ペーパーレス化の導入に失敗するパターンとは?事例や成功方法をご紹介

テレワークを導入する上で重要なペーパーレス化。テレワーク推進以外に、地球環境保護や働き方改革に繋がる取り組みでもあります。
今回の記事では、ペーパーレス化の必要性やメリット・デメリットを解説し、導入時に起こりやすい失敗例をまとめました。
失敗事例を踏まえた上で、ペーパーレス化を成功させる方法についても解説します。
ペーパーレス化を検討中の方、挑戦したけどうまくいかなかったという方も、ぜひ参考にしてください。
目次
ペーパーレス化とは
ペーパーレス化とは何のために必要なのでしょうか。ペーパーレス化の現状や課題についても紹介します。
ペーパーレス化の必要性
ペーパーレス化の必要性が高まったきっかけとして、以下が挙げられます。
・働き方改革の施行
・SDGs(Sustainable Development Goals)で掲げられた目標
・テレワークの急速な普及
ペーパーレス化によって書類の作成時間が短縮でき、働き方改革の課題である「長時間労働の是正」が期待できます。
さらに、ペーパーレス化で紙の原料である森林の伐採スピードを抑えられます。地球環境保護はSDGsで掲げられた目標ともリンクしており、多くの企業が取り入れています。
そして、新型コロナウイルスの流行により、人と人との接触を避けるためにテレワーク導入が呼びかけられました。
これに伴ってペーパーレス化の必要性が一気に高まり、関心が集まっています。
内閣府が2020年6月に発表した資料によると、テレワーク経験者の約4割が「(テレワークの利用拡大のために)書類のやりとりを電子化、ペーパーレス化すること」が必要と回答しています。
このような経緯で、ペーパーレス化が重要視されているのです。
参考:新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
ペーパーレス化の現状と課題
総務省が企業に向けて調査を行った「業務改革取組状況」によると、社内の業務改革として「ペーパーレス化を行っている」と回答した企業は全体の29.1%であることがわかりました。
しかし、次のような現状あることも事実です。
freee株式会社では、1~300名規模のスモールビジネス従業者を対象に「テレワークに関するアンケート調査」を行いました。
調査の結果、「テレワークを許可されていても出社する必要がある人」は全体の8割を占めることがわかりました。
最も多かった出社理由は「取引先から送られてくる書類の整理作業」であり、その他の理由は以下に示した通りです。
ペーパーレス化には、社内だけでなく取引先企業も一丸となって紙に縛られないフローを構築することが必要であり、重要課題といえるでしょう。
参考:freee、テレワークに関するアンケート調査第二弾を公開
ペーパーレス化のメリット
あらためてペーパーレス化のメリットを説明します。
ペーパーレス化のメリット1.コスト削減
ペーパーレス化の大きなメリットは、書類や資料の用紙代や印刷代といったコストを削減できることです。
プリンターのメンテナンス費用や電気代も節約でき、会社全体のコスト削減にもつながります。
ペーパーレス化のメリット2.業務効率化
ペーパーレス化を行うことで業務効率化が実現できます。
紙の書類の場合、社内全体で共有したい時に逐一印刷する手間が発生します。
ファイリングや指定書類の捜索など、細々とした事務作業も必要になり、時間がかかることも多いですよね。
書類をデータ管理すれば、検索機能で目的の資料を素早く調べることができます。情報共有も容易になり、場所を問わず資料にアクセス可能です。
ペーパーレス化のメリット3.セキュリティ強化
紙の管理で発生しやすいのが、コピー機への置き忘れや誤廃棄などの紛失のリスク。
ペーパーレス化することで、システム上でパスワードを設定する、バックアップを取ってトラブルに備えるなどの対策ができ、セキュリティを強化できます。
ペーパーレス化のメリット4.テレワーク推進
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークを取り入れる企業が増えました。
そこで課題となるのが「業務のオンライン化」です。
オンラインで書類にアクセスできない場合、テレワークで業務を行うのは難しいでしょう。
ペーパーレス化すれば必要な書類をデータで管理できるため、テレワークに切り替えやすくなります。
ペーパーレス化のデメリット
ペーパーレス化の様々なメリットが分かりました。その一方で、デメリットもあります。
ペーパーレス化のデメリット1.メモが取りづらい
書類を電子化した場合、紙のようにメモを取れなくなるというデメリットが生じます。
資料全体を画面に表示すると文字が小さくなり、内容が読み取れなくなることもあります。
【対策】
すべての紙資料を電子化するのではなく、情報によって紙で管理するものとデータで管理するものを分けましょう。
またはタブレット端末を活用し、電子化した資料に直接メモを書き込む方法もあります。
ペーパーレス化のデメリット2.システム障害のリスク
サーバーやシステムに問題が発生した場合、電子化した書類を見れなくなることがあります。
PCやタブレットの故障で物理的に閲覧できなくなるケースもあるでしょう。
【対策】
突然のシステムトラブルに備え、事前に準備することが重要です。
具体的には、データのバックアップを取っておく、復旧措置の方法をまとめておくことが挙げられます。
ペーパーレス化のデメリット3.導入のコストと手間がかかる
ペーパーレス化の導入には様々な準備が必要です。
