クラウド化による5つのメリット──オンプレミスとの違いを解説

近年、緊急時の事業継続や働き方改革のため、社外から会社のシステムにアクセスして業務を行うワークスタイルが普及しています。
そうした働き方を実現するにあたって、クラウド化を進める企業が増えていますが、なかには、いまいちメリットがわからなくて行動に踏み切れない経営者の方もいるでしょう。

そこで、クラウド化の推進により、どんなメリットや効果があるのかをまとめました。
後半では他社の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしながら、自社に合ったシステム運用の形を見つけてみてください。

クラウド化とは


企業におけるクラウド化とは、自社に情報システム機器を置いて運用する形から、インターネット経由で外部サービスを利用する形に切り替えることを指します。

自社に資産や保守体制を持つことなく運用できるのが大きな特徴です。

クラウドとオンプレミスの違い

クラウドに対して、情報システム機器を社内に置き、自社で運用することをオンプレミスといいます。

従来はオンプレミスが主流でしたが、運用・管理コストがかかることから、クラウドに移行するケースが増えています。

パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い

パブリッククラウドとは、クラウド事業者がインターネットを通じて、幅広い人々に向けて提供しているサービスです。
それに対して、プライベートクラウドは、自社で構築したシステム環境を指し、社内や関連会社など限られた人だけが利用できます。

後者は、自社で運用・管理する必要があるため、その分コストはかかりますが、より自由度の高い使い方ができることから、プライベートクラウドを選択する企業もあります。

クラウド化によるメリット・デメリット比較表


以下の表に、クラウドとオンプレミス、それぞれのメリット・デメリットを簡単にまとめました。

クラウド
オンプレミス
メリット
  • 運用の負荷が小さい
  • 利用する場所を選ばない
  • 安定した運用ができる
  • BCP対策につながる
  • コストを適正化できる
  • 自由にカスタマイズできる
  • 外部要因に影響されにくい
デメリット
  • カスタマイズに制限がある
  • システム障害等の影響を受ける
  • サービス終了の可能性あり
  • 運用の負荷が大きい
  • 利用できる場所が限られる
  • 運用が不安定になることも
  • BCP対策のハードルが高い
  • 機器の管理コストがかかる
次の章で、詳しく見ていきましょう。

クラウド化のメリット

(総務省, 「通信利用動向調査」, 参照:2021/6/4)

2019年に行われた総務省の調査によると、「クラウドサービスを利用している理由」の傾向は上のような結果になりました。

なかでも「資産、保守体制を社内に持つ必要がないから」が最も多く、回答者の45.9%が理由として挙げています。
2番目に多かったのは「場所、機器を選ばずに利用できるから」で43.3%。
3番目は「安定運用、可用性が高くなるから」で36.8%という結果でした。

このことから、システムの運用負荷やコストの低減だけではなく、業務におけるシステムの利便性向上も、クラウドサービス導入の効果として期待されていることがわかります。

この結果をもとに、クラウド化によってもたらされる5つのメリットを詳しく説明していきます。

クラウド化のメリット1.社内に保守体制を持つ必要がない

オンプレミスの場合、自社でシステムの運用・保守を担う必要があります。
人材の確保や、業務引き継ぎのための教育・マニュアル整備など、何かと手間がかかるのが運用上の課題です。

さらに、担当者が辞めてしまい、後任者への十分な情報共有がなされなかった場合、設定ミスなどにより無用なシステムトラブルを引き起こす可能性もあります。

クラウド化を進めたら、社内に保守体制を持つ必要がないため、新しく人を採用する手間や教育コスト、人為的ミスによるリスクを減らせます

クラウド化のメリット2.利用する場所を選ばない

オンプレミスだと、限られた環境からしか社内システムにアクセスできません。
社外からアクセスすることも可能ですが、インターネット経由で安全に接続するには、VPN(Virtual Private Network)機器の構築などが必要なのでコストがかかります。

