

理由として考えられるのは、いまだに「大企業=終身雇用、安定」のイメージが根強いことや、賃金水準が比較的高い場合が多いこと、ネーミングバリューがあるのでどこで言ってもすぐに分かってもらえる、などです。

この大手志向を後押しするように、大企業は自社の持つマンパワーをフル活用したリクルーター面談や、選考前に開催するインターンシップを長期にわたって行うなど、学生との接触機会を意図的に増やして新卒採用に備えています。
また、大企業の選考クール回数は中小企業に比べて多いことから、大手であっても積極的に投資して新卒の採用活動を行っていることが明白です。

このような背景もあり、学生は中小企業の採用情報に目を向ける前に大手企業の採用に接触する機会も多いのです。

大手採用終了後では人材がいない可能性

現在のような売り手市場になる前であれば、一通りの大手企業の採用選考が終わって内定が出きったタイミングで中小企業が本格的な採用に乗り出す、というスケジューリングが多くの中小企業で採用されていました。
しかし、上記のようなマンパワーをフル活用した大企業の動向や学生の大手志向の影響で、大手企業の選考に落ちて中小企業の採用に「流れてくる」学生の数は減少しています。

また、中小企業の中でも、比較的若いベンチャー企業や新しいビジネスモデル構築を目指すスタートアップ企業などは、自社の魅力の伝え方に工夫を凝らしています。
そのため、就職活動後半戦にクローズアップする中小企業のこれまでの採用ロールでは思うような採用ができなくなっています。

先ほど7割が大手志向といいましたが、逆を言えば全体の約3割の学生が中堅企業もしくは中小企業を志望しているということです。

ここまで苦戦を強いられている現状ばかりを追っていきましたが、中小企業にとって優秀な学生を採用する機会が全て摘み取られてしまったわけではありません。新卒採用の成功のためにしっかり採用戦略を練って、自社のアピールポイントを学生に伝わりやすいような形で明確化し、魅力を伝えきることが大切です。

中小企業が新卒採用活動でやることとは?

持っているスキルやこれまでの職務経験を重視する中途採用とは異なり、新卒採用は今後の可能性や適性を見極めることが重要です。では、中小企業の新卒採用活動では実際にどのようなことが必要となってくるのか、見ていきましょう。

採用を行っている事実を伝える努力

新卒採用を行う際には、まず自社で採用を行っていることを広く学生向けに告知をする必要があります。
中小企業の場合は、大手企業のように定期的に新卒採用を行って大々的にアピールをしているわけではないため、「我が社は新卒採用を行っている」という事実自体を伝えるところから努力しなければなりません。

採用人数の多い企業ほど告知活動に多く予算を割き、一番の本質である採用情報の宣伝にもっとも力を入れます。
そうすれば、学生の目に企業名とともに採用を行っている事実が入る機会が増えるので、応募者数も集まりやすくなると考えられます。
具体的な宣伝方法として、大手の新卒求人情報サイトへの掲載、求人情報誌・新聞・雑誌などの媒体への広告掲載・自社オリジナルの採用ページや採用サイトの製作公開といった方法があります。
もしくは、中小企業であることを逆に利用することも有効な方法です。個別に学生にオファーをかけて採用を行うツール・個別のスカウトサイトを利用し、自社に合いそうな学生を事前にピックアップした上で個別に自社の説明を行うといった手法もあります。

このように初期の段階で個別で細やかに学生を見極める作業は、書類選考のスクリーニングで機械的に振り分けて選考する大手企業のやり方だと難しいため、中小企業ならではの方法だといえます。

採用イベントへの積極的な企画と参加

上記で述べた採用情報の告知と周知への努力だけではありません。
就職活動が本格化する時期よりも前倒しして、自社独自のインターンシップイベントやプログラムを計画して実行したり、全国各地で開催される合同企業説明会に出展・参加したりするなどといった、積極的な採用イベントへの参加も大切です。
これは広告のような宣伝効果もありますが、直接学生と話す機会を持つことができるので、学生の志望度合いを上げることことが可能となります。

中小企業ならではの採用課題とは?