まず、パソコンやタブレットなどの設備面でコストがかかります。
業務の流れが大きく変わるため、運用方法や仕組みづくりにも時間を割かなければなりません。
【対策】
ペーパーレス化には余裕を持って取り組むことが重要です。
コストがどのくらいかかるかをしっかり確認し、運用方法を事前に決めておきましょう。
ペーパーレス化の失敗例
導入前に失敗事例を知っておくことも大切です。ペーパーレス化で起こりがちな問題をご紹介します。
ペーパーレス化の失敗例1.電子化できない書類もある
以下の法整備により、現在ではほとんどの契約書類を電子でやり取りできます。
・IT書面一括法(2001年施行)
・e-文書法(2005年施行)
・電子帳簿保存法(1998年施行、2005、2015、2016、2020年改正)
ただし、ごく一部の書類については書面が必須なものや、電子化に相手の承諾や希望を確認する必要があるものがあります。
・書面化義務が残り、電子化できない文書
・書面を電子化する際、相手の承諾等が必要な文書
電子化することで視認性が下がり、かえって見づらくなる書類もあるでしょう。
ペーパーレス化を進める時は、電子化する書類を見極めることが重要です。
ペーパーレス化の失敗例2.経営陣や従業員の理解不足
ペーパーレス化が順調に進まない時、経営陣や従業員が消極的であるケースがあります。
ITリテラシーに差がある、紙の方が使い勝手がいいからとデジタル機器を使わない、などです。
会社全体で取り組んでいくために、ペーパーレス化の目的や目標を社内で共有・統一しましょう。
ペーパーレス化の失敗例3.機器を使いこなせない
ペーパーレス化には専用の機器やシステムの導入が欠かせません。しかし、せっかく導入しても失敗に繋がるケースは多々あります。
ペーパーレス化をきっかけに導入する機器やシステムがある場合、使い方を学ぶための十分な時間の確保が必要です。
ペーパーレス化の失敗例4.人的リソース不足
ペーパーレス化を行う際、社内のリソース不足で導入がうまくいかないケースがあります。
ペーパーレス化は、長期的なスパンで段階的に導入することが重要です。
ペーパーレス化を成功させる方法
ペーパーレス化の導入でつまづきやすいポイントをお伝えしました。
ここからは、ペーパーレス化を成功させる方法を解説します。
ペーパーレス化を成功させる方法1.社内の理解を得る
ペーパーレス化は一部の社員が推し進めるのではなく、経営陣や従業員の理解を得てから始めることが重要です。
ペーパーレス化で期待できる効果やメリットを社内で共有することも大切です。
・従業員の負担軽減
・コスト削減
・会社全体の利益向上
ペーパーレス化を成功させる方法2.目的や目標を共有する
ペーパーレス化を行う目的を明確にしましょう。
部署ごとにどれくらいのコスト削減が見込めるか、目標として何を掲げるかを話し合い、共有するのがおすすめです。
何のためにペーパーレス化に取り組むのかを明確にすることで、行動にも移しやすくなります。
ペーパーレス化を成功させる方法3.部分的・段階的に導入する
すべての業務をペーパーレス化したくなるかもしれませんが、一気にシステムを変えると現場が混乱する可能性があります。
段階的な導入を心がけ、部分的に実践することで問題点や改善点をクリアにできます。
ペーパーレス化を成功させる方法4.身近な端末から導入する
アナログな作業が主流だった場合、デジタル機器の扱いに慣れるまで時間がかかります。
電子機器は簡単に扱えるものから導入しましょう。パソコンやタブレットなど、日常的によく使う機器から使い始めるのがおすすめです。
徐々にデジタル機器の扱いに慣れることで、業務の一つ一つが便利になっていくはずです。
ペーパーレス化を成功させる方法5.支援サービスを活用する
・社内にITスキルを持った人員がいない
・社内リソースに余裕がない
このような悩みがある方は、支援サービスを活用するのがおすすめです。
オンラインアウトソーシング
【特徴】
・大量の単一業務が短期間で発生する
・人員の確保に苦労している
・一時的にでも人員不足を解消したい
このようなお悩みを抱えている方におすすめのサービスが、オンラインアウトソーシング「HELP YOU」です。
HELP YOUでは、多くの企業が取り組んでいる業務のDX化(デジタルトランスフォーメーション化)に伴うシステム移行や資料のデータ化など、大量の事務作業に対応した「HELP YOU エンタープライズ」をリリースしています。
自社社員に負担をかけず、スピーディーにペーパーレス化・クラウド化を行いたい方に向けたサービスです。
【サービス内容】
■IT化/DX化に向けた大量の業務をまとめてアウトソーシング
・データの入力/移行/集計(Google検索、作業形全般)
・データのリスト化
・情報のリサーチ
・画面キャプチャを撮り、指定の場所へ貼り付け
・関連ワードの紐付け作業
・資料ダウンロード、フォルダの仕分けと保存
など
【料金】
10万円(税抜)~/月 ※エンタープライズサービスは予算30万円〜
※業務内容や業務量に応じて変動。要お問い合わせ
まとめ
失敗事例をもとに、ペーパーレス化の成功ポイントを解説しました。
ペーパーレス化は業務の流れを大きく変える取り組みなので、リソースに余裕をもつことが大切です。
すべてを社内で行おうとするのではなく、オンラインアウトソーシングなどの支援サービスを一時的にでも利用してみましょう。
社員の負担を大きく減らしてペーパーレス化を進められるはずです。
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