テレワークやBYOD(私有端末の業務利用)などの働き方を取り入れるにあたって、オンプレミスに限界を感じている企業も多いのではないでしょうか。

クラウド事業者が提供するサービスなら、インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも簡単にアクセスできるため、より柔軟な働き方を実現できます。
安全面に不安を覚える方もいるかもしれませんが、パスワードや二要素認証などでセキュリティを強化することも可能です。

単にシステムの運用負荷が軽減されるだけではなく、業務改善を図るうえでもクラウド化はメリットがあるといえるでしょう。

クラウド化のメリット3.安定した運用ができる

システムを自社で運用する場合、担当者の不在や引き継ぎミスなどにより、トラブルが発生するケースも考えられます。
既存システムの問題が発覚した時には、当時の担当者はすでに退職しており、対応が手遅れになる可能性もゼロではありません。

外部事業者が管理するクラウドサービスなら、そうしたリスクを最小限に抑え、安定的に運用できます。
万が一システム障害が発生しても、社内で対応に追われることはないので安心です。

クラウド化のメリット4.BCP対策につながる

災害や停電などが理由で、情報システム機器が物理的に使えなくなるケースもあります。
BCP対策(事業継続対策)のため、機器を2か所以上の遠隔地に分けて置いたり、バックアップをとったりして、平時から備えておくことが重要です。

クラウドなら、外部事業者がこれらの対策を代わりに行ってくれるので、そこに人員や費用を割く必要はありません
特に、資産を増やさなくて済むのは大きなメリットであるといえます。

クラウド化のメリット5.コストを適正化できる

システムを自社運用する場合、機器そのものだけではなく、設置場所や周辺機材にもコストがかかります。
また、古くなった機器を使い続けることで、メンテナンスコストが膨らんでしまうケースもあるでしょう。

クラウド事業者が運用するサービスなら、そうした非効率はなく、本当に必要なことにコストを割けます

クラウド化のデメリット


反対に、クラウド化にはどんなデメリットがあるのでしょうか。
せっかくクラウドサービスを導入したにもかかわらず、社内の実情に合わず結局使われないという状況を防ぐためにも、事前に把握しておきましょう。

クラウド化のデメリット1.カスタマイズに制限がある

システムを自社で運用する形なら、社内の用途に合わせて自由にカスタマイズできます。
しかし、外部サービスを利用する場合は、あらかじめ決められた仕様やポリシーのなかでしか運用できません

そのため、クラウド化を進める際には、実際にサービスを利用する社員の意見を吸い上げ、できるだけ自社の使い方にマッチしたサービスを選ぶのが重要です。

クラウド事業者のなかには、サービスを無料で利用できるトライアル期間を設けているところもあるので、本格導入する前に、小規模でテスト運用して使用感を確かめるのもおすすめです。

同時に、利用者が増減した場合の拡張性も意識してサービスを選ぶと良いでしょう。

対策:プライベートクラウドを選ぶ

構築や運用の手間が多少かかっても、使い方の自由度を優先したい場合は、プライベートクラウドを選ぶのも一つの手です。

プライベートクラウドなら、自社のポリシーや社内事情の変化に合わせて自由にカスタマイズできます。
外部サービスと異なり、社内から追加機能の要望があった際にも柔軟に対応できます。

クラウド化のデメリット2.システムの影響を受ける

自社で運用するより高い安定性が期待できるものの、クラウドサービスも完璧ではありません。

システム障害により業務がストップしてしまう可能性も考えられます。さらに復旧までの時間が長引いた場合は、大きな損害につながることもあるでしょう。
クラウド事業者側のミスで、自社の重要データが消失してしまう可能性もゼロではありません。