大手企業にはない中小企業ならではの新卒採用の課題にぶつかることも考えられます。課題を認識し、分析することが、採用率や採用人数を増加させる第一歩です。具体的な戦略を立てるためにも、採用課題を詳しく見ていきましょう。

知名度の圧倒的な差

先にも述べましたが、学生の7割が大手志向という事実が存在します。実際に学生が志望する企業のランキングを見てみると、誰もが知っている有名大手企業が毎年上位にランクインしているのです。

これは企業業績とは別に、「企業の名前を知っているか、有名かどうか」というネーミングバリューの壁が中小企業の前に立ちはだかり、どんなに社会貢献度の高い事業を手掛けていたり、業績が良い中小企業でも、有名かどうかという点ではどうしても大手企業に追随する形となります。

それがすなわち中小企業の志望度が低くなることにつながっているのです。

採用にかけられる予算の壁

先にも述べましたが、採用活動には様々な努力とともにそれなりのコストがかかります。
大手企業は、毎年莫大な広告宣伝費をかけて企業認知度を高め、新卒採用記事の掲載を行い、広報活動に力を入れることができます。

一方で中小企業の場合は、大手企業に比べて準備できる予算が少ないことがほとんどです。
限られた予算の中で最大限の効果を見込める広告宣伝・求人募集を行う創意工夫をしなければ、優秀な人材を獲得する目標の達成は困難なものとなります。

採用にかかわる社員数が少ない

新卒採用活動において、大手企業の場合は人事部内に新卒専門の採用チームを作り、他の部署からの応援やOB・OG訪問対応・リクルーター派遣などの様々な対応を行うことが可能です。
しかし、中小企業の場合は人事部がなくすべてを総務で行っていることも少なくありません。採用担当者の数が多ければそれだけで良いわけではありませんが、担当者数が多いほうが参加できる採用イベントの数が増える、実際に会える学生の数が増えるなど、より有利な条件になることが確かです。

成功している中小企業の採用活動のやり方って?

大手企業と比べるとどうしても難しいイメージの中小企業の新卒採用を成功するために、どのような方法が有効なのか、詳しく見ていきましょう。

採用時期にとらわれない学生との接触

大手企業から内定をもらえなかった学生に焦点を絞って採用スケジュールを組み立てるのは、昨今では時代遅れです。
応募機会がある学生の絶対数が減るだけでなく、早いうちから採用活動を開始している他の中小企業にも優秀な人材をとられてしまう可能性があります。
その対策として、接触できる学生の数を増やし、早期から就職活動している主体的な学生と出会うために、採用スケジュールを従来の慣習にとらわれない形で再設定してみましょう。

例えば、広報が積極的に開始となる3月よりも前に学生と出会う機会をインターンシップや自社独自のイベントなどで設けるようにする、逆に春採用から半年ずらした秋採用にもチャレンジする、個別オファーをかけるなどです。

ただし、この実現には、新卒採用にかける業務数や必要な人員数が増えると考えらるため、社内で綿密な計画を立て、段階的に取り入れていく方が良いでしょう。

求める人物像の具体的な明文化

より具体的で分かりやすくイメージのわきやすい求人の方が、目にした学生の求心力が高く、自社が求める人材とである確率が格段に上がります。
さらに、求人媒体やアプローチをかける学校を絞り込むことも可能になり、より効率的に新卒採用を進めていくことも可能となります。

「とりあえず優秀な学生を採用したい」というようなぼんやりとした動機だと、求められている人物像がはっきりしません。この「とりあえず」の部分をより具体的にはっきりとした形で明文化し、学生達に投げかけることが必要です。

どのような人材がほしいのか、例えば既存の社員のこのような部分を引き継いでほしい、ただ既存な社員には持っていないこのような素養や知識がほしい、などといった形で明確にしていくことが必要です。

性格についても、地道な作業を得意とするのか、新しいことに挑戦していく人が良いのかなど、人物像を分かりやすくしていけば、アプローチする学生に伝える内容もより具体的になります。
入社後はどのような仕事を任せたいのかといった、将来像についての具体的な言及も可能となります。

アウトソーシング化

ここまで述べてきた「学生と接触して魅力を伝える」「求める人物像を明確にする」といったコンテンツに集中できるよう、採用に伴う事務作業をアウトソーシングするのも採用戦略として有効です。
特に限られた人員で新卒採用競争を勝ち抜かなければいけない中小企業は、十分検討する価値があります。

どのような計画で採用活動を行ったとしても、細やかな事務作業はが必然的についてくるものです。人事が注力すべきポイントに集中し、選考に伴うその他の細かな事務作業や広報活動で時間や限られたマンパワーを使いきらないように、専門のサービスを利用することもより良い採用ができる可能性を広げると考えられます。

 

 

SNSの積極的な活用

限られた予算の中で企業のことを知ってもらう機会を増やすツールとしてSNSを活用することも有効な手段です。
Twitter、Facebook、Instagramなどに自社のソーシャルメディアアカウントを作り、学生が気軽に企業情報に触れられる機会を増やしてアプローチをしていくことができます。
ただし、SNSから直接応募者を集める事には適しておらず、あくまで企業情報と採用情報の拡散を目的にすることが多いです。

採用ページのコンテンツの1つとしてSNSと連携し、社風を伝えながらホームページへの流入数を増やすといった方法も可能です。
他にも、SNSツールやSkypeなどの無料通信を利用したWEBセミナーの開催も可能です。
通常の会社説明会よりもコストがかからず、学生にとっても交通費をかけずに説明を受けることが可能なので、普段会う機会のない学生にもアプローチできるチャンスを開拓できるかもしれません。

採用活動成功事例を参考にしてみよう!

実際に中小企業の中でも新卒採用がうまくいっているケースをモデルとして知ることは有益です。ここでは、より個性的な方法で新卒採用活動を成功に導いた企業の取り組みを2つご紹介します。

株式会社サーチフィールドによる「不採用採用」

株式会社サーチフィールドは、2008年にスタートした比較的若い会社でクリエイター支援事業を手がけています。総社員数も50名前後と決して多いわけではありません。
この会社が2017年に新卒採用の新たな試みとして行ったのが「不採用採用」です。
その名の通り実際に他企業で不採用だった学生をターゲットにして行われ、採用フローも「不採用になった原因の分析とプレゼンテーション」「自身の興味のある分野についてのプレゼン」「強みを診断するテスト」といった独特のものです。

採用担当者いわく、「不採用は『社会そのものの不採用通知ではない』」「不採用を『成長のチャンス』としてポジティブに捉えてもらう採用活動」と説明しており、失敗や挫折の経験を次につなげられるポテンシャルのある学生にターゲットを絞ることに成功しています。

また、このオリジナリティあふれる採用のコピーにより学生たちの注目を集められるだけでなく、広告としても、こちらから出向かなくてもニュースとして企業情報・採用情報を取り上げてもらうことにも成功しています。
中小企業の採用にとって必要な「知ってもらう」ということに対して、特に成功を収めた事例と言えるでしょう。

株式会社スカイネクストによるダイレクトオファー採用

ITシステムの受託開発をメイン事業としている株式会社スカイネクストは、2018年卒の学生から本格的に新卒採用を開始しました。
主に技術者の採用がメインのため競争率が高く優秀な人材の獲得が難しいとされるソフトウェア業界の中で、大手企業に比べて知名度が低いことを鑑み、大手のリクルートサイトを使わずに、学生に個別にオファーできるツールを利用して採用に成功しました。

まずは直接会社の魅力を伝えて興味を持ってもらえるように、学生のプロフィールを読み込んで会社のカラーに合うかどうか、求める人材かどうかをじっくりと見極めた上で、その学生に合う文面で個別にオファーを出したそうです。さらに、個別に会社説明を行ったうえで選考に進むかどうかを問う形を実現しました。その結果、時間はかかったものの採用目標の4名を無事確保し、新卒初年度の内定辞退者はゼロという素晴らしい結果を残すことができました。

ネームバリューではなく会社の中身・中で働く人々を身近に感じてもらうため、大手企業が絶対にできないきめ細やかな中小企業ならではの採用戦略をとった成功例と言えます。

まとめ

中小企業の新卒採用においては、特にここ数年の売り手市場では学生をいかに引きつけて自社のアピールを行うかが重要なポイントとなります。
どのような形でも、採用活動を通して出会った学生に寄り添い、その学生に合うような採用選考をしたり社会人として導いていくことも、社員を大切にする会社色、ひいては人を大切にするという会社の姿勢を表すことができ、魅力として学生の目には映ります。

大手企業にも負けない新卒採用の成功のためには、中小企業だからこその創意工夫をもって、課題を逆にチャンスととらえて、より明確なビジョンの元に採用活動を計画していくことが大切です。
ぜひ、今すぐに対応できるものから取り組むことで採用が成功するよう願っています。

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