また、クラウド事業者の経営状況によっては、サービスが終了することも想定されるリスクの一つです。

対策:定期的にバックアップを行う

万が一のリスクに備え、定期的にデータのバックアップをとっておくことが重要です。
システム障害が発生しても、被害を最小限に抑えられます。

また、サービスが機能しなくなった場合の代替手段をあらかじめ考えておくと良いでしょう。

クラウド化のデメリット3.リソースやスキルが必要

オンプレミスに比べると運用負荷は軽減するものの、クラウドサービスを利用する場合においても、一定以上のリソースやスキルは必要です。

例えば、システムを導入するにあたって、各サービスの仕様をきちんと理解し、比較・検討をしたうえで、自社の要件に合ったものを見極める必要があります。
また、初期設定の手間がかかることに加え、社内の用途に合わせてカスタマイズする場合は、ある程度の知識がないと難しいでしょう。

対策:支援サービスを活用する

リソースの確保や、知識がある人をすぐに見つけるのは簡単ではありません。

そこで役に立つのが、オンラインアシスタントサービスです。
各分野におけるプロフェッショナルが、クラウド化にともない発生する事務作業を代行してくれます。

仕事のクオリティが高いことで定評があるオンラインアシスタントサービス「HELP YOU」では、クラウド化にともなう業務をまるっと支援するパッケージ「HELP YOUエンタープライズ」も提供しています。

オンプレミスからクラウドへ切り替える際に発生するデータの移行作業や、クラウドサービスの調査、ドキュメントの整備など、幅広く対応しています。
自身のコア業務に集中するためにも、ぜひご活用ください。

 

クラウド化の導入事例


では、クラウド化を推進すると、どんな導入効果が得られるのでしょうか。
企業・自治体におけるクラウドサービス導入の事例をご紹介します。
社内の状況に照らし合わせながら、ぜひ参考にしてみてください。

クラウド化の導入事例1.企業の事例

株式会社日比谷花壇では、メディア運営に使用するサーバーを、オンプレミスからクラウドに置き換え、コストの削減に成功しました。

もともと、物理サーバーを自社運用していた日比谷花壇。
サイトにアクセスが集中した場合に備え、負荷を分散するために追加でサーバーを購入していたそうです。
物理サーバー自体の費用に加え、サーバーを設置するラックや回線などの共益管理費用、人件費を合わせると、月に数十万円のコストがかかっていました。

そこで、物理サーバーの保守契約が終了したタイミングでクラウドに移行。
必要最小限のコストで、サイトの運用状況に応じてサーバーの増強ができるようになりました。

(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社, 「導入事例 株式会社日比谷花壇さま」, 参照:2021/6/4)

クラウド化の導入事例2.自治体の事例

新潟市教育委員会では、大容量ファイルを共有できるクラウドサービスを導入し、人的コストを削減しました。

業務の一環として、市内の学校施設を管理しており、各学校の職員とやりとりをしています。
その際に課題となっていたのが、大容量ファイルの共有です。
以前は、メールに添付して共有していましたが、2MBの容量制限があるため、ファイルを圧縮する手間がありました。

そこで、ファイル共有サービス「DirectCloud-BOX」を導入。
専用のフォルダに資料をアップロードしておくだけで、各学校の職員がアクセスして簡単にダウンロードできるようになりました。
また、メールの誤送信による情報漏えいのリスクを低減できたことも、導入のメリットとして挙げられます。

(株式会社ダイレクトクラウド, 「導入事例 新潟市教育委員会事務局」, 参照:2021/6/4)

まとめ


クラウド化を進めることで、運用コストを減らせるだけではなく、業務効率の向上も期待できます。
ただし、パブリッククラウドだと、外部事業者が決めた仕様やポリシーのなかで運用しなければなりません。
自由度の高い使い方をしたい場合は、自社でプライベートクラウドを立てるのも一つの手です。

クラウドはオンプレミスより運用負荷は軽いものの、導入するにはある程度のリソースを確保する必要があります。
オンラインアシスタントサービスを使ったら、新しく人材を採用することなく、導入のサポートを受けられるのでおすすめです。

ぜひ自社に合った形でクラウド化を進めてみてください。